見出し画像

役者だからこそ経験できた貴重な瞬間の数々を胸に20代へと進みだす、その直前の日向亘の“今”。

「この気持ちを忘れないでいたい」と感じてきた10代最後の、19歳という時間だったと話す日向亘。長く向き合ってきた「仮面ライダーリバイス」はもちろん、大河ドラマ「どうする家康」での経験や想像もしていなかった人生の大先輩との共同生活!?を通しての、得難い経験の数々について、目を輝かせる。さらに大きな背中を見せてもらった、というドラマ「GTOリバイバル」も控える中、20歳を前に考えていること、見据えている未来について話を聞いた。

■瞬間、瞬間の得難い経験を忘れないように過ごした10代最後の時間

——3月18日で20歳となられますが、今、振り返ると10代最後の時間はいかがでしたか?
 
日向亘 早く20歳にならないかなって思っていましたね。刻一刻と迫りくるハタチを楽しみに待っている一年でした。
 
——早く20歳になりたかったのでしょうか?
 
日向 なりたかったです。19歳という時間は常に「これを大切にしたいな」「こういう気持ちを忘れないようにしよう」「これを知ることができてよかった」という想いを胸に過ごしてきたなと感じます。
 
——その気持ちが20歳への準備に?
 
日向 まさにそういう感覚です。「これをやっておかなきゃ」という気持ちはなかったですね。あ、やっておかなきゃ!と思ったこともありました。
 
——ぜひ教えてください。
 
日向 免許の取得!
 
——おお!
 
日向 無事に免許は取得できました。これから自分で運転することも楽しみです。

■お芝居の面白さを改めて味わった大河ドラマ「どうする家康」

——10代最後の年である2023年はNHK大河ドラマ「どうする家康」への出演をはじめ、初主演作となったドラマ「君となら恋をしてみても」などもあり、出演作に恵まれた時間でもありました。印象的な出会いはありましたか?
 
日向 ありすぎました。特に「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」で出会ったみなさんは、作品の世界観も相まって密な関係を築くことができたので、素敵な出会いだったなと思っています。
 
——時代劇から現代劇。様々な世界観での物語を生きてこられましたが、そうした作品と出会いながら「お芝居って楽しいなぁ」と思った作品を教えてください。
 
日向 やっぱり初めての時代劇は大きな経験でした。「どうする家康」では新しい経験もたくさんありましたし、「役者をやっていたらこういうことも経験させてもらえるのか」というものもあったので、そういう意味でも「この仕事が楽しい」と改めて思わせてくれた撮影現場でした。
 
——時代考証がしっかりされているからこその没入感は演じていてもありましたか?
 
日向 ありました。そこに在るものはすごくリアルですし、リアリティを出すためにシビアに向き合われてきた撮影現場でもありましたから、そこで演じる自分としてもちゃんと知識をつけなくてはいけなかったですし、そういった世界観を追及して表現をしていくことはとても楽しかったです。
 
——「どうする家康」で演じられた真田信繁。今後、信繁ゆかりの土地などにも足が向きそうですね。
 
日向 撮影が終わってからですが、実際にいろんなところに行きました。上田城跡はもちろんですが、岩櫃城や沼田城、名胡桃城にも行ってきました。真田信繁のことをものすごく好きになりましたし、そういった時代を生きた人物と出会えることもまた、役者の楽しいところだと感じます。歴史にはもともと興味があったのですが、より強く興味を持ったきっかけにもなりました。

■南仏・マルセイユで戦場カメラマン・渡部陽一と共同生活

——実は個人的にNHK BSプレミアムで放送されていた「チョイ住みinマルセイユ」を非常に楽しく拝見していました。戦場カメラマンの渡部陽一さんと南仏・マルセイユで暮らす番組でしたが、いかがでしたか?
 
日向 見てくださって、嬉しいです。あの番組は最高の出会いの一つとなりました。渡部陽一さんと一週間の共同生活をしたのですが、本当に共同生活していました。番組自体が1時間半の放送なので、どうしても「おはよう」や「おやすみ」というところまで映してもらえてはいないんですよね。本当に夜になるとスタッフさんたちがいなくなって、寝室は別々ですが、陽ちゃんと2人きりの生活になるんです。朝はスタッフさんたちが来る前に2人とも起きて、朝食を作って、食べて、という生活をしていたので、いないとは思いつつも本当に共同生活をしてたのかな?と疑われていたら嫌だなって(笑)。ちゃんと言っておきたかったんです。
 
——一週間、共同生活していました、と(笑)。
 
日向 そう!ちゃんと陽ちゃんと生活していました!
 
——あれだけ年齢も、そして生きてきた環境も違う方と共同生活をする機会は稀有のことだと思います。その機会はご自身にとっても糧になったのではないでしょうか。
 
日向 こういうお仕事をしていなければ得られない時間だったと思います。しかもお相手は渡部陽一さん。戦場カメラマンとして戦地を、世界中を転々としてきた方で。紛争地で写真を撮ってこられた方ですから、僕にとってはいろいろなことを経験して知っている方なので、とにかく興味深い話をたくさん伺えましたし、貴重な時間となりました。本当にありがたく、ぜいたくな時間でした。

■反町隆史演じる鬼塚先生と生徒・宇野晴翔とのぶつかり合いを目に焼き付けて欲しい

——4月にはたくさんの世代の視聴者、ファンの期待を集めるドラマ「GTOリバイバル」の放送があります。宇野晴翔として出演されるこちらの作品はいかがでしたか?
 
