濃厚な4日間〜世界最大級の市場 義烏〜
中国浙江省義烏市にある国際商貿城(福田市場)に行ってきました!
ここは総面積400万平方メートル、70,000店舗が集まる巨大な市場。世界中からバイヤーが集っています。取扱商品によって建物が分かれており、1区~5区で構成されています。写真は1区間です。この大きな建物が5つ。正確には別館もあるので6つです。じっくり見ながら歩くと1週間はかかるとのこと。私は今回アクセサリーを取り扱っている1区別館と1区、2区を中心に買い付けを行うプランを立てていました・・・が、結果的には1区はまったく見ることができませんでした!!それほどまでに広い福田市場。
本当に濃厚な4日間の記録をノートにまとめておきます。
1日目
羽田空港から3時間、中国東方航空で上海浦東空港へ。
上海から義烏までは約4時間。交通手段は新幹線か車があり、今回は車で行きました。飛行機の遅れがあり、この日は到着が大幅に遅れたため義烏に到着したのは20:00。
中華料理を頂きながら明日からの買い付けについてくれるアテンドさんと打ち合わせをして終了。
アテンドさんは代行会社の日本語が話せる中国人スタッフです。
買い付けの時に市場内を案内してもらったり通訳をしてくれます。買い付けに必要な情報をメモしたりもしてくれます。滞在中にピックアップできない商品は後日回収して日本に送ってもらいます。
この後はホテルにチェックインして明日からの買い付けのため早めに休みました。
2日目
朝9:00から行動開始。
市場での買い付けは基本的には1日目は同じ商品を取り扱ういくつかの店舗で商品の金額などをチェックをし、2日目に実際買い付けをするという形です。
最初に1区別館で淡水パールを探しました。前回中国の広州では見つけられなかったため、今回義烏で見つけられる事を期待していました。
少し歩いたところ早速1件目を発見。探していたたくさんの淡水パールが連で並んでいます。
日本から持ってたサンプルを見せて、同じものがあるかを聞いていきます。
探したいものをファイルに入れて持って行きました。
買い付けで聞くことは、
-金額
-ロット(最低オーダー数)
-在庫がない場合は納期
買い付けの時はiphoneのメモ帳を使っています。
お店の人に許可をもらってから写真を撮り、その後に商品の情報をメモしていきます。
最後にショップカードをもらい、これも写真を貼っておきます。
巨大な市場、一度来たら簡単には戻れません(笑)が、ショップカードがあれば大丈夫。代行会社に頼む際もこのカードが必須です。
価格についてですが、市場では値下げ交渉は基本的にはできません。
たくさん買うから値下げしてという交渉はアリですが、基本的には最初から底値で言ってきます。
買い付けたものは在庫があればその場で持ち帰れますが、市場の場合サンプルのみ展示してあり商品は後日受け取りという場合も多くあります。
その場合は、代行業者に間に入ってもらい商品のピックアップと日本への送付をしてもらいます。送付前に検品してもらい(別途料金がかかります)不良があれば製造のやり直し指示や交換をしてもらいます。
まずは1店舗で値段をチェック。少し歩くと同じような品揃えの2店舗目を発見。
こちらでもサンプルを見せて商品を探し、金額をメモします。
2〜3店舗見ると、この市場での大体の相場感を掴むことが出来ます。この後は他の似たお店は流し見る程度で進みます。とにかく広い市場なのでどんどん歩いてなるべくたくさんのものを見る為です。
12:00を過ぎたところで市場の食堂へ向かいます。
好きなおかずを取ってレジに持っていくスタイル。私は中国の地元の料理が少し苦手です。その為この日は場外にあるケンタッキーへ移動して昼食を取りました。(実は午前中最後に行ったレザーのお店で狭いスペースに充満する革の匂いで酔って具合が悪くなり、昼食を取れませんでしたが)
アテンドさんについてもらう場合は昼食も一緒に取り、食事代はこちらが負担します。
昼食を簡単に済ませて次は2区へ。通信機材や金物工具などがあります。ネイル用品もありました。パウダーなどは大きな袋に入って販売されています。小分けにして販売も出来ますね。自宅サロンを運営しているネイリストさんなどにもおススメです。道具を卸販売するのも良さそうです。
2区の1階にあるバッグのフロアでトートバッグをOEM出来るお店を探しました。
シンプルなトートバッグにロゴを入れることができます。内ポケットをつけたり、布を選んだりもできます。私が見たお店ではロットは1000枚。ポーチは500枚でした。
この日は義烏シャングリラホテルにあるショッピングモールで夕食を食べました。お気づきでしょうか・・・中国なのに「韓国焼肉」です。(笑)中国では口に合う食事を探すのに苦労しています。現地在住の方に聞くと、日本人がイメージしている中華料理はないそうです。麻婆豆腐や杏仁豆腐もあちらではあまり食べないんだとか。次回の為にも食事できるお店の情報も収集しながら歩きました。
食事の後は、明日に向けて買い付けのまとめをします。
店舗ごとの値段の比較をリストにまとめて検討したり、明日のスケジュールを組みます。
この日の歩行距離は13km!
