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「僕たちにとっても“ホーム”」山崎裕太×内山信二、一夜限りの復活を果たす『あっぱれさんま大先生』の特別な思い語る

明石家さんまと、素人同然の子どもたちによるにぎやかな掛け合いで人気を博した平成のバラエティ番組『あっぱれさんま大先生』。
 
そんな「あっぱれ学園」を卒業した生徒たちが、27年の時を経て、再び集うことが決定した。放送は、さんま68歳の誕生日である7月1日。バラエティー特番『あっぱれさんま大先生2023同窓会スペシャル』として放送される(フジテレビ、関東ローカル)。
 
出演するのは、第一期に卒業した生徒12人。その中から、再集結の旗振りをした俳優・山崎裕太と、タレントの内山信二にインタビュー。当時の思い出などを語ってもらった。

■セットを見た瞬間に「帰ってきた」

ーー山崎さんのYouTubeチャンネルで、1年にわたり12人が集まるまでを追っていましたが、やろうと思ったきっかけは何だったんですか?
 
山崎「もうね、ファンの人たちから『またやってくれ』っていう要望がすごく多かったんですよ。最初は僕も流していたんですけど、まあ一度確認してみるかってことでいったらこんなことに(笑)。そもそもどこで何をしているのか、探すのは大変だし、さらに引退している子もいるから、出てくれるのかっていう課題もあって」
 
内山「みんな引っ越したり、生活もある中で、よく集めてくれたなと。裕太ならできると私は思ってました」
 
山崎「どの立場で言ってんだよ(笑)」
 
内山「いやいや、裕太ひとりに任せて正解でした」
 
ーー久しぶりに皆さんに会ってみて、大きな変化は感じましたか。
 
山崎「そりゃ全員に感じましたよ。卒業するとき『多分こういう大人になるだろうな』って思っていたところから、あまりズレはなかったな。むし(鳴海晃司さん)がちょっとびっくりした」
 
内山「本当、ちっちゃかったからね〜」
 
山崎「イケメンになるとは思っていたけど、想像以上だった。やってる職業も、ガテン系なのかなと思っていたら『えっ、そんな仕事?』っていう感じで」
 
ーーさんまさんとの「授業」の感想はどうですか。
 
内山「何せさんまさんが場をすべて回すので、心配はなかったです。とは言いつつも、始まる直前まではどうなるんだろうって、多少ドキドキはしていましたね。何より、芸能界を辞めた人をどう料理するのかっていう興味もあって」
 
山崎「先が全く読めない感じでしたね」
 
内山「最初に裕太から教室に入っていったんですよ。で、さんまさんと楽しくやり取りしてて、そのせいで後の人たちがプレッシャーかかって。『素人の自分もこんなにおもしろおかしく絡まなきゃいけないの?』って思ってたはずです(笑)。ただ、教室に入ると自然と『生徒』になるし、さんまさんも『先生』になるんですよね。あのときの空気感って変わらないんだなと思いました」
 
山崎「僕たちにとっても、『ホーム』ですよね。ここからたくさんの人に知ってもらえたわけだし、仕事は仕事なんだけど、本当気を張ることがない現場」
 
内山「放送当時、フジテレビは河田町というところにあったんですけど、今回湾岸スタジオでも同じようなセットを組んでくれて、正直見ても感動しないかなーなんて思ったんですけど、『学校に帰ってきた!』みたいな不思議な感じがありましたね」 

■“子役としてはダメな子”がオーディションで受かった


ーー個人的には当時の第一期卒業式で、山崎さんがあまり言葉を発せず他の人のやり取りを傍観している姿が印象的だったのですが、どんな心持ちだったんですか?
 
山崎「あの時はもう、やりきった感があったんです。小学二年生の時から、中学三年生まで在籍していましたからね。ちょうど学校と『あっぱれ』の卒業式の時期が一緒で、すでに4月から放送されるドラマの撮影も入ってたから、自分としても頭を切り替える良いタイミングだったんです。彼(内山)はそのとき中学二年だったので、普通にもう一年学校があって」
 
内山「裕太とは地元が近いし、卒業してもなんやかんや会うだろうなとは思ってたんですけど、全然でしたね(笑)。『あっぱれ』って年齢が全員バラバラで、それが1クラスに集まるってなかなかないじゃないですか。それも北海道とか、大阪から来てる子もいたし、終わった後の寂しさは結構ありました」
 
ーー個性的なメンバーが集まっていますが、どういう基準で選ばれていったんですかね?
 
山崎「いわゆる普通の子は選ばないんです。まず、オーディションに入ってきて『おはようございます!』って挨拶した子は、全員落としてたみたいですよ」
 
内山「子役としてはダメな子が受かってるんです(笑)」
 
山崎「僕はオーディション会場に行って、みんなが挨拶している中、ずっと黙っていて。『どうした?』って聞かれたら『もう早く帰りたいです』って言ってて(笑)。それを面白がってくれたんですよね。将来の夢も周りが『サッカー選手です!』とか言ってる中で、俺は『普通の大人になりたいっす』とか」
 
内山「僕は『美味しいハンバーグを食べさせてやる』って言われてオーディション会場に行ってるから、本当にやる気もなくて、ずっとハンバーグのことを考えてましたね(笑)」
 
