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戦慄のファミリー・パニックホラー・ドラマ『家政婦クロミは腐った家族を許さない』で、陰のある家政婦に!俳優・関水渚の新境地は、「大のホラー嫌い」から生まれた!?

テレ東系で1月からスタートする深夜ドラマ『家政婦クロミは腐った家族を許さない』。他人の私生活を覗き見る伝統的な「家政婦モノ」でありながら、その家政婦自身が抱える「闇」にもスポットを当てた本作。主演・黒見白華(クロミ)を演じるのは、主役やヒロイン格でのドラマ出演が続いている関水渚。パニックホラーの要素もある本作に、大のホラー嫌いを自負する彼女が果敢に挑む! その心境を、これまでの経験や現場の雰囲気を交えて聞いた。

■クロミは自分が何よりも正しいと思っている人間

関水渚の、まっすぐで強い意志を感じさせる瞳は、どのような役柄でも視聴者を掴む引力と輝きに満ちている。
 
――2024年は、そんな彼女の大きな魅力が、テレビドラマを中心に様々なメディアを通して伝えられた一年となった。
 
ブラック・ラブコメディ『彼女と彼氏の明るい未来』では、清廉な雰囲気の裏に大きなトラウマを抱える女性を、あけすけな“あるある”トークが話題となったドラマ『ブラックガールズトーク』では、寛大な心を持つ懐深い保育士を、ヤンキー・エンターテインメント作『伝説の頭 翔』では、インパクト抜群の“スケバンアイドル”を演じるなど、個性的なキャラクターに次々と挑戦。俳優としての優れた多面性や表現力を見せたといって過言ではないだろう。
 
そして2025年、関水が主演として参加するドラマ『家政婦クロミは腐った家族を許さない』は、本人も「強烈すぎて、最初は自分が参加することに現実味がなかった」と率直な印象を語る、コミック原作の家政婦×パニックホラー作品。彼女は、仕事は完璧だが陰のある家政婦・クロミを演じることになった。
 
「クロミは自分の生き方が何よりも正しいと思っている人間で、家政婦の仕事も絶対の自信を持ってやっています。仕事柄、表には出さないですけど、ちょっと人を見下しているところもあるだろうな、と意識しながら演じていますね」
 
ミステリアスでダークな雰囲気が漂う異色のホーム・ドラマと言える『家政婦クロミ』。だが、関水本人はホラーやグロテスクなシーンは「超嫌いなんです……」と、その言葉を聞いただけで渋い顔を見せるほど苦手。
 
「私、『千と千尋の神隠し』に登場するカオナシですら無理なんです。人じゃない、得体の知れない生命体や、顔面白塗りのものとかもダメで。韓国映画の『パラサイト』も友だちと映画館に観に行ったのですが、途中で“無理……”となって、ずっと目を覆っていたくらい」

■視聴者への見え方を意識した演技に挑戦

 一方で、演じる上ではそれが大きな壁になることはなかったそうだ。むしろ、観客/視聴者として恐怖を感じていた自身の感情を客観的に捉えることができ、それがクロミという人物の言動にも活かされた。
 
「クロミの行動には、私が経験したことも、想像が付かないようなこともたくさんあります。その中で戦慄を覚えるようなシーンを撮影するときに、“どうやったら視聴者の方々に恐怖が与えられるかな”とか、“どうしたら気持ちが悪く見えるだろう”とか、けっこう冷静に、客観的に考えているところはあります。これまでは恋愛もののドラマに参加することが多かったので、気持ち先行で相手や役と向き合ってきました。今回はプラスアルファ、視聴者の方々への見え方を強く意識することになって、それは新しい体験でした」
 
テレ東のドラマに定期的に参加している関水は「やりやすいですし、役者として参加したドラマも自分がお客さんとして見ているドラマも面白いので」と、モノづくりの現場に対する絶対的な信頼感を口にする。本作においてはキャスト陣とのコミュニケーションもしっかりと取れているようで、ホラーという題材、そして極寒の撮影環境といった未体験の要素も楽しめているようだ。
 
「関東のある地域で撮影しているのですが、テラスから外に出ようとする旦那様(高橋光臣氏が演じる灰原蒼汰のこと)にクロミが話しかけるシーンの撮影が、信じられないくらい寒くて。瞬間的にですけど、私史上歴代一位を記録しました(笑)。でも、“さすがに寒すぎるよね~”とキャストやスタッフで言い合って、それが笑いになるくらいに明るい現場です」

■未来ではなく、今に全力を尽くして頑張りたい

改めて関水の経歴を振り返ると、2015年に開催された「第40回ホリプロスカウトキャラバン」のファイナリストに選出され、それがデビューのきっかけになった。正式なデビューは2017年となるが、芸能界を志してからは10年を迎える。当初はグラビアでも活躍していた彼女の、俳優としての転機はどこにあったのだろうか?
 
