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Arturia MiniFreakを買ったよ

かったよ!

皆様ごきげんよう。
LLSY musicのレーシーです。

かったわよ

ソフトシンセの使用率的には1から音を作る場合VitalかPigmentsをまず立ち上げることが多くて、Arturiaって結構好きなメーカーなんですけど、今までハードシンセは気になりつつ手を出せていませんでした。

minifreakは登場時から気になっていたのですが、microfreakが確か今ほど値段が上がる前だったことから価格差3倍かぁ、、と思った記憶があります(今はmicrofreakがだいぶ高くなったので2倍くらいですね)
Youtubeで見かけるデモを見つついいなぁと思いながら、ちょうどいいきっかけがないままだったのですが先日ふらっと立ち寄った楽器店で中古品を見つけました。

ハコ無しということだったんですが、見た感じほぼ使われてなさそう、、ディスプレイのフィルムもそのままだし、ストリップもピカピカでノブに皮脂の一つもありません。

たぶん買って開けてみたけどあんまり使わなくて、、みたいな子なのかなと思いましたが、付属品がACアダプターのみだったこともあってか新品の6割くらいの値段で購入できました。

コンパクトですが結構ずっしりした感じの子です。おもたい
公式サイトを見ると結構黒っぽいですが、実物はガンメタって感じです。
全体的に洒落た感じがするのはさすがArturiaという感じ。

ほんのり青っぽくも見えなくはないです。すごくきれいな塗装

個人的にピッチベンド、MODホイールがホイールじゃなくてタッチストリップなのが気になるところ。。
minilogue xdのジョイスティックでも気になりますがやっぱピッチベンドだけはがっちりしたホイールがいい派です。

鍵盤は結構小さいです。
ミニ鍵盤というやつ。
私はそもそも鍵盤自体ちゃんと弾けませんが、それでも鍵盤はやっぱり奥行きがあればあるほど弾きやすいです。
minilogueくらいの奥行きのあるスリム鍵盤がちょうどいい気もしますが、かなりコンパクトに収まってるのはこのミニ鍵盤のおかげなんでしょう、、
Keystepでも思いましたがArturiaの鍵盤は少しバネ感が強いです。
KORGやNovationのスカスカ鍵盤に慣れちゃってるので普段より心持ち強めにひかないといけない。
でもアフタータッチがついてます。
使ったことないしうまく使える自信もないですがなんかいいですよね、アフタータッチ付き。
あとなんか鍵盤を弾いた時の音がデカいです。どこかでカンカン響いてる。

Audio Inがある!

オシレーター1に外部の音を受けられる機能がついてます。
正直何が起こるかわからないのですがかなり面白さがあります。
ちゃんと使ってみたらそのうち追記します。

パラメータとか

メーカーの売り文句も相まって相当意味わからないことになってるのかなとか思いますが、パラメータは意外とまっとうな感じです。
オシレータが2つ、LFOが2つ、エンベロープが2?つ、エフェクトが3つ
あとマトリクスがありますね。
フィルターはアナログらしいです。
歴戦のシンセメーカーと比べても「大事なところはしっかり押さえてるよ!」という感じです
グライドノブが独立してついてるのもポイントです。

オシレーターをさわってみる

オレンジのノブがかわいいオシレータセクションですが、2025年現在ファームウェアは3.1になっていて昨年末のアップデートで新しいオシレータタイプが追加されてるみたいです。
ハードシンセなのにアップデートが入るってすごいですね。しかもオシレータが増えるなんて。
なんと!グラニューラシンセシスが追加されています。グラニューラ大好き。
シンセ好き~みたいな人は大体好きかと思います。グラニューラ
とにかくオシレータタイプが豊富です。S.SawはS.Sawのシンセエンジンで出します。
各オシレータに3つのパラメータが割り振られてあって、それぞれがいい感じの動きをしてくれます。
サンプルもあるんですがなかなか癖つよなサンプルが入ってます。
ちなみにサンプルやウェーブテーブルの変更などはオシレータではなく下のメニュー的なとこからさわれます。
マトリクスを使ってオシレータのパラメータも簡単に動かせるので、オシレータの音をがっつり触って遊んでね!って感じはソフトシンセメーカー感が強いです。これがRolandだったらこうはならなさそう。

