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映画『レジェンド&バタフライ』濃姫役・綾瀬はるかの飾らない日常

1月27日(金)、映画『レジェンド&バタフライ』がついに全国公開される。
 
東映創立70周年を記念し、総製作費20億円を投じた時代劇超大作で、織田信長と濃姫、夫婦の生涯を、これまで描かれることのなかった新たな目線で描き出す。監督には映画『るろうに剣心』シリーズの大友啓史、脚本に『コンフィデンスマンJP』シリーズの古沢良太という、隙のない制作陣が揃った。
 
キャストには、主人公・織田信長に木村拓哉、そして信長の正室・濃姫に扮するのが、『リーズンルッカ』初登場となる綾瀬はるかだ。「マムシの道三」の娘として、臆さぬ物言いで信長と対等に向き合い、時に鼓舞して導く。スクリーンからはそんな凛とした姿が伝わってきたが、インタビューでは力の抜けた、自然体の彼女がそこにはあった。

■世界各国で2ヶ月ずつ生活してみたい


撮影の合間、また飛行機で移動する際には、国内外問わず映画を観ていたとのことで、その中でも昨年の話題作は見事に“刺さった”と語る。
 
『レジェンド&バタフライ』で濃姫は、海のはるか向こう、南蛮への憧れを抱く。それとリンクするように、自身もさまざまな国を巡るライフスタイルをいつかは送ってみたいようだ。
 
「フランスとかモロッコ、メキシコとかにちょっとずつ住んで……2か月単位がいいですね。そんな生活をしてみたいです。語学はとりあえず英語だけマスターしておけば、迷子にだけはならないかな(笑)」

■信長との「初夜」で衣装にハプニング


戦乱の世を強い絆で生き抜く夫婦として、多くのシーンをともにする木村拓哉とは、2011年TBS『南極大陸』以来、11年ぶりの共演。今回、改めてその“俳優としての力強さ”を感じたという。
 
「この作品にかける熱意っていうのがものすごく伝わってきて、常にマックス状態で現場にいらっしゃっていて。私もそのパワーとか気力では負けないように、“強い濃姫”でいました」
 
そんな二人の意識がよく現れた場面がある。信長は尾張の“大うつけ”(大バカ者)と呼ばれるだけあり、濃姫を尊大な態度で迎え、初夜の際には中谷美紀演じる各務野(かがみの)ら侍女たちを巻き込んで、もみ合いのケンカに。序盤の見どころのひとつとも言える、大立ち回りだ。

「着物だったのでうまく動けなくて、袖がビリビリに破けちゃって(笑)。さらに監督も、何回も長回しで違う角度で撮るから、縫っては撮って、縫っては撮っての繰り返しでしたね」

■オフは力を抜いて、適当ぐらいが良い

荒々しく、背中で引っ張っていくような信長のような男性は「自分の夫にするにはちょっと考えにくい感じですね(笑)。優しさはもちろんほしいし、“のんき”くらいの方が良いです」と語る。そんな自身も、“力を抜くこと”の大切さを年々意識するようになった。
 
「やっぱり、撮影の流れで気を張ったままでいると疲れちゃうから、オンとオフの切替えは大事にしています。そのおかげもあって、いざ本番っていうときに集中のボルテージを上げやすくなっているかも」
 
15年以上通い続け、「生活の一部」になったというジムワークアウトも、現在は“鍛えすぎない”がテーマになっている。
 
「それこそアクション系の作品に出演するときは、手に筋が浮かび上がってくるぐらい、がっつり追い込んでやっていたんですけど、いまは生活にしなやかに取り入れるぐらいがベスト。食事、睡眠もそうですけど、お仕事を長く続けていくには、一日のバランスが大事だなって思っています」

【リーズンルッカ’s EYE】綾瀬はるかを深く知るためのQ&A

Q.最近なにかしら“ハマっていること”はありますか?

「甘酒と豆乳を混ぜたものを温めて、毎日のように飲んでいます。すっごい美味しくて、基本は朝に作っているんですけど、夜飲むときもあるぐらい。ポイントは、甘酒がサラッとしたものじゃなくて、濃厚なドロッとしたタイプを使うこと。体が温まります」

Q.最近面白かった映画はありますか?

「『犯罪都市2』ですね。日本ではまだ公開されてなくて、私は機内で見たんですが、そもそもマ・ドンソクさんのファンで。あの体の厚み、すごくないですか?だからアクションも迫力あるものが撮れるんだろうなあ……いつかは共演してみたいですね。その分、私もバキバキに鍛えないとダメですけど(笑)」

<編集後記>

すでに女優としてのキャリアは20年以上。いまや出演する作品は主役級ばかりという彼女だが、同世代の自分として思うのは、その“変わらなさ”だ。外見はもちろん(何年か前に某テレビ番組のアンケートで「メイク200人が選ぶ芸能界一の美肌」に選ばれていた)、こうも大作の主要キャストにも出続けると、「演技の求道者」のように、受け答えもいささか真面目になりそうなものだが、いたって等身大の回答。こういうところが制作側、一般世間両方に愛される要因なのだなと思う。

<マネージャー談>

カメラマンの玉村さんの一言がツボに入ってしまった綾瀬さん。
撮影中ずっと笑ってました。
スタッフもつられて笑ってとっても和やかな撮影でした。
今回「THE LEGEND&BUTTERFLY」では、聡明でタフで情熱的に生きた濃姫を演じています。
ぜひご覧ください!

【プロフィール】
綾瀬はるか(あやせ はるか)
1985年広島県生まれ。2000年、芸能界デビュー。映画、ドラマ、CMなど幅広く活躍。2015年、映画『海街diary』で、第39回日本アカデミー賞優秀主演女優賞ほかを受賞。映画『レジェンド&バタフライ』は1月27日(金)より全国ロードショー。

取材・文/東田俊介
写真/玉村敬太
スタイリスト/椎名 直子
メイク/UDA(mekashi project)
ヘアー/ASASHI(ota office)
衣装/BLAMINK


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