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大阪・関西万博 自治体に対する匿名の「機運醸成」活動

「11月30日に、自治体SNSで、
大阪・関西万博開催まであと500日などの、
投稿をするよう早急に対応してください」

という趣旨の匿名のメールが、
市の公式ホームページに複数届いたのが、11月28日。

これだけの文面ならシンプルなのですが、
長い長い文章です。
なぜ自治体が自治体SNSで投稿しなければならないかを、
たっぷりと説明してくれています。

着信時刻は真夜中。
その後も匿名の偽アドレスで、
何度か同じ趣旨のものが届きました。
私の部署を含めて、複数の部署で受けました。

匿名の電話も、私が知っている限り3回。
いずれも名前を名乗らず、
一方的に主張しています。

男性の比較的若い声で、とても早口。
軽く声はうわずっていて高い声です。

2回かかってきたと聞いて、
次は私に代わって!
と部下に言っていたので、
3回目の電話では、その声を聞くことができました。

○○市のFacebookを見ていますが、まだですね。
投稿しないのですか?
などなど、まくしたててくるので、
そのご質問にお答えする前に私から質問しますねと
前置きして、
本市にお住まいの方ですか?どちらにお住まいですか?
と聞いてみましたが、
こたえられないとのこと。

こたえられないのではなくて、こたえたくないのですか?
と聞いてみたけど、それに対してのお答えはなく。

じゃあ、なぜ、このような要請を
メールと電話で、匿名で行っているのですか?
どういったご関係の方ですか?
と聞いてみたら、

「大阪・関西万博は、国を挙げての一大行事なのに、
機運醸成がまだまだ足りないから盛り上げたいんです。
オールジャパンでやらないといけないと思っているからです。」

というようなことをおっしゃいました。
(もしこのnoteを読んでいたら、そうでしたよね?)


県から広報活動の依頼メールが来ていることも、
よーーーーく知っている、その匿名の機運醸成活動家さん。


内部の人しか知らない、
一部公表していない万博担当の部署の名称も正しく、
SNS担当の部署の名称も正しく、
通知の詳細も、まるで内部の人のようによくご存知でした。

メールの文章も、
行政担当者が読んでも、間違いはなく、
不自然な言葉遣いはありません。

文面から立ち上る、
万博の機運醸成に対する情熱は、
それはそれは恐ろしいくらい熱い。

匿名で比較的長いメールや、
匿名でかかってくる電話は、
はっきり言って、
行政担当者としては怖いんです。

私たちは逃げ隠れできません。
その方は、匿名ですが実在し、
私たちになんらかの要望をする。
もし、それがかなわなかったら、
次はもっとエスカレートするのでは?みたいな。


ところで、
報道によると「機運醸成費38億円」だとか。

もしかして、営業活動の成果として、
自治体SNSでのアップ数に応じて
その依頼者が出来高報酬をもらうのではないかと
思うくらいの迫力と熱意を感じました。


で、もし投稿しなかったら、
次は何をするんだろう?

あくまで、その電話を受け、メールを読んだ
私の個人的な感想です。

好奇心で、他の市町の公式Facebookを確認すると、
たいてい、投稿していました。

また、知り合いの自治体職員複数人に聞いてみると、
そんな匿名メールと電話、ありました、とのこと。

たぶん、この調子で、
あちこちの市町の担当者に
メールや電話をしているのでしょうね。

県の担当者に尋ねてみましたが、
県にはないようです。

市町を対象に機運醸成活動をされているのですね。

投稿しました。

大阪関西万博の投稿の裏側で、
職員がこんな気持ちになっていることは、
SNSを見る人には伝わらないと思います。
ものすごく後味が悪い。
嫌がらせして、その通りになって、
ほくそ笑んでるんじゃないかと思うと・・・

県からの要請もあったのは確かです。
担当も、
広報に記事を載せたこともあるので、
実は、11月30日にSNSに投稿しようと
記事を用意していたんです。
でも、この匿名メールと電話で、
すっかり気持ちが萎えていました。

このメールや電話があったから
投稿したと思われるのが癪にさわる、と
部下は言っていました。

そのとおりだと思います。


こういうのが機運醸成費なのか?
と疑ってみると、
もともと私は、万博に興味はなかったのですが、

ぜったい万博には行きません。


行かない行かないと、
プライベートで執拗に発言しまくります。

そして、このいきさつを個人としてnoteに綴ります。

楽しみにしている人の気持ちまでは
変えようと思いません。

楽しみにしている人も知っています。

でも私は決めました。

万博関連にはぜったいにお金をつかいません。

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