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海洋汚染から海を守りたい、というメッセージを宿す海の音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』W主演を務める市村優汰と石原颯也を直撃!

2022年にデビューし、今回が初舞台で初主演となる石原颯也さん。
多くの舞台を経験しながら初主演作と出会った市村優汰さん。
2人の若き役者は海の音楽劇をどう捉え、どう向き合うのか。話を聞いた。

■日常では出来ないこと、言えないことを芝居で表現できることが役者の魅力(石原)

——役者を目指したきっかけを教えてください。
 
石原 昔から歌が好きで、歌手になりたいと思っていて、小学4年生のときに初めてミュージカルのオーディションを受けました。音楽系のミュージカルだったこともあって挑戦をしたのですが、ちょうどその頃にコロナ禍に入ってしまって舞台が中止になったんです。稽古で芝居というものを知って、演技することの楽しさに触れたところでの中止に悔しさが残っていたのですが、小学6年生のときにホリプロ⭐︎ネクストというメンズオーディションでグランプリをいただいたことが現在に繋がりました。きっかけはやっぱり、歌手になりたい想いで受けたミュージカルの中止、ですね。
市村 きっかけは父の舞台です。0歳の頃からお父さんの舞台を見させてもらっていましたし、ミュージカルは自分のなかでは当たり前に触れてきたものでした。「いつかここに立つんだ」ということは小さいな頃からずっとお父さんにも言われていましたし、そのために頑張ろうと思ってきました。自分もミュージカルをやるんだ、と思ってからはたくさんのミュージカル作品に触れてきましたし、ドラマなどにも出演させていただきました。
 
——役者というお仕事の「魅力」。どんなところに感じていますか?
 
石原 普段、生活をしているなかで絶対に言わないようなことも、言えないようなことも、演技やセリフの上では言えることです。今回の音楽劇でもそういった、普段なら気恥ずかしいようなことも芝居のなかでは言える。そういった言葉も演技として楽しめることが役者の楽しさや魅力だと思います。
市村 普段はできないことも役者としての演技でなら出来ることです。役者でしかできない表し方ってあると思うんです。ミュージカルなら歌で感情を表現する、気持ちを伝える。それは日常生活のなかではできないことですが、歌を通して気持ちを伝えるという感情豊かな表現は魅力だと思っています。

■主人公のタリク王子のように、舞台上で成長をしたい(市村)

——『プリンスオブマーメイド』でW主演をされるお二人。出演が決まった際のお気持ちを教えてください。
 
石原 気持ちがついていかなかったです。僕には目標がたくさんあるのですが、中でも大きな目標である「主演になる」こと、そして「舞台に出演する」ことの2つが同時に叶ってしまったんです。超嬉しいけれど、戸惑いというか。「こんなに早く大きな目標が達成できてしまうのか」という焦りと喜びとほかにもいろんな感情がわきました。
市村 オーディションのときに声がひっくり返ってしまったんです。「これはきっとダメだな」と諦めていたのですが、「受かりました」と連絡が来たときには「嘘でしょ!?」と驚きました。それから主演であることにもびっくりしました。とにかく本気で向き合って、頑張っていかなければいけないと強く決意をした瞬間でした。
 
——W主演ということで、座長となります。稽古場など、どう臨みますか?
 
石原 初めてなので、真摯に臨みたいです。ベテランの方々やたくさんのキャストのみなさんがいらっしゃるので、この舞台で多くのことを学びたいと思っています。稽古の時間は常に集中して頑張りたいです。
市村 座長といっても先輩方に囲まれていますから。主役だから、ということではなく、みんなで一つの作品を作っていくべくやっていけたらいいな、と思っています。みなさんと仲良くなりたいですし、ユーモアのある座組に出来たらいいなと思っています。
 
——ご自身の演じるタリク王子の印象をお聞かせください。
 
石原 タリクは成長著しい青年である、という印象がありますが、ちょっと自分と似ているような雰囲気なのかなとも思っています。もちろんW主演で、タリクを演じる役者も2人いますから、タリクへの解釈も違ってくるとは思いますが、僕が感じた印象としては似ているのかな、と感じています。最初の頃のタリクは「僕に王なんて!」と思っているけど、僕も「僕に主演なんて!」という気持ちから始まりましたし、最後にはいっぱい成長して「よし!主演だ!」と力強くありたい。その気持ちの変化や成長を、タリクと共に過ごしたいです。
市村 台本からの印象ですが、最初はいろいろなことが未熟なタリクで、後ろ向きなところがあるんですけど、だんだんと王という存在について知っていくことで成長を遂げていく王子だなと感じています。最初は不安も多いけれど、最後には王道の物語に出てくるような、威風堂々とした王子の姿をお見せできたらいいなと思います。

■さまざまなことを学びながらも楽しく笑顔の絶えない稽古場にしたい

——W主演をされるお二人ですが、お互いの印象を教えてください。
 
石原 優汰くんは個性的だなって思います。
市村 個性的?
石原 褒め言葉だよ?聞いたことのないようなスポーツをやっていますし。
市村 ラクロスね(笑)。
石原 見たことはあるけど、周りにはラクロスをやっている人っていなかったです。それにダンスもうまいし、話を聞いていても面白いですし、クールでカッコいい人で、まさしく王子だなって印象です。
市村 僕は(石原と)「はじめまして」で会ったときには「爽やかイケメンがきた!」って思いました。性格も全然違いますし、なかなか出会ってこなかったタイプの人だなっていう印象でしたね。オーディションのときに初めて会ったのですが、そのあとにワークショップでも会いましたし、W主演としてここからもっと仲良くなりたいな、と思っています。
 
