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「稲森さんとは20年前も不倫関係の役柄でした(笑)」内田朝陽、ドラマ『夫婦が壊れるとき』の撮影秘話から山田孝之との音楽活動まで語る

稲森いずみが主演する、日本テレビ『金曜DEEP』枠ドラマ第1弾『夫婦が壊れるとき』が4月7日よりスタートした。イギリスで各賞を総なめしたドラマ『女医フォスター 夫の情事、私の決断』(原題「Doctor Foster」)を原作とし、韓国でのリメイク版はケーブルドラマ史上最高視聴率28.4%を記録するなど、各国で熱狂が伝播。『夫婦が壊れるとき』は、その日本オリジナル版となる。
 
稲森演じる陽子が、夫・昂太(吉沢悠)の不倫で裏切られたことを機に、壮絶な復讐劇を展開する今作。昂太の学生時代の同級生であり、陽子とも家族ぐるみの付き合いである加集基樹を演じるのが、今回インタビューする内田朝陽だ。20年ぶりとなる稲森との共演のエピソードや、山田孝之との音楽ユニットのことなど、彼の今を知るバラエティに富んだ話を聞くことができた。

■演じる加集基樹は僕とリンクするところがある

ーー『夫婦が壊れるとき』、不倫夫への復讐劇という重めなテーマですが、台本を読んだときどんなことを感じましたか?
 
「先に海外版の作品を見ていたんですが、それぞれ特色があったのが面白かったですね。韓国版リメイクは、見ててきつい描写があるような、濃い味付け。一方でイギリスの元の作品は、大人の恋愛ありのあっさりとした味付け。で、いざ台本をもらって読んでみると、日本はどちらかというとイギリスに近いのかなっていう感想です。ただ、韓国版で気になっていた、伏線回収が曖昧のままだった部分を、しっかりと回収していたし、そういう意味では、両方の良いところを取ったエンタメに仕上がっているんじゃないかなと思います」
 
ーー内田さんが演じる加集基樹は、好きなことを仕事にしている同級生の昂太をうらやんでおり、陽子に復讐を持ちかける……という、中々あくどい役ですね。
 
「ええ。韓国版の彼に引っ張られるような気がしていたんですけど、台本を読んだら、彼が喋って動いて生活してる様子がふと浮かんできて、やりやすさはありますね。加集基樹って、子どもっぽくて自信がある性格で、でも本人はそれを自覚してない、女性にとっては手のひらで転がしやすいキャラクターなんです。ある意味、自分ともオーバーラップするんですが(笑)。視聴者の女性は、『ああ、いるよねこんな男』と思いながら楽しめると思います」
 
ーー主演の稲森いずみさんとは、2003年に放送された『ブルーもしくはブルー』(NHK総合)以来、20年ぶりの共演になるんですね。
 
「その時、稲森さんとドラマで不倫するっていう役の設定で、実は今回も不倫してるんです(笑)。稲森さんにそのことを話したら、『してたしてた!』って大笑いしてましたね。最初の共演のとき、僕はまだ20歳になってなかったのかな。生まれて初めてのベッドシーンだったんですが、緊張しすぎて、撮影前にベッドの上に正座して待って、『余計恥ずかしいからやめて』と言われた記憶があります。今回はそんなこともなく」
 
ーー共演陣の皆さんも、吉沢悠さん、安藤聖さん、内田慈さんと同世代の方が多くて、その辺りもやりやすさみたいなものはあったのではないでしょうか。
 
「そうですね。皆さん素敵な人たちで、“超”落ち着いてるんですよね。お互いの芝居を見て、ポジティブな意見交換ができて、気持ちよくお芝居ができています。幼馴染の佳奈子を演じている内田慈ちゃんは、昔舞台でご一緒したことがあるんですけど、本当に芝居が素晴らしい人で。今回、共演ができて、僕の芝居も面白がってくれているので、尊敬している人にそう思われるのは嬉しいですね。吉沢くんは、プライベートでも仲良くさせてもらっていて、兄貴分のような頼りがいのある先輩。奥さん役の安藤さんもめちゃくちゃ気さくだし、オフではすごく仲がいいのに、本番ではギクシャクした関係っていうのを2人で面白がってやってます」

■SUPER BEAVER渋谷龍太にジャケットを頼んだ経緯

ーー役者と双璧で力を入れている音楽活動のことについても聞かせてください。現在、山田孝之さんとユニット「quu(キュー)」を組んでリリースをコンスタントに行っています。「ダンスミュージック」がテーマになっているユニットなのが面白いなと。
 
「僕と孝之が仲良くなったのが、お互い10代の頃から聴いていたダンスミュージックがきっかけなので、一緒に音楽を作る上でそれは外せないなと。あと、DJスタイルでライブがしたかったんですよね。1枚目のEP『UNCHILL』を作って、その後はシングルを7曲連続でリリースしているんですが、もう10曲目までは準備ができています。シングルが続いているのには理由があって、二人が“今やりたいこと”をフレッシュな状態で届けたいからなんです」
 
ーーどのように曲が出来上がっていくんですか?
 
