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「男友だちとの旅」のような時間を笑顔いっぱいの素の表情で過ごす金子隼也との長野旅

「大!天才てれびくん」のてれび戦士として活躍した金子隼也。一度は芸能界を離れ、学業に専念し、大学生となって復帰。昨年、芸能生活10周年を迎えると共に幼少の頃より好きだったという特撮作品「ウルトラマン」シリーズでヒジリ アキトを演じてドラマデビュー。そんな金子の等身大の姿を収めたファースト写真集『Be Myself』が完成。仕事への想い、そして写真集への想いを聞いた。

■芸能活動は、これから先も続く僕の生きる道。

——役者をはじめて1年と少し。今、「役者はこれが面白い」と思うのはどんなところですか?
 
金子 僕は本を読むことが好きなんです。いろいろな物語の中に入れることが本当に楽しくて。役者はその物語の登場人物になれて、その世界で生きる人として物語を体現できる職業でもあるので、それが楽しいし魅力だと思います。
 
——物語の中で生きる人物になるために、必ずやることはありますか?
 
金子 どの役に対しても自分らしさを残しつつ、その人物になろうと意識しているのですが、どうしたって僕とは違う人物ですから、むしろ自分との違いをよく観察しています。そうすると「こういう生き方もあるのか」とか「こんな風に育ってきたからこそ、こう見えるのか」という気づきがありますし、その違いによって知る感覚もありますし、演じる自分自身にも還元されるんです。その役作りはやっていてすごく楽しいです。
 
——目指す役者像を教えてください。
 
金子 どの作品の、どの世界観にも溶け込める役者です。どの物語にも違和感なく自然体でいられるような役者になりたいです。
——芸能活動10周年をふりかえると、どんな時間でしたか?
 
金子 長いようで短かったです。「この仕事で生きていく」と決めるまでにもずっと続いてきた道でもありますし、この10年から先も続いていく道だと信じています。

■「ここがいい!」と自身で決めた初写真集のロケ地・長野県


——そんな芸能活動10周年、俳優デビューから1年、という2022年に撮影をされた写真集『Be Myself』。長野県安曇野市と松本市で撮影をされたとのことですが、ロケ地として長野県を選ばれた理由を教えてください。
 
金子 撮影の候補地として3か所くらいの場所を挙げていただいたのですが、資料の中に真ん中に一本道な道路から奥に山並みが見えるという写真があったんです。その景色がすごく綺麗で「ここで撮りたい!」とイメージが出来たことで僕からお願いしたのが長野県でした。あとはとても魅力的なサウナがあったことも決め手となりました。
 
——写真集のテーマを教えてください。
 
金子 「男友だちとの旅」をテーマにしました。僕の中では飾らない、自然体になるように意識して撮影していたのですが、撮り下ろされた写真を見ていると、思ったよりも素の表情が多くて驚きました。
 
——男友だちとの旅行。ご自身にとってどんな魅力があるのでしょうか。
 
金子 車の中で他愛のない話をしながら向かう道中や、地元の料理をドカ食いしてしまう感じもそうですね。ただコロナ禍で大学の仲間と旅行に行けていないことにはすごく悔いが残っていますが、今回の写真集でそういう旅へと想いを馳せることが出来たので、旅に行くのがますます楽しみになりました。今回ロケで行ったサウナには友だちを連れて改めて行ってこようと思っています。夏に入ったら絶対に気持ちがいいと思うんです。水風呂が自然の中の湖なんですよ!絶対に連れていきたいです。そんな「Be Myself」での僕はずっと笑顔なので、「男友だちとの旅」感が本当に出ているなと思います。

■「Be Myself」に込めた金子隼也の「今」

——撮影で訪れた場所で「ここは楽しかったなぁ」と感じるのはどこでしょうか。
 
金子 サウナでの表情は自分らしいなぁ、と思うくらい楽しかったです。撮影を忘れるくらい楽しんでしまいました(笑)。サウナを出て、湖に入るところもカメラマンさんが一緒だったのですが、サウナで「まだだよね」と二人で言いながら我慢していました。「もう少し温まってからの方が、水風呂が気持ちいいはず!」と(笑)。それが本当に楽しかったです。
 
——ハプニングや思い出深いシーンなど、印象に残る撮影旅の秘話を教えてください。
 
金子 撮影まで大好きなラーメンと、お酒を我慢していたのですが、実は長野に入って割とすぐにラーメンを食べました(笑)。なんだったら夜もスタッフさんたちと一緒に焼肉を食べましたし、お酒もちょっと飲みました。そして翌日にはヘアメイクさんの神の手でグリグリとリンパを流してもらいました。その技への信頼があったので、前夜「ちょっとくらいいいか!」って気持ちになれて、皆さんと囲む食事は最高に楽しかったです。
 