フィルターをさわってみる

アナログフィルターっていうことでわくわくしてました。しかもBPFやHPFもあるよ。
ただ結論から言うとちょっと思ってたのと違うかったなって感じです。
ストロークが結構大きいのもあるんですが、2ポールとかなのかな?そんなに切れがない感じ。
あとEnvノブがあって便利ですがアンプエンベロープと共通です。
Cycling Envelopeが普通のエンベロープのモードにできるのでそこで独立して掛けれますが、マトリクスで選んであげないといけません。
これは多分そういう思想なんでしょう。シンプルなアナログシンセみたいに手でガンガン回したり、パワーのあるオシレータをフィルターエンベロープでみょんみょん言わしたり、そういうシンセではないってことです。
手早くかっこいい音を作るというより、時間をかけて盤面にのめりこんでいって音を作っていくシンセですね。
フィルターもその緻密な音作りの一つ。繊細に操って、モジュレーションをかけてみたいな感じ。
Pigmentsほど万能ではないけど、同じような思想を感じます。
フィルターエンベロープだけはちょっと煩雑かな、、このシンセで感じた唯一の良くないポイントかもです。私の肌に合わないってだけかもですが。

エンベロープをさわってみる

普通のエンベロープです。特にいうこともない。。
別にCyclingエンベロープというのがあって、普通のエンベロープと同じようにトリガーに反応するようにもできるし、フリーランニングさせることもできます。
ハードシンセでこういうのって珍しい気がします。
想像力が試されます。

アナログフィルターなんだけどそこまでキレはない感じ。4ポールの切り替えができたらもっと楽しいのではってなってしまった。Cycling Envは面白いけどMatrixの設定は数値で行うので直感的とは少し違うかも。

LFOをさわってみる

必要十分な感じ。ただやっぱりどうしてもPigmentsほどの柔軟性はありません。
ただそこまで細かい部分が気にならないのはハードの良いところ。
waveをくるくる回していくとどんどんいろんな波形に切り替わっていきます。
個人的にエフェクターでもシンセでもアンプシミュでも、アナログデジタル問わずハードって「自分の許せる範囲」がかなり広い気がします。
気持ちの問題ですけど、このくらいでいいんじゃない?のこのくらいの幅が広くなる。

エフェクトをさわってみる

正直エフェクトに関しては期待してたのでちょっと残念だったかも、、
なんというか、全体的にかかりが薄いし音もそこまでいいとは思えませんでした。
minilogue xdのリバーブとかめちゃくちゃいいんですが、この子のリバーブは正直、、結構幻想的な音が得意だしプリセットもそういう音が多いのでここはがんばってほしかったです。割と密度感のあるリバーブなんですが、もっと薄くてきれいな方がよかったかも。単に私の好みかもしれません。
ビットクラッシャーは好きですが、空間、揺れモノは別でエフェクター繋ぎたいなって感じです。
RolandやKORG、IKのシンセに慣れてるとちょっとうむむとなります。というかこの辺の子たちのエフェクトが強すぎるというのはある、、

エフェクトを3つつけれるのは楽しいけど、せめてディレイはピンポン選べるようにしてほしかったな。

シーケンサーをさわってみる

ステップシーケンサーですがメトロノームを流しながらのリアルタイム録音にも対応します。
タッチストリップで掛けられるSpiceというのがあって、これがすごく面白いです。スイングとかとはまた違う崩れ方をしてくれます。
64ステップまで伸ばせるのも結構大きいです。
できることの幅がぐっと広がる。