「僕ら、スタジオに入ると他愛もない会話を長めにするんですよね。最近『アキラ』を改めて見たけど、オープニングがやっぱりかっこいいよねとか。そんな話からアイデアが生まれて、どういうテーマで、どんな音を足していくか、聴いた後にどんな景色が浮かぶのが良いか作り上げていきます。主に自分が音を作って、孝之がディレクションしていくっていう役割なんですが、孝之は映画の監督をやっているだけあり、前半は抑えておいて、後半一気に怒涛の展開が来るとか、設計図を作るのが上手ですね」
 
ーーあんまり情報が出てないんですが、シングルの「壹」(読み:いち)からSUPER BEAVERの渋谷龍太さんにジャケットの文字を書いてもらっているんですよね。
 
「そうそう、そうなんですよ。あれは、孝之が渋谷くんの字に惚れて、1から10まで、指定した漢字で書いてくれってお願いして。僕も何度か渋谷くんには会ったことがあるんですけど、すごい素敵な人だし、たまにインスタグラムに載せる手紙の字が、なんとも言い難い個性に満ち溢れてるんですよね。いま11曲目を作っているんですが、もう1と10の文字があるので、今後組み合わせて使うんじゃないですかね(笑)」
 
ーー今年、そのquuでのライブがすでにいくつか決まっているんですよね。
 
「5月5日に初ライブがあって、その後野外フェスの『METROCK』にも出演することが決まっています。7月も、まだ発表していないんですけど決まっているのがありますね。カッコいいステージを見せる自信があるので、ぜひ色んな方に見に来てほしいです!」

【リーズンルッカ’s EYE】内田朝陽を深く知るためのQ&A

Q.最近ハマっているモノ・コトはありますか?
A.いま、コーンフレークにハマっていて。小さい頃から牛乳を飲むとお腹が痛くなる傾向があったので、何で食べるとコーンフレークが美味しいかなっていうのを毎日試していて、朝朝起きるのが楽しみなんです(笑)。今のところ、『ヨーグルト+バナナ+ドライブルーベリーの』か、『コーヒー牛乳+バナナ』がベストですね。コーンフレーク自体は普通の甘いやつを使っているんですけど、オーガニックのものが気になって買ってみたら、カリカリ感が3倍ぐらいあってめちゃくちゃ美味しかったんですよ。最近、ノンカフェインの紅茶にもハマっていて、それだけ聞くとだいぶ意識の高い生活ですよね(笑)

<編集後記>

勝手ながら、取材をする前は「寡黙な人なのかな……」と想像していたが、ドラマの裏話からライフワークとも言える音楽、そしてハマっているコーンフレークのことまで、ざっくばらんに話してくれた。内田さんは筆者の同世代ということで、話しているうちにどんどん親近感を覚えてきて、以前取材したことがあり、こちらも親近感を覚えた山田孝之さんとの「quu」でまたお話する機会があればなあと、しみじみ取材の帰り道に思った次第である。とりあえずライブを見に行きます。

<マネージャー談>

牛乳が苦手であまり飲まないと聞いていたので、コーンフレークで克服してたことをこのインタビューの時に知りました笑
苦手なものを苦手だからと避けず、どんどんトライしていく姿をいつも見せてくれるので、マネージャーもなんでもトライしてみたくなります。
料理が得意で、作った料理をマネージャーに振舞ってくれたり、優しいです。
あと...意外とおしゃべりです。笑
「夫婦が壊れるとき」では大人の魅力が溢れております!
いろんな側面の朝陽さんをこれからもお楽しみに〜!

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【プロフィール】
内田朝陽(うちだ あさひ)
1982年、東京都生まれ。2000年に開催された「21世紀ムービースターオーディション」でグランプリを受賞。同年の映画『死者の学園祭』にて俳優デビューを果たす。その後、数々の映画やドラマ、舞台に出演。現在は『夫婦が壊れるとき』(日本テレビ 毎週金曜 深 0:30〜)に出演中。山田孝之とのユニット「quu」、企業への楽曲提供など、音楽面でも活躍を見せる。
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取材・文/東田俊介
写真/佐藤亮

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