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若者会議の準備を見守る
令和4年にこども基本法が成立、令和5年に施行され、
国が策定したこども大綱を参考に、
「市町村こども計画」を策定することになって、
全国の地方自治体ではこども計画の策定が進んでいます、よね。
PDCAサイクル、もうやめません?
いきなり脱線しちゃいますが、
この、計画策定→実施→評価→改善、
いわゆる「PDCA」サイクル、
もうそろそろ地方自治体レベルでは廃止ってなりませんか。
計画、本当にいりますか?
地方のことは地方が決めるという、
地方分権を推進するという旗印の下、
国が作った計画を見ながら
県が作った計画を見ながら
市町村は計画を作ります。
何が書いてあるかって、市独自になってる?
いえ。大部分は国と県をなぞっているだけ。
市は、国と県の計画を参考にしないといけないので。
すると、キレイなワードがちりばめられた、
どこの自治体でも同じような「計画」ができます。
その策定費用として、
コンサルタント会社に数千万円もの委託料が流れていきます。
いやいや、計画なくても仕事するよ?
「計画ないから仕事しません」
「計画がないので国からの補助金交付事務は引き受けません」
そんなこと言ったことある?
計画をつくるだけで数千万円、
関わる人件費だけでも数千万円、
規模の大きい自治体なら億単位になりませんか?
そして
全国各地で毎年のようにこんな計画策定事務をやってます。
計画、いる?
コンサル会社や公務員の人的資源の無駄遣いにしか思えない。
そりゃ、
コンサル会社や印刷会社は仕事になるので、
「無駄」と言われることは心外かもしれませんが、
もっと有意義なところに人材を注力すべきかと思います。
行政の仕事は、
評価して改善、チェックアクションでよくない?
むしろ、そっちの方をしっかりするべきじゃないかなと思います。
「計画に書いてあるからやる」
「計画通りに実行したからA評価」
そんな馬鹿な実施、評価ってありますか?
その業務、本当に効果があったんですか?と評価し、
よくなるように、こうすればいいんじゃないか改善する。
むしろそれだけでいいんじゃないかと思います。
予算や選挙はその都度行われているんだから、
そこで全体的な方針確認はできると思うんですよね。
長い脱線でした・・・💦
「若者会議」の準備中です
私の職場でも「市町村こども計画」を策定してるんですが、
ご多分に漏れず、まもなく、パブリックコメントをします。
これ以上脱線すると、終わらないので、
パブリックコメントについてはまた別の機会に気が向けば。
この「市町村こども計画」策定に関して、
いろんな意見を言っていただくための、
条例設置の審議会がうちの市でもありまして、
そこに委員として参加した「若者委員」が元気なんです。
「他の若い人はどんなことを考えているのか知りたい!」
ということで、
パブリックコメント期間中に、
「若者会議」をしたいと企画してくれました。
プレスリリースは終わり、開催はあと2週間。
参加者集めに力を入れなければならない期間です。
あと、当日どんなふうに進めるのかの
打ち合わせをやっています。
市民をお客様にすべきではない
私は彼らにお任せで、
そもそも開催のチラシも彼らが作成したし、
打ち合わせでも、
「○○できますか?」って聞かれたら答えたり、
「○○用意してほしい」と言われたら用意して、
といった流れです。
彼らとの会話を面白がっています。
私「参加者がまだない」
(実は確認するのを忘れてて知らないんだけど)
と言ったら、彼らがどうすれば集まりそうか、
考え、行動してくれるのがとても頼もしい。
「じゃあ、○○に行ってお誘いしてきてください」と
指示される私(笑)。
こうやって考えて、行動するのって、
楽しいでしょう?