——今回、共演者のみなさんも非常に豪華です。稽古に入る前の今、楽しみにしていることを教えてください。
 
石原 そもそも初舞台なので、舞台の楽しさ、そして難しさを知っているみなさんとご一緒できることで、その姿勢を間近で感じられるという経験を大切にしたいです。みなさんからたくさん学べることがすごく楽しみです。小堺さんのお話をよくレッスンの場でも耳にするんです。すごく面白い方だって伺っているので、お会いするのがすごく楽しみです。
市村 僕は今、めちゃくちゃ緊張しています。大先輩のみなさんにお会いできるので。でもその中で稽古ができることはとても贅沢なことなので、いろんな先輩方のお芝居を吸収して、自分のものにして、そこからまた次の作品で出せる表現の引き出しが増やせるようにしたいですし、本番に向けてみんなで仲良く出来たらなと思っています。
 
——では『プリンスオブマーメイド』への意気込みをお願いします。
 
石原 小さいお子様から大人の方まで楽しんでもらえる作品だと思います。環境問題を軸にした物語ですが、ユーモアもたっぷりですし、小さい子が好きなアクションシーンもふんだんに取り入れていますので、一コマ一コマ、そのすべてを楽しんでいただきながら、環境問題についても意識を向けてもらえたら嬉しいです。頑張ります。
市村 最初の登場から楽しんでもらえるような演出になっていますし、アクションも楽しんでもらえると思います。この舞台のテーマとして、海洋汚染についても考えていただけるように作られているので、ポイ捨てなどが減ったらいいなと思っています。ぜひ見に来てください。

【リーズンルッカ’s EYE】市村優汰&石原颯也を深く知るためのQ&A

Q.暑い日をうまく過ごすためのコツは?

A.「冷やすというよりも冷やさないように意識をしているので、なるべくクーラーをつけないようにしていますし、アイスも食べないようにしています。(「えっ⁉(驚)」by市村)だから今、暑い日をうまく過ごすためにやっていることはハンカチで汗をしっかり拭うことです。汗で体を冷やさないように気を付けています」(石原)
「最近、SNSで知った技なのですが、コンビニなどで売っている冷凍のカットフルーツを水につけるとフルーツの表面が固まって、無糖のフルーツ飴が出来上がるんです。それは簡単に作れる冷たいデザートだし、夏に食べたら絶対に美味しいと思うので、みなさんもぜひやってみてください」(市村)

Q.今年の夏、挑戦したいファッションを教えてください。

A.「今日は春夏のあいだくらいの季節を意識したファッションなのですが、白基調の服も着てみたいです。僕は今、中学3年生なので、なるべく今の年齢感だからこそ着られる服を着たいです。中学生だからこそできる、大人になるとなかなかできないような夏コーデを楽しみたいです」(石原)
「最近Y2Kファッションにはまっていて、レザーや黒系の服が好きなのですが、今年の夏は長めのハーフアップのパンツに黒のトップスを合わせて、アクセサリーをしっかりつけるファッションに挑戦したいと思っています。普段は夏でも長ズボンなのですが、半ズボンの気分なのもあって、みんなで半ズボン界隈を作りたいです」(市村)

<編集後記>

年齢は1歳違いのお二人ながら、会話が始まればとても気の合う仲間のように楽しそうにする様子が印象的でした。特にスポーツ好きだと言う石原さんは、市村さんがやっているというラクロスをそれまで知らなかったそうで「僕が初めて触れるラクロスの選手なんです」と市村さんもラクロスの話をするのが楽しい様子でした。市村さんが好きな音楽やアーティストの話も石原さんは知らないことばかりで「いろいろ教わっています」と笑顔。仲良しなお二人でした。

<市村優汰&石原颯也マネージャー談>

二人とも身長が伸びて大人っぽい雰囲気になりましたが、二人揃うと楽しそうにキャッキャとはしゃいでいます。16歳と14歳、可愛らしいです。笑
今回も一人が撮影中、もう一人が自分のスマホで撮影に参加したり、手遊びのかたつむりを二人でやって(なんで?)ニコニコ話していたり、和やかな撮影でした。
二人とも初主演となる今回の『プリンス・オブ・マーメイド』。一生懸命稽古に励み、お互いに高め合って無事に本番を迎えられますように。
日々成長している彼らを、ぜひ見に来てください!

<撮影の様子はこちら!>

 【プロフィール】
市村 優汰(いちむら ゆうた)
2008年5月10日生まれ。東京都出身。父・市村正親に憧れて芸能界入りを決める。2016年、父・正親によるひとり舞台『市村座』で初舞台。当時8歳。2021年、父・正親主演ミュージカル『オリバー!』で本格デビューを果たす。2023年ドラマ『天狗の台所』(BS-TBS)でドラマ初出演。2024年ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2』では主人公・美咲と透が暮らす家の隣家で暮らす不登校の高校生・早川周を演じた。178cmという身長もあり東京ガールズコレクションなどでランウェイにも登場。今夏上演の海の音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』で初主演。近作にドラマ「からかい上手の高木さん」(TBS)。
 
石原 颯也(いしはら そうや)
2009年9月25日生まれ。埼玉県出身。幼少期からピアノを習い、歌うことが好きで芸能界を目指す。2022年『ホリプロ☆ネクスト Produced by 美男子図鑑』グランプリを受賞。2022年ドラマ『NICE FLIGHT!』で玉森裕太演じる主人公・倉田粋の中学生時代を演じ、俳優デビューを果たす。趣味は運動、ゲーム。水泳、野球、サッカーなどスポーツ全般が得意。目標の役者は竹内涼真、石原さとみ。近作にドラマ『テイオーの長い休日』(CX)。海の音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』で市村優汰とのW主演で舞台初出演。


取材・文/えびさわなち
撮影/まくらあさみ

石原颯也ヘアメイク/登山裕佳子


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