日向 撮影は緊張もしましたが、めちゃくちゃ楽しかったです。反町隆史さんと共演できることも本当に嬉しかったです。
 
——大先輩でもある反町隆史さん。役者としてどういった姿が印象的でしたか?
 
日向 1998年放送の『GTO』は世代ではないものですから、当時の映像はあとから拝見しましたが、鬼塚先生、カッコいいなぁって思っていたんです。その気持ちのままクランクインしたら、映像で見たままの鬼塚先生がそこにいました。役者として、というよりも鬼塚先生として、立ってくださっていました。
 
——このドラマの「ここに期待してほしい」というところを教えてください。
 
日向 それぞれが問題を抱えていて、先生と向き合う中でそれぞれの葛藤から感情を爆発させるところがあります。僕が演じる宇野晴翔の想いや感情をぜひ見守ってもらいたいです。
 
——そんな高校生役もやられたこの春。いよいよ20歳になられます。今、役者として楽しみなことはなんですか?
 
日向 20代の役者になるので、大人の役もこれから増えていくだろうという期待もあります。役の幅も広がっていくだろうし、役者としての幅を広げるチャンスも増えてくると考えると楽しみなことだらけです。
 
——では20歳のご自身の注目してもらいたいところを教えてください。
 
日向 作品を見てもらって、また新しい日向亘との出会いを楽しみにしてもらいたいです。10代のときの芝居と比べての変化を楽しんでいただける様に成長出来たらと思います。

【リーズンルッカ’s EYE】日向亘を深く知るためのQ&A

Q.これいいでしょ!と自慢したいお宝を教えてください。

A.仲のいい友だちの写真集を全部持っています。僕も写真集ができたときにはみんなにプレゼントをしましたし、役者の仲間たちが写真集を出したときにもいの一番にサイン入りで写真集をもらっていますし、それが家の本棚にはずらっと並んでいます。これは絆を感じる、とても誇らしいお宝です

Q.3月は卒業式の季節。卒業式の思い出をお聞かせください。

A.中学3年生の1月にホリプロが開催した『メンズスターオーディション』でグランプリをいただいたんです。それで3月に卒業式。それまで学校で騒がれたことはなかったですし、グランプリ獲っても特に騒ぎにはならなかったので、みんな優しいな、放っておいてくれているんだな、と思っていたのですが、卒業式ではめっちゃ“写真撮ってください”って言われたんです。まだデビューもしていなかったのですが、しゃべったことのない同級生の親御さんともツーショットを撮った思い出があります(笑)

<編集後記>

卒業式の思い出の話題では高校時代のお話も出た日向さん。当時はまさに「仮面ライダーリバイス」の撮影の真っただ中にあり、卒業式に出られるかどうかもギリギリまでわからなかったのだとか。それもまた役者の道を選んだからこその苦悩だったけれど、最終的には奇跡的にスケジュールが空いて。高校の卒業式にも出席できたとのこと。一生に一度の思い出の瞬間を味わえてよかった、という笑顔は19歳ならでは。ここからハタチへ。どんな役者さんになっていくのか楽しみです。

<マネージャー談>

公園での撮影では一目散にブランコに向かっていました(笑)天真爛漫で人懐っこく何でも楽しそうにやっている姿が印象的です。運転免許をとってからはドライブにもハマっている様子。好奇心旺盛なところを活かして色々なことに挑戦していってほしいです。

<撮影の様子はこちら!>

【プロフィール】
日向 亘(ひゅうが わたる)
2004年3月18日生まれ。群馬県出身。特技はギター、ルービックキューブ。2019年「HORIPRO MEN’S STAR AUDITION(ホリプロメンズスターオーディション)~未来のスターはキミ? それとも隣のカレ?~」でグランプリを受賞。映画・ドラマ連動作品「太陽は動かない」で俳優デビュー。同年「姉ちゃんの恋人」安藤優輝役で地上波連ドラ初出演。2021年「仮面ライダーリバイス」で五十嵐大二/仮面ライダーライブ役に。2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」で真田信繁を演じる。主な出演作は「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」「君となら恋をしてみても」「うちの弁護士は手がかかる」「マルス-ゼロの革命-」。近作に「GTOリバイバル」宇野晴翔役。
Twitter  
Instagram 
https://wataruhyuga.fanpla.jp/

取材・文/えびさわなち
カメラマン/松井綾音
スタイリスト/五十嵐堂寿
ヘアメイク/坂本志穂
 
◆【ベージュコート】
コート9万9000円、ニット4万2900円(2点共にギャルリー・ヴィー/ギャルリー・ヴィー 丸の内店 TEL 03-5224-8677)、カットソー参考商品(トゥモローランド/トゥモローランド TEL 03-5456-1063)、パンツ参考商品(ザ クラシック × ランド オブ トゥモロー/ランド オブ トゥモロー 丸の内店 TEL 03-3217-2855)、他スタイリスト私物

◆【デニムセットアップ】
カバーオール4万700円、シャツ3万6300円、カットソー1万2650円、パンツ3万3000円、スニーカー3万8500円(すべてラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 原宿 TEL 03-3470-6760)


いいなと思ったら応援しよう!