彼らはやる気が次々と湧き出てきて、見てると楽しい。
ワクワクします。
だから、市の仕事だからといって、
市が全部ぜーんぶ考えて用意してしまうべきではないんですよね。
市民をお客様にしてしまうべきではないんですよね。
「若者の居場所づくり」という言葉への違和感
議員の皆さんは、
「若者の居場所づくり」を行政がやるべきだと思っているところがあって、
ユースセンターみたいな、若者対象の公共施設が必要、
みたいなことを発言されます。
お金があるならやればいいと思います。
やっても利用者がいるのか。
それもお金をかければできると思います。
スタバ、ユニクロ、学習塾、アイスクリームやさん
カラオケ、音楽スタジオ、ゲーミングエリア、図書館、コンビニ…
そんな複合施設を建設、運営しちゃえばいいんです。
そこまでできるんだったらいいです。
一番いけないのは、中途半端に、
「若者の居場所できました!」って、
公共施設をちょこちょこっと改築しただけのもの。
利用者がいない。
利用者目線になっていない、そんな施設です。
必要な場所はテーマパークじゃない
私個人は、
居場所というのは遊び場、ショッピングセンターや、ましてやテーマパークみたいな、利用者が消費者になる場所ではなく、
本人の所属意識が芽生えるところだと思います。
若者がそんな自分の居場所を見つけることが大切であって、
「若者の居場所見つけ」を、
行政がサポートする時代になっていると感じています。
不登校のこどもが増えてきました。
日本の学校では、年齢に達したら「卒業」と見なされ、
不登校のこどもたちは、
所属がないまま、「社会人」として送り出されてしまいます。
また、仕事も求められるレベルが難しくなっています。
今、若者が就業することの多い第3次産業は、
知的労働です。
いきなりハイレベルな労働を求められます。
でも、若者は未熟なんです。
そんな急にはプロになれません。
2次産業が主流だったような時代は、
兄貴、姉御みたいな人がそばにいて、
少しずつ仕事を覚えていけた。
今の仕事は、いきなり難しいのです。
気を遣うところが多すぎる。
そして、既定路線と言われる、
中学、高校、大学、就職、働き続ける、というレール、
大多数が進むと考えられているレールを踏み外した人は、
「失敗」と本人または周囲が思う。
採用試験でもその「失敗」をごりごりと問われる。
まだまだ未熟な若い人が、
心を安定させて活動することが
難しい時代です。
不登校を経験した、退学を経験したこどもたちはどうでしょう。
おまけに、歯を食いしばって耐えて働いても、低賃金すぎて、
パワハラ、カスハラ、ヘトヘト。
天引きされてる社会保険料を見ると、
何で働いているのか、わからなくなります。
それじゃあと高い報酬と思って応募したら闇バイト。
一歩外へ出ると、ほんとオニの世界です。
話がそれますが、
カードの不正利用、私もされてましたよ。
カード番号が漏れていたんでしょうね。
ほんと、世の中、オニがいますね。
せめて親がしっかりしていたら
家庭がその若者を支えられるかもしれません。
とはいえ、
親の方が寿命が尽きるのが早いことは否めません。
いつか、若者は自分の足で、
オニのいる世界を歩かなければなりません。
また、
親がしっかりしていなかったら?
親の収入が安定していなかったり、
親の生活が乱れていたら?
親との関係性が崩壊してたら?
いったい、社会経験の乏しい若者は、
何を頼ればいいのでしょう。
今の若者は、自分の居場所を見つけることが大変なのです。
居場所は、家庭かもしれないし仕事かもしれない。
学校かもしれないしネット社会かもしれない。
自分が自分らしく、安心しておれる場所。
行政はそういう意味の「居場所」なんてつくれません。
共産主義なら生産工場か農園へ、
軍国主義なら軍隊へ送り込めばいいのですが、
ここは現代日本。
若者には自分で居場所を見つけてもらうしかないのです。
その「居場所見つけ」のために、
いったい行政は何ができるのでしょう。
私の息子2人も無職で家にいます。
当事者として、どうすればいいのか考えます。
5年ごとに計画なんか作って、
それも、国と県とおんなじようなことをなぞって、
「それでいいのか」
「もっとこうすればいいんじゃないのか」を
尽くすことなく、
「計画通りやった」と言って「評価」した気分になってる。
そんな悠長なことをやってる場合じゃないんです。
税金は、本当に有意義なところにつかって欲しいんです。
限りある資源、人材を、
本当に大切なところに注力して欲しいんです。
民度の高い施策をしたい
若者会議を若者の力でやってもらいます。
そして彼らの輪が伝わり、
社会を変えようとする当事者として、
よりよい社会のために
今を変えていく人が育ってくれたらいいのになと思います。
若者委員に、「なぜ市役所は変わらないか」を、
冷静にかつ情熱的に語っています。
「どうすればいいと思う?」
彼らにそんな質問を投げかけながら、
会話を楽しんでいます。
山よりでっかいイノシシは出ないといいます。
民度の高い市民が民度の高い市役所をつくり、
民度の高い市民が民度の高い市議会、市長を選びます。
やさしい社会へ。
祈りの気持ちで若者委員と若者会議を開催します。
参加者数?
彼らには言いませんが、少なくなっていいです。
経験したこと、考えて行動したこと、これが成果です。
たぶん、
今の彼らの行動力だと、参加者も増えそうですけどね。