——こうして完成した写真集ですが、特にお気に入りの一枚を教えてください。
 
金子 どれも気に入っていて選ぶのが本当に難しいのですが、強いてあげるなら、タイトルページになっている駅のベンチに座っている写真です。出来上がった写真を見たときに一番感動した写真で、光の加減も絶妙だと感じています。本当にこの写真のままの景色だったんです。その写真にタイトルが入っているところも、横位置の写真の感じも、理想的だなって思いました。ただ、衣装で気に入っているものはまた別の写真になるのですが。
 
——その一冊に「Be Myself」とつけられた理由を教えてください。
 
金子 中学生のときに書いていたブログのタイトルが「Be Myself」なんです。どうして同じにしたかというと、当時のファンのみなさんにも見ていただきたかったことと、「これが今の僕だよ」「自分らしさを出したよ」というところを見て欲しくて、このタイトルにしました。
 
——手に取ったみなさんにどんな風に楽しんでもらいたいですか?
 
金子 普段の僕がこんな風にして過ごしているんだな、ということを感じ取ってもらえたら嬉しいです。写真集の中にインタビューも掲載されているのですが、どこにも話をしてこなかったような僕自身の話がたくさん入っています。僕がこの10年をどんな気持ちで過ごしてきたのかも話をしていますし、僕のことをより知ってもらえる内容になっています。ぜひご覧ください。

【リーズンルッカ’s EYE】金子隼也を深く知るためのQ&A

Q.春を味わいに出かけたい場所を教えてください。

「新宿御苑に行きたいです。桜がすごく綺麗だと聞いたことがあるんですよね。ぜひ花見をしに出掛けたいなと思っています。ただ、僕は友だちに誘ってもらわないと出不精な性格でもあるんです。だから友だちが誘ってくれないとなかなか新宿御苑にも行けないので、誘ってもらう日を待ちます(笑)」

Q.春です。新しいことを始めるなら、どんなことをしたいですか?

「キックボクシングをやってみたいです。ずっとなにか格闘技をやってみたいと思っていたので挑戦したいです。周りには空手やボクシングをやっている子もいるのですが、僕はそういったこととはこれまで無縁でしたから新たな特技を作る意味でも体作りということでもやってみたいです」

<編集後記>

自身の武器はなんですか?と訊ねると「何事にも真面目に取り組むこと」とまっすぐな瞳で帰ってきた答え。大学受験のために一度は芸能活動を停止。見事に志望校合格を掴んで復帰。一つひとつの仕事に、人生のターニングポイントに向き合う姿勢に感銘を受けました。

<マネージャー談>

今回芸能生活10周年ということで、色々な媒体さんにインタビューをしていただきました。
その中で改めて感じたのは、今の彼があるのは、10年間の中で芸能活動から離れていた数年間が、とても重要だったのだということです。詳しくは写真集のロングインタビューで語られていますが、決して楽しいことばかりではなかった道のりの中で、また新たに役者を目指そうと決心したこと、数々の苦悩や挫折も味わったこと、それが彼の滲み出る優しさが形成された所以なのだと思いました。
 
忘れられないのは写真集撮影初日。
長野県に着いてすぐに、スタッフの皆さんに金子が自ら「よろしくお願いします」とお菓子の差し入れをしていました。
こんなことは今まで無かったと、皆さん驚かれていました。編集の方から「さすがマネージャーさん、しっかり教育されてますね」と言われ、一瞬自分の手柄にしようか逡巡した矢先に、マネージャーにも「いつもありがとうございます。頑張ります」とお菓子をくれて、少しだけ、恥ずかしい気持ちになったことは良い思い出です。
 
写真集のタイトルを決める時、編集の担当者さんが本当に沢山の素敵な候補を出してくださいました。いつもの金子なら「皆さんが良いと思ったもので是非お願いします」と言うだろうなと、リストを渡したのですが、
「ずっと考えていて、昔書いていたブログのタイトル『Be Myself』にしたいんです」
と意外な返事がきました。
今までずっと応援してくださるファンの方への想い、『自分らしく』いたいという熱い想いが垣間見えた時でした。
 
これから真心あふれる大人の俳優になっていく姿がとても楽しみですし、是非色んな方にその魅力を知っていただいて、彼の優しさに包まれてみてもらいたいと思います。

【プロフィール】
金子 隼也(かねこ しゅんや)
1999年11月27日生まれ。神奈川県出身。2012年デビュー。『大!天才てれびくん』のてれび戦士として芸能界入り。2021年、幼少の頃より好きだった「ウルトラマン」シリーズの特撮ドラマ「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」でドラマデビュー。近作に日本テレビ「ZIP!」内ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」剣持卓役、ドラマ「ハマる男に蹴りたい女」末永光太役、ドラマ「リバーサルオーケストラ」沖村礼役。
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取材・文/えびさわなち
写真/まくらあさみ

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