山崎「第一期の卒業式にいたのが18人で、それまでを含めると100人ぐらいいたのかな。それこそ、俳優の伊藤淳史とか、反田孝幸、黒田勇樹もいて」

■中高生が切り抜き動画を見て『あっぱれ』ファンに

ーーそれだけでいた中で、ずっと二人が卒業まで残って、いまも仲が良いっていうのは番組が繋いだ縁ですね。
 
内山「そうですね。お互い今も芸能界にいて。不思議です」
 
山崎「『あっぱれ』での座席は対角線上にあって、良い距離感だったんですよね。隣同士だったらぐちゃぐちゃになりますよ」
 
内山「将棋で言うと裕太が『歩』で、僕が『王将』みたいな配置でね」
 
山崎「なんで将棋で例えるんだよ(笑)。そしてなんで俺が『歩』なんだよ」
 
内山「さんまさんが前にいるんだから。前に王将がいたらおかしいでしょうが」
 
ーーもう、どちらも「王将」でいいんじゃないでしょうか。
 
山崎「いや大人な意見!」
 
内山「そんな事言われたらこっちが恥ずかしくなってくる(笑)」
 
ーーそろそろ締めにいきたいんですが(笑)、番組の見どころを教えていただけますか?
 
山崎「やっぱり当時を見て楽しんでた人は絶対満足していただけると思いますし、初めて見る中高生の子が見ても『面白い』と思えるものができたんじゃないかなと思います。実はいま、自分を知ってくれている中学生の子が増えてきていて。なんで知ったのか聞くと、TikTokとかYouTubeで見た『あっぱれ』って言うんですよ。切り抜きがもう300万回再生しているんですよね。完全に無断転載なんですけど(笑)。今のテレビでは実現しにくいフォーマットなんで、新鮮に映ると思います」
 
内山「裕太が言った通り、『あっぱれ』はいろんな世代の人から見られていて、それぞれに思い入れがあるので、『あの小さな子たちがこんな大人になったのか』と親戚の感覚で見てほしいですね。さんまさんのツッコミとか、今だと何かと言われそうな感じなんですけど、そこは古き良き時代のバラエティを懐かしんでほしいですね……どう?こういうコメントもできるんですよ」
 
山崎「最後の言葉いらないのよ」
 
内山「いやだって、noteに載るっていうからちゃんと締めないとさ(笑)」

【リーズンルッカ’s EYE】山崎裕太&内山信二の“仲の良さ”をより深く知るためのQ&A

Q. 卒業生に声をかけるのは山崎さん中心に動いていましたが、宣伝にはなんだかんだで内山さんも一緒に動いてましたよね?

山崎「いや、そうでもないですよ(笑)。ただ、番組放送を発表する前に、彼のボートレースの番組にゲストで呼んでいただいて、それが一緒に動く伏線になった感じはありましたね」
 
内山「結構ボートレース楽しかったでしょ?」
 
山崎「はじめてやったんだけど、結構ハマっちゃった」
 
内山「今度多摩川でホリプロボートチャンネル作ろうよ。うちは個人事務所みたいなもんだから動きやすいし」
 
山崎「でも今度、うちの事務所の後輩の日野麻衣がボート詳しいから、YouTubeで一緒にやるのよ」
 
内山「あんまり来すぎるなよ?ボート業界の子役出身は俺と坂上忍さんでいっぱいいっぱいなんだから」
 
山崎「行かないよ、それよりなんで話がすぐそれんだよ(笑)」

<編集後記>

読んで分かるだろう。山崎さんは「ツッコミ」、内山さんは「ボケ」の役割であることを。そのやり取りの間は、聞いているこちらが非常に心地よくなるもので、一日二日では絶対にできてないような“信頼”に裏打ちされたものだ。二人の関係性を作り上げた「さんま先生の授業」がどんなものだったのか、この時代に見ると新鮮さを覚えそうで楽しみだ。

<山崎裕太マネージャー談>

YouTubeの企画として動き出し、最終的にこのような形にできたことは本当にすごいなと改めて収録を終えて感じました。
何事にも全力だからこそ出来ることだと思います。
当時番組を見ていた方は懐かしさがあり、今回初めて見る方は新鮮で面白く感じると思いますので是非、皆さま放送をご覧ください!
 
<番組詳細>
『あっぱれさんま大先生2023同窓会スペシャル』
フジテレビ 2023年7月1日(土)15:30~17:00
<出演者>
明石家さんま
上野秀樹 / 歌代未央 / 内山信二 / 小嶋亜由美 / 中武佳奈子 / 鳴海晃司 / 福長康一 / 増川浩行 / 村岡綾佳 / 矢川菜穂美 / 山崎裕太 / 湯山絵梨
ナレーター:加藤諒

【プロフィール】
山崎裕太(やまざき ゆうた)
1981年生まれ。東京都出身。3歳でモデル・子役としてデビュー。1988年から「あっぱれさんま大先生」に出演。2001年にはゴールデン・アロー賞演劇新人賞を受賞。以後、俳優・声優として幅広く活動中。YouTubeチャンネル「あれこれ言うた‼」毎週火曜日生配信!
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内山信二(うちやま しんじ)
1981年生まれ、東京都出身。父の勧めで子役として事務所に所属、 所属後すぐにバラエティ番組『あっぱれさんま大先生』にレギュラー出演。 以降タレント、俳優としても幅広く活動。 映画『TAKESHIS’』、『鋼の錬金術師』ほか ドラマ『ごくせん』シリーズ、BS時代劇『一路』等に出演。 2022年1月20日に念願のパパとなり、大好きなボートレースを満喫している。


取材・文/東田俊介
写真/宮下祐介


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