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連続ドラマ『Destiny』石原さとみインタビュー 撮影合間には共演・亀梨和也が名曲を熱唱「大感動でした」
石原さとみが、2024年4月から始まるテレビ朝日系火曜よる9時の連続ドラマ『Destiny』の主演を務めることが決定した。
『恋はDeepに』(日本テレビ系)以来、3年ぶりの連続ドラマ出演となるほか、テレビ朝日系のドラマに出演するのは、2010年の『霊能力者 小田霧響子の嘘』以来、14年ぶり。石原自身、トピックスが多い作品となる。その現在の心境をリーズンルッカに語ってくれた。
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■クランクイン初日で打ち解けることができた
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「3ヶ月間、時間を抑えて撮影するので、最初は正直、『育児との両立ができるのかな』っていう不安はありました。ただ、現場に入ると照明、撮影、音声、監督を始め、スタッフ1人1人がこの作品にかける思いが伝わってきて、それも徐々に払拭されていきました。完成した映像を見て、『やってよかったな』と救われる気持ちにもなりましたね」
久々の連ドラ現場をこう振り返る石原。さらに今回演じるのは「検事」という初の役どころ。覚えることも多かったようだ。
「検事とはどういった職務かという冊子なんかを読ませてもらったりもしたんですけど、何よりも参考になったのは、脚本の吉田紀子さんが書かれた本です。私が演じる西村奏のパーソナリティ含め、すごく丁寧に記載されていて、戸惑うことも少なかった気がします」
“専門用語の多い役”ということ以外にも、クランクイン初日では少々ハードルの高い撮影があったという。
「たしか、長野ロケだったんですよ。しかも大学時代、奏を含めた仲良し5人組で撮るっていうシーンで、テンション高めで浮足立っていなきゃいけなかったんです。いきなりそれでスタートっていうのに、少し不安と緊張があったんですけど、そこは共演する皆さんがプロフェッショナルでしたね。声のトーンに会話のテンポが素晴らしく、見事な一体感が生まれました」
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■撮影の合間に亀梨和也が名曲を熱唱
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とくに、5人の空気を作り、引っ張っていったのは共演の亀梨和也だったという。
「亀梨さん演じるキャラクターもそうなんですけど、合間合間で私たちを笑わせてくれて、撮影での心の支えになりましたね。5人で夕日を見るシーンがあるんですけど、“夕日待ち”している間に、劇中で使う車に乗って、亀梨さんにみんなで歌のリクエストをしていたんです。そしたら、その中でSMAPの『オレンジ』って曲のリクエストがでたんです!私からしたら『グッジョブ!』っていう感じで。『オレンジ』にどれだけ救われたかっていうぐらい思い入れのある曲だったし、亀梨さんも歌詞を見ずに完璧に歌い上げたんですよ。ちょうど夕日も出てきて、大感動の瞬間でした。」
3年ぶりの復帰作ということもあり、昨年から各社で大々的にニュースが出るなど、注目度が高い『Destiny』。主役本人が、その見どころを一足先に語る。
「サスペンス要素があるので、毎回考察してもらえたら嬉しいですし、12年前の大学生時代から、検事として働きだしてから再び動き出すラブストーリーの経緯も最後までわからないので、ぜひ見てほしいポイント。物語として、とても丁寧に作られているので、ぐっと引き込まれていくはずです。長野だったり埼玉だったり、都会からは離れたところで撮影した景色も、とても美しかったので、その部分も見応えがあるんじゃないかと思っています」
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【リーズンルッカ’s EYE】石原さとみを深く知るためのQ&A
Q.最近のリラックスタイムは?
「ずっと本を読んでいますね。物語とかじゃなくて、育児のことだったり、子どもの教育に関する本だったりを読み漁っています。全部が活字っていうわけではなく、漫画で説明されたものもあって、読んでいても飽きないですね。もっと良い本に出会いたいなと思っています」
Q.最近の石原さんの“ハマりごと”は?
「100円ショップ!撮影中って、結構待ち時間があるんですが、大体そういうときは100均に行っています。知育おもちゃだったり、物入れだったり、プレートだったり、紐だったり……とにかく、何を買ったかわからないぐらいいっぱい買っちゃいます。来年公開する映画『ミッシング』も地方のロケだったんですが、たまたま近くにあって行っちゃいました。どんだけ好きなんだよって感じですね(笑)」
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<編集後記>
人生のステージが変わり、心機一転でのぞむ一作ということもあり、石原さん本人も、そして制作陣も相当気合が入っている様子だ。答えてくれた内容からもわかるように、いまは「育児」という軸が生まれ、生活がお子さん中心になっていたのが印象的だった。100均ショップを利用していることも、おそらくはそれが影響しているはず。ちなみに、石原さんの一番のお気に入りは池袋の某100均ショップのようで「段違いに広くて商品が多い」とのこと。
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<マネージャー談>
出産後初となる作品ということで、 母親役でなくとも愛する人を守る覚悟を持った強い女性像が 母になった今の石原にとても相応しい役になったと思います。
そして解禁されているビジュアル写真もかっこいいので是非見てほしいです!
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<『Destiny』あらすじ>
「私たち友だちでいようね、永遠に」という仲間との約束を一瞬にして打ち砕いた運命の事件。それから12年の月日が流れ、舞台は長野から横浜へ――。35歳、念願の検事になった西村 奏(にしむら・かなで)の前に、事件以来、消息不明だった同級生が現れ、再び過去と向き合うことに……。
数多くの疑惑に包まれた「大学時代の事件」と対峙したことをきっかけに、新たに見えてくる20年前の「父の死の真相」。そして仲間たちの秘密の顔と、恋人との再会……と、一見バラバラに見える出来事が、やがて一本の線でつながった時、物語は思いがけない方向へ突き進んでいく。
主人公が封印したはずだった青春時代の「光と影」。抗えない運命の中でも自分の意志を貫いて突き進む奏の姿を描く、20年の時をかけたサスペンスラブストーリーが幕を開ける。
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【プロフィール】
石原さとみ(いしはらさとみ)
1986年12月24日生まれ、東京都出身。2002年、「第27回 ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞したことをきっかけに芸能界入り。2003年、映画「わたしのグランパ』で女優でデビュー。同作で「第27回 日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説「てるてる家族」をはじめ、フジテレビ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」、TBS「Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜」、日本テレビ「高嶺の花」、「恋はDeepに」、映画「そして、バトンは渡された」など、数々の作品で主演・ヒロイン役を務める。2024年5月映画「ミッシング」が公開
スタイリスト/宮澤敬子(WHITNEY)
ヘアメイク/猪股真衣子(TRON)
取材・文/東田俊介
写真/RYO SATO