アルペジエイターをさわってみる

実はこのシンセ一番の売りじゃないのか?って思ってます。
Stepってやつが好きです。
リコシェがあるのもすごく楽しい。
演奏はできないけどコードなら何とか、、みたいな人でもすごく楽しめます。
これでLaunchkeyみたいにスケール機能とコードモードがあって(コードオシレータはある)指一本でアルペジエイター!とかできれば最高だったのですが。
大人しくJ-6をつなぎましょう。

マトリクスをさわってみる

このシンセの売り2。オシレータパラメータと合わせてかなり劇的な動きが簡単に作れます。
操作は簡単だけど、アマウントが数値で出てくるのでその辺の感覚が慣れるまで苦労しそうです。
この辺りはソフトシンセに絶対勝てない部分ですね。PigmentsやVitalに慣れているともどかしいところです。

Assignを押してから別のノブをさわると好きなパラメータをアサインできる。
オシレータの仕様とすごく相性がよくて、音色をガンガン変えていくのが楽しい。

ソフトシンセ版がついてくる

正直買うまでは、せっかくのハードなんだし多分ソフトシンセは使わんだろうな~と思ってたんですがめちゃ便利です、、
当然インターフェイスのHAやADを通るので音は変わります。
けどパラメータをシンクロさせたり、minifreakで他パートも作りたいけど今録ってしまうのはなみたいなときにガンガン立ち上げていけるのはすごくいいです。
ほぼITBで制作してるとハードシンセって結構気合がいるんですけど、その辺のハードルがめっちゃ下がります。

ピッチベントは扱いにくい、、が

懸念していたタッチストリップのピッチベントですが、やっぱり扱いにくい!
でも使えば使うほどわかるんですが、そもそもこのシンセそういう奏法をするシンセじゃないですね。
そういうのがしたかったらほかのアナログシンセを買おう。
Bass Stationとかmonologueが欲しくなるね。

慣れの問題もあると思う

シンセのたのしい部分がつまったシンセ

でした。とてもよい。
操作性は若干癖がありますが、これじゃないと出ないだろうなって音がどんどん出てくる。それはハードシンセの中でとかじゃなくて、ソフトシンセも含めてのおはなし。
Pigmentsとは似てるけどやっぱり違うシンセです。改めてPigmentsの優秀さも感じました。
これ1台でどんな音もカバーして万能だ!って感じではないです。音だけ見れば強い音の出るVAも積んでるし、アナログシンセの代わりでも十分使えそうなんですが、シンプルな音で弾き倒そうと思うとピッチベントとフィルター周りの仕様でストレスがたまる感じです。
ただ一度ちゃんとこれがおれの音だ!って作ってプリセット保存してしまえば十分いいと思います。
初めてのシンセでベーシックなアナログシンセを買ってみて使い方を覚えた!つぎはもっと複雑なことができる子が欲しい!となるとかなりおすすめです。コンパクトなのもかなり強みです。
結論としてはかなり満足!ただし定価10万で買うとなると、いまはKORGの3兄弟もいたりGaia2もいたり、魅力的な1芸に秀でたシンセがたくさんあるのでなかなか悩むところです。
鍵盤も決して弾きにくいわけじゃないけれど、早いフレーズをガンガン弾いていく感じではないです。
リズムマシンと一緒にシーケンスはしらせたりとかはすごく楽しそうですね。

デジタルのハードシンセはガジェット系除くと初めてだったんですが、ソフトシンセ全盛期にソフトシンセからDTMの世界に入った身としてはハードの楽しさ、めんどくささが両方体感できる子になりました。

ケーブルとUSBをつなぎっぱなしにして電源を入れればすぐ使えるようにしました。

あとやっぱりハード機材はHAの影響がすごく大きいですね。
ソフトシンセ版もいいんですが、Orionで録ったほうがちょっぴりいい音に感じます。

買ったその日にちょっと遊んでみたやつです。シーケンサーを使ってますが、Spiceでガラッとリズム感が変わるのがわかると思います。

リズムパートはDAWでTACTICを使っていますが、それ以外はすべてMinifreakをMOODに入れて作っています。

この配信でも全部Minifreakを使って音を入れていったね。
かなり気に入ってます。

LLSY music


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