2023年の買ってよかった音楽機材 - OLLO Audio S5X -
皆様ごきげんよう。
LLSY music & V ch.のレーシーです。
すっかり今年も始まってしまいましたが2023年に買って個人的に気に入ってるシリーズ、やっていきたいと思います。
第一回目はモニターヘッドホンです。
・Ollo Audio - S5X
元々ヘッドホンオーディオの世界から音楽に入った私だったんですが、このメーカーは知りませんでした。
ある時からサンレコなんかでOllo Audioのヘッドホンをよく見かけるようになって、どうしてもお仕事環境上ヘッドホンのみの作業になってしまう私としては気になっていました。
去年の休暇の時にお店で試聴してそのまま購入となったのですが、改めて1年使ってみての感想を書きたいと思います。
購入当時のレビューはこちらです。
・「解像度が高い」はこういうことなのか
このヘッドホンは特に中域の解像度が高いです。今まで漠然と持っていた言葉の意味ですが、なるほどこういうことかと納得させられました。
音のリリースやリバーブの感じが凄くよく見えます。
このヘッドホンを使い始めてから、今までなんとなくの響きでやっていたリバーブの処理がしっかり判断できるようになり作業が楽になりました。
(私の腕的な部分は一旦置いておいて)やっぱり作業においてよくわからないまま不安を抱えて先に進むのはとてもストレスです。
・音は近いものの定位は良好
私はモニターヘッドホンと名がつくものが実はあまり好きではありませんでした。
特に2-3万円台くらいのいわゆる定番と呼ばれる機種たちは、音が左右の耳の近くから鳴る感じが強くてなかなか聞いていられませんでした。
S5Xは音が近いもののしっかり自分を取り囲むように鳴ってくれて、音が前から飛んでくるリスニング用ヘッドホンや頭内定位が描かれるイヤホンとはまた違う感じですが、それなりに違和感のない定位が描かれます。
・鳴らしやすいが上流の影響はそれなりに受ける
S5Xはあまりインピーダンスが高いわけでもなく、感度が悪いわけでもない、割と鳴らしやすい部類だと思います。
昔のモニターヘッドホンって結構ハイインピーダンスのものが多くて、しっかり電流を流して鳴らすものが多かった気がします。そういった鳴らし方をするとヘッドホンやアンプの癖が出にくく、どこに持って行っても同じような鳴り方がする(今ほどヘッドホン出力の低インピーダンス化が進んでなかったこともあるかもしれません)気がするのですが、このヘッドホンはDAを変えてもアンプを変えても結構変わります。
上流でちゃんと環境を作るというのはオーディオ的な手法かもしれませんが、最近のトレンドなのかなぁとも感じます。
インピーダンスが低ければそれだけで鳴らしやすいと思われがちですが、実際は感度が低ければ電流が大量に流れるのを防ぐためアンプの定電圧駆動が難しくなったりすることもあります。
このヘッドホンは余りそういうところもなく、どこに持って行っても鳴らしやすいし、上流にお金をかければしっかり答えてくれるヘッドホンだと思います。
・これ1台では難しい?
これは最近悩んでいるところなんですが、非常にバランスが良いものの20-30Hzくらいのいわゆるサブベースのような音のグルーヴを感じることが難しいです。
アタックはしっかり見えるので生ドラムや707、909のキックは問題ないのですが、アタック感のない808キックなんかはどこでディケイを切ればいいのかが判断できません。
正直使ってる機材やジャンルにもよると思いますが、そのあたりの帯域をしっかり使いたいのであればこれ1台では難しいかもしれません。
・リスニングポジションや周囲の環境には少し気を使う
オープンエアーのヘッドホンは、背面を手で覆うと大きく音が変化します。当たり前ですね。
ただこのヘッドホンは少し手を近づけるだけでも変化します。
例えばヘッドホンをつけていて首元を掻こうとすると手が耳の横を通過すると思います。それだけで少し音が変化します。
リスニングポジションもかなりシビアで、椅子のヘッドレストなんかにもたれかかるとかなり大きく音が変わってしまいます。
私がメガネをかけているというのもあるかもしれませんが、他のヘッドホンでは感じないので大なり小なりあるのだろうなぁと思います。
・安い?それとも高い?
ヘッドホンに7,8万というのを高いと見るか安いと見るか、人によると思います。
個人的にはこの音でこの値段は妥当だと思います。
20万や40万のオーディオヘッドホンみたいな感動はないですが、DTMで使えば使うほどありがたみを感じます。
良いヘッドホンは丁寧に使えば10年は使えます。一番痛みやすいのはイヤーパッドですが、皮脂で傷みにくい工夫はされてるのかなとは思います。
ただ厚みのあるパッドなので、へたって潰れてくると音はかなり変わってしまうと思います。
替えのイヤーパッドは1組同封されていて非常にありがたいですが、継続的に手に入るかどうかはわかりません。ヘッドバンドはちょっと滑りやすいですが、こちらも傷みにくい素材が選ばれてると思います。
安いものを買って数年で壊してしまう(特に樹脂のものはヘッドバンドが折れてしまうことが多い)ならこういうのを買っちゃうのは十分ありだと思います。
良いものを買えば大事に使いますしね。
・ハードケースは付属しない
個人的にはなかなか困りごとでした。ベイヤーやAKGのヘッドホンはハードケースが付属してくるし、その感覚でいたら付属はポーチだけ。
どうしてもスーツケースに入れての飛行機移動が多いのでハードケースは必要だけど、専用じゃないと中で動いてしまいそうだなと、、
色々寸法を測って、合わなかったらどうしようと思いながらamazonで汎用ケースを買いました。
こちらです
https://amzn.asia/d/9b8zyZd
サイズはドンピシャです。斜めにして、ヘッドバンド調整の飛び出してるところの長さを揃えてぎりぎりピッタリ入るサイズ。
正直ポーチだと普段の持ち出しもできないと思うので、ハードケース探してる方はおすすめです。
堅牢というわけではないですがしっかりしたケースです。ベイヤーの純正ケースと一緒にスーツケースに放り込んでも不安は感じません。
というのがOllo Audio S5Xを1年?半年?使っての感想でした。
正直これ1台で何もかも!という訳にはいかないですし、同価格帯の他のヘッドホンと併用中という感じですが、2023年に買ってよかったものと聞かれて一番に答えるくらいには気に入っています。
最近スピーカーを買いましたが、やはりヘッドホンの使い勝手はいいものです。
信頼できるものを一つ持っておくというのは良いことなのかなと思います。
LLSY music
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