「これまでと変わったかな、と思うのは22歳の頃ですね。元々、私は物事をあまり楽観的に捉えられないタイプなんです。セリフも前日とかではなくできるだけ早く覚えたいし、自分の中に落とし込みたい。その上で、社会人として、俳優としての責任をより感じるようになったのが、ドラマ『ハマる男に蹴りたい女』でヒロインを演じたときです。それまでは“芝居って楽しいな”、と無邪気な気持ちが上回ることも多かったのですが、ヒロインという立場もあって責任感が増して、現場を作り上げていくことも考えるようになりました」
 
現在は、『家政婦クロミ』をはじめ、俳優業に真正面から向き合う日々を送っている関水。その一分一秒を大切にし、後悔のないように仕事に取り組むことが彼女にとってもっとも重要で、何よりも価値のあることになっている。まさに「のめり込んでいる」、という言葉がふさわしいほど、今、彼女は仕事に夢中だ。
 
「信じられないくらい、目の前のことしか考えられないですね。だからその先の未来を考えるよりも、“現在”に全力を尽くして頑張りたいし、それが作品のヒットに繋がったら嬉しいです。そうやってひとつひとつ目の前のことを乗り越えれば何かがあるでしょうし、そこからまた未知の世界が広がることを楽しみにしています」

【リーズンルッカ’s EYE】関水渚を深く知るためのQ&A

Q. オフの時間にハマっているものはありますか?

A.台本を覚える日はすごく頭を使うので、すぐに眠れなかったりするんです。そういうときは、和山やま先生の漫画『女の園の星』を1話ずつ読むようにしています。読んで笑って、一回リセットしてから寝ます。

Q.これから芸能人を目指す人にアドバイス!

A.大変かどうかは、入ってからでないと分からないことだと思うので、それは考えなくて良いと思います。どんな仕事でもそうだと思いますが、何が何でもやりたいと思えるものには、絶対にチャレンジした方が良いです。逆に、そこまでの気持ちにならないな、と思う人はやらない方が良いかもしれません。
私自身、すごくやる気があってこの業界に入りましたが、それでも本当に苦しいときがありました。一回でも「好きじゃないかも」と思っていたら折れて辞めていたかもしれませんが、好きだから乗り越えられています。

<編集後記>

しっかりと意志を感じさせる関水さんの口調からは、俳優業を心から楽しみつつ、仕事として責任感をもって取り組んでいることが窺えました。インタビュー後に行われた撮影で見せる表情も多彩で、PC上で確認できる「撮って出し」のカットを見たスタッフ陣からも「綺麗」「良いね~」との声が次々と。
そんな関水さんの新たな一面が垣間見えるであろう「クロミ」の演技が楽しみです!

<マネージャー談>

灰原家のロケ場所近くに有名なラーメン屋さんがあり、一緒に食べたり、スタッフさんとも野球や音楽について話したり和気あいあいとした現場です。

今回、「ファミリーパニックホラー」という新しいジャンルへの挑戦で、皆さんに見てもらえるだろうかと珍しく不安を口にしていました。
なぎちゃんのチャレンジを見届けていただきたいです。
衝撃的なシーンが続きますが、個性的なキャラクター達が織りなす人間ドラマにも注目して、楽しんでもらえたらと思います!

<サインの様子はこちら!>

<番組情報>

ドラマ24『家政婦クロミは腐った家族を許さない』
テレ東系・金曜24:12~

【プロフィール】
関水 渚(せきみず なぎさ)
1998年生まれ、神奈川県出身。「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」のファイナリストに選出され、2017年、清涼飲料水のCMでデビュー。以降、CMやグラビアでの活動に加えて俳優業にも進出、2019年の映画『町田くんの世界』でヒロイン役に抜擢される。現在は、ドラマ、映画、CM、バラエティなどでも幅広く活躍。『家政婦クロミは腐った家族を許さない』は、テレ東系列のドラマでは初の単独主演作となる。
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取材・文/森樹
写真/林将平
 


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