井上祐貴、将来は「アクション」で魅せる俳優へ 憧れの小栗旬への思いも語る
『ウルトラマンタイガ』の主演をはじめ、映画『明け方の若者たち』や、ドラマ『silent』(フジテレビ系)など、次々と話題作に出演している俳優・井上祐貴が、2月3日にファースト写真集『いま』を発売した。
撮影場所は、自身が生まれ育ってきた広島。サイクリングやキャンプ、採石場まで、肩の力が抜けた“いま”の井上祐貴の姿が収められている(引き締まった肉体美も披露!)。撮影時のエピソードとともに、『大奥』(NHK総合)や『花嫁未満エスケープ 完結編』(テレビ東京系列)への出演など、現在勢いに乗る俳優活動の展望を聞いた。
■もともとは美容師志望だった
――今回の写真集は、「広島といえばここ!」という場所や、昔よく行っていた場所を巡っていたとか。
「呉市の潜水艦がある場所に行ったのがハイライトで、広島在住の人でも、観光地としてや普段から遊びに行くような場所に行きました。個人的には、海とか川でよく遊んでいたので、自然の中も回りましたね。本当、素の表情が出ていると思います」
――広島は高校生のときまで住んでいたんですよね。まだその時はこうしたお仕事をしようとも思っていなかった感じですか。
「そうですね。大学3年生の周りが就職活動を始めるタイミングで、ホリプロスカウトキャラバンを受けて。それが自分にとっての就職活動ではあったんですが、その当時は大学卒業後に専門学校に行って、美容師になろうかなと考えていたぐらいです。オーディションのことは美容室の面接でちょっとネタになればいいかなぐらいの気持ちでした」
――審査が進むにつれ、意識も変わっていった感じですか。
「四次審査ぐらいまであって、途中で演技する工程があったんですが、できないことが多すぎて、すごく悔しくて。負けず嫌いなのもあって、いつの間にかメラメラと火がついていました」
■ターニングポイントとなった『ウルトラマンタイガ』
――それが今や「俳優」のお仕事にしか意識が行ってないわけじゃないですか。相当マインドが変わりましたね。
「人生何があるかわかんないですよね(笑)。ありがたくもいろんな作品に出演させていただいていますが、もっともっと経験したいですし、満足は全くしていません。1月期の『大奥』でも、設定が江戸時代なんですが、畳の上を歩くときは縁を踏んではいけないとか、改善していくことがたくさんあって」
――ひとつひとつ、撮影後に振り返りをして、次につなげていくと。
「本当その繰り返しです。『自分ではこうやってるつもりが全然できていなかった』なんてことがあるので、他の人の演技を見てシュミレーションしたりとか、家にいて、ぼーっとテレビを見ていても動き方とか観察したりとか。普通の生活がもう仕事になっているというか」
――井上さん的に、この仕事のターニングポイントとなったのは主役をつとめた2019年の『ウルトラマンタイガ』ですか?
「改めて存在は大きかったですね。もう、ウルトラマンって60周年なんですよね。そんなに歴史のある作品なんで、絶対に泥は塗りたくなかったですし、責任感は相当覚えました。約半年間撮影していたんですが、先輩だったり、監督さんやスタッフさんだったりと細かいコミュニケーションを取って、演技の基礎を沢山学びました」
■憧れは小栗旬 背景には母親の影響も
――他のインタビューを拝見していたら、憧れの俳優が小栗旬さんということで、それは何かの作品を見たのがきっかけなんですかね。
「結構母親の影響が大きくて、小学生の時に『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』を一緒に見ていて、出てくるたびに横で『あ、カッコいい』とか言ってるんですよ(笑)。それで『小栗さん=カッコいい人』となりました。でこの仕事をはじめて改めて作品を見た時、小栗さんの凄さとかにも気づいて、いつか共演できたらなとは思っています」
――そのときはお母さんにも報告しないとですね。
「僕、いろんなところで小栗さんの話をしているので、(共演が決まったとの報告を)催促するまでもないって思ってるんじゃないですか(笑)」
――今後、井上さんが挑戦してみたいことってありますか。
「アクションはずっとやりたいんですよね。『ウルトラマンタイガ』でも、アクションシーンはありましたが、撮影時には出来たかもと思ったんですが、放送を確認したら全然へなちょこで……。そこから、もっと上手くなりたいなっていう思いが強くなりましたし、それこそ小栗さんが出ている『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』のように、『カッコいい』アクションができたらと思っています」
【リーズンルッカ’s EYE】井上祐貴を深く知るためのQ&A
Q. 井上祐貴さん流の「息抜き方法」を教えてください。
「自分で淹れて飲むコーヒーが好きで、今回の写真集でキャンプのシーンがあるんですが、そこでも飲んでいます。きっかけは『マグカップ』で、土鍋を探しに食器屋さんに行ったら土鍋じゃなくてマグカップに一目惚れして、せっかくだからこれが映えるものを入れて飲もうと思ったときに、コーヒーが浮かんで……結果、いまはコーヒーに惚れ込んでいます(笑)」
Q. ほかにもこだわりの趣味はありますか?
「DIYですね。自宅にあるテーブルとか椅子は、すべて自分で材料を揃えて作りました。最近も、友達の家に行ってテーブル作ったんですが、組み立てて、ニスを塗って、ヤスリがけしてワックスを塗っていたら休みが終わっていました(笑)。コーヒーを淹れるときもそうですけど、一人で作業を無心でするのが好きなんでしょうね。いまはディスプレイラックを作ろうと画策しています」
<編集後記>
インタビュー内でもあったように、大学生活を経てこの世界に飛び込んできた井上さん。真剣に将来に悩んで、選択してきたからだろうか、役者業への意識、それに付随する生活への意識、趣味のコーヒー、DIYへの意識……すべてにおいて「まっすぐ」に打ち込んでいる。今クールの出演作の多さからもわかるように、監督含めた制作陣にはすでに見つかっているのがわかるが、そんな真剣な仕事人の出演作、今後気にならないわけがない。
<マネージャー談>
今回のインタビュー中も随所に見え隠れしている井上の没頭癖ですが、好きなものに没頭してる時は時間も忘れるくらい至福の時の様です。趣味の自転車に3〜4時間乗ってるうちに都内から横浜まで行っていたり、大好きなサウナ施設に半日入り浸って整えてたりするみたいです。
(C)KADOKAWA/写真:大石隼土
#井上祐貴写真集
取材・文/東田俊介
写真/濱田茉里
スタイリスト/MASAYA
ヘアメイク/mahiro