【わたしと地元】おすすめグルメスポットが次々と登場!TikTokフォロワー1000万超えの景井ひなが語る「熊本県」
ホリプロ所属のタレントたちが、自らのルーツである「地元」について語るインタビュー連載の第三回目は、TikTokフォロワーが1000万人を超える景井ひな。1月よりスタートしたNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」第1話にも出演するなど、最近では女優としても存在感を放っている。そんな彼女が語ってくれるのは高校生まで過ごした「熊本県」。故郷の宇城市ではプロモーション大使をつとめ、2024年11月には「くまもと大好き大使」にも任命されている彼女が、知る人ぞ知る“熊本ローカルグルメ”を教えてくれた。
■宇城市はいまや「おしゃれタウン化」が進む
私は熊本の宇城(うき)市というところで育ちました。熊本市からはちょっと離れていて、あまり知らない方も多いと思うのですが、市のプロモーション大使でもあるのでまず紹介させてください。農産物が盛んに収穫されていて、デコポンとか、シャインマスカットとか、都内だと結構高級な部類の果物が有名です。自然も豊かなところで、「三角西港」(※明治三大築港のひとつで、オランダ人水理工師ムルドルの設計と日本人石工の技術など、当時の最新技術が盛り込まれた港として1887年に開港)という、世界文化遺産に登録された場所もあります。
いまも宇城市には毎月最低1回は帰っているのですが、行くたびにおしゃれなお店が増えています。それこそ私が小さい頃によく通っていた「不知火美術館・図書館」も、2022年にリニューアルして館内がとても洗練された空間に生まれ変わっていました。私が小さい頃は、おじいちゃんおばあちゃんが集まる場所だったのですが、スタバも併設されて、今では若い人向けのデートスポットにもなっています。
なので、熊本旅行の「隠れスポット」的な位置づけで、ぜひ一度来てみてほしいなと思います。あ、そういえば宇城市には出世魚の「コノシロ」が有名なことから「コノシロ部長」っていうゆるキャラもいます。頭が魚で、首から下がスーツ姿の、独特なキャラ(笑)。ぜひ見つけてほしいです。
■熊本市の当たり前「路面電車が走っている」
宇城市以外の話をすると、例えば熊本市では「路面電車」のイメージがあります。高校時代、市内のアーケードに遊びに行くとき当たり前のように使っていたのですが、他県の友だちが来たとき、街を電車が走っていることにすごくびっくりしていました。たしかに東京に来ても「全然路面電車がない!」って思いましたし、そこはユニークな点かな。同じように県独特の光景でいうと、阿蘇市を訪れると道に馬とか牛が歩いているんです。動物園に行かなくても動物に触れ合えます(笑)。
あとは『ONE PIECE』作者の尾田栄一郎先生が熊本出身で、以前大きな地震が起こったあと、復興支援のためにONE PIECEの麦わら一味の銅像が県全域に置かれたんです。たとえばルフィだったら県庁近く、チョッパーだったら動物だから熊本市動植物園……といった感じでゆかりのあるところに設置されています。
その写真をコンプリートするために、結構海外のファンも熊本中を回っているみたいなんですが、悔しいのが宇城市には一体もないんです。誘致には宇城市の関係者の方々が奔走されたそうですが、隣の市に取られちゃいました(笑)。
■タピオカブームは東京より熊本が早かった?
何より、熊本はおすすめのグルメがたくさんあるのが自慢です。帰ったら絶対に行くお店のひとつがあって「タピキング」っていう熊本発祥のタピオカ屋さん。本当にこれだけは言っておきたいんですけど、東京でタピオカが流行る何年も前から熊本では流行っていたんです。たしか私が高校生の時「東京でタピオカブーム来てるらしいよ」みたいな話を聞いて「え、遅くない?」って当時思っていました(笑)。
タピキングは、他のタピオカ店と違って、タピオカがカラフルなんです。緑とかピンクとか黄色とか、いろんな色があって、あと飲み物がミルクティーとかジュースじゃなくてスムージーなので、氷が溶けて味が薄くなることがないんです。あと、店員さんが毎回カップに可愛い落書きをしてくれて、白いペンでスヌーピーを書いてくれたり、キティちゃんを書いてくれたり、みんなそれを持って写真を撮ってます。ちなみに私がJKの頃はタピキングを買ってそのままゲームセンターに行って飲んでプリクラ撮るっていうのがもうルーティンみたいな感じでした。熊本のお仕事があると毎回マネージャーさんも連れて行くんですが、見事にハマって今では私を置いて一人でタピキングに行っているぐらいです。
あとは「大文字」っていうお好み焼き屋さんも好きです。学生割があったりして、私が学生の頃はお好み焼きプラスデザートと飲み物でワンコインぐらいで食べられていたので、高校のときは何度も友だちと行っていました。普段私はお好み焼きにはマヨネーズをかけたりしないのですが、そこのマヨネーズはソース風のさらさらとしたマヨネーズで美味しいんです。
「文龍」っていうラーメン屋さんもめちゃくちゃ美味しいです。熊本は黒いマー油がかかったラーメンが有名ですけど、ここは背脂がかかった豚骨ラーメンで、辛い赤味噌みたいなのもかかっていて、こってり味で味が濃い、私の大好きなタイプ。「いまきん食堂」っていうあか牛を使った丼やハンバーグが人気のお店もあって、それだけを食べに来る県外のお客さんもいるぐらい。朝、開店と同時に整理券が配られるぐらい有名です。
私の地元宇城市にも大好きなお店があって、それが「じゃっき家はたぼう」っていう鉄板焼き屋さん。ここは小さい頃から家族とずっと行っていて、「今日ご飯何がいい?」って言われたら「はたぼうがいい!」ってよく行っていました。とくにそばめしと、セロ刺しというセロリのサラダが超美味しくて、地元民しか行かないようなところではあるのですが、宇城市に来たらぜひ食べて欲しいグルメです。
挙げていくと味が濃いのばっかりですけど、熊本でこうした美味しいものを食べて育ったことは誇りです。ただ自炊するときかなり味付けが濃くなっちゃうのは気をつけないとですね(笑)。
<編集後記>
「大好きな熊本県を知ってもらうためにいろいろ話します」と、広範囲にわたっておすすめスポットを紹介してくれた景井さん。筆者的にも熊本県には思い入れがあり、ラジオ「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」のヘビーリスナーだったことから、頻繁に彼らの育った土地に愛着が湧いていった。済々黌高校、大甲橋、桃花園……今回、ラジオで偏った知識の補完を、景井さんにサポートしてもらった気がする。ちなみに景井さんに、そのラジオでよく話題に出ていた方言「なばうちくらわすぞ」の意味を知っているかと聞いたところ、ちゃんと知っていた。意味を知りたい方はぜひ検索を。
<マネージャー談>
昨年大使に就任してから一緒に熊本へ行くことがぐんと増え、その度にここはこうでああでと熊本のことをたくさん教えてくれます。友だちと行って美味しかったお店は必ず紹介してくれ、熊本の豆知識も教えてくれます。あるご飯屋さんでは、隣にいた見知らぬ男の子の恋愛相談にも乗って、アドバイスをしていました。地元が好きなことはとても伝わりますし、熊本県と宇城市両方で大使として活動できることは本当にありがたく思います。大好きな熊本を発信していきますので、ぜひ景井の熊本愛を感じていただきたいです。
<撮影の様子はこちら>
取材・文/東田俊介
写真/上村窓