市場の中をひたすら歩きました。街にはリーズブルなマッサージ屋さん(1時間1,600円ぐらいとか)がたくさんあるので、そこで疲れを癒やすのも良いですね!
3日目
まずは朝イチで両替から。市場にある銀行で両替をします。
両替の時は銀行や空港の場合パスポートが必要なので忘れずに!私はうっかり忘れてしまったのでアテンドの方に助けてもらいました。
この日は福田市場ではなく、華東国際宝珠城へ行きました。世界で生産されている淡水パールの9割が中国産。ここは世界の淡水パールの80%が集まっているというパール専門の市場。パール関連業者が2000件集まっています。
義烏から車で1時間ちょっと(この日は渋滞していたので2時間!!)の街にあります。市場の周りには山下湖という湖があり、ここで淡水パールの養殖をしています。初めて養殖場を見る事が出来て感激しました。この経験はジュエリーデザイナーとして宝物になりそうです。
市場の中はパールのお店がたくさん。
最高級のジュエリー用パールからお手頃な淡水パールまでお店がぎっしり。
探し求めていたパールいっぱいの光景に感動!
ツヤツヤのパールを目の前に、自分用にも買いたかったのですが時間がなく断念。
さすが淡水パールの産地です。クオリティも値段も申し分ありません。良いものをお手頃価格で届けられそう!と心踊ります。滞在時間がかなり少なかったので、早足で一通り見てここではクオリティの高い淡水パールを1種類購入しました。また次回じっくりと時間をかけて来たいと思います。
この日の昼食は市場近くのラーメン屋さん。
これも心配でしたが、良い意味で予想を裏切り美味しかったエビラーメン。トマトが良いアクセントに。こちら35元(約560円) 。ご飯が美味しかったので歩き回った疲れも少し回復!
昼食を取った後はまた片道約2時間かけて車で福田市場へ戻ります。
昨日チェックしたお店で買い付けをします。
こちらのお店ではトートバッグを1000枚オーダーしました。
アテンドの方が伝票を記入してくれています。自分ではできないですからね・・
素材見本を見ながらカラーを決めたり、内ポケットをつけるなどの仕様を伝えます。ワクワクする瞬間!
丁寧に作るとプラスで金額がかかりますが重要なところなのでプラスしてオーダーしました。
支払いは、オーダーした時に商品代金の30%を現金で、その後商品と交換で残りの70%を支払います。
手順としてはまずサンプルを1枚作ってもらい、それを見て改善点がある場合は伝えてやり直してもらいます。OKになったら本生産です。
この時点で市場が閉まる17:00が近づいていたので、急いでパールのお店へ行き買い付けしました。
この日に在庫がなかったものについては翌日代行会社に回収してもらい後日日本に送ってもらいます。
限界まで動きましたが、まだまだ見たりない。見たかったものの半分も見ることができず・・・次回のお楽しみになりました。すぐにでもまた行きたいなぁ。
夜は代行会社のみなさんと中華料理。
買い付けのまとめや引き継ぎなど打ち合わせをしながらの食事です。
最終日は朝から車で空港へ向かい帰国しました。
今回実質2日間で買い付けはあまり出来ませんでしたが、義烏福田市場に実際行ってみたことがとても貴重な体験になりました。世界の仕入れの実情を目の前で見ることができたのは素晴らしい財産!これからの私の人生に影響を及ぼすこと間違いなし・・・!!
次回は、今回見る事が出来なかった他の区を回りたいと思います。
最後に海外買い付け出張TIPSをご紹介しますね。
宿泊場所
福田市場が目の前に見える義烏マリオットホテル に宿泊しました。
徒歩で市場へ行かれる距離なので、移動時間が短縮でき効率が上がります。少ない時間を有効に使うためにも宿泊場所選びも大切になってきます。
ホテルの朝食が美味しいのも私にとって大事なポイント!
レストランの目の前が福田市場です。
義烏にはリーズナブルなホテルもありますが、マリオットホテルはコスパも抜群でおすすめです。
移動手段
義烏での移動は主にタクシー。
路上でタクシーをつかまえることが出来ますが義烏は交通渋滞が激しく、時間が読めません。移動には余裕を持った方が良さそう。
海外でのタクシー移動はホテルのフロントで現地の言葉で書いた住所のカードをもらっておくとそれを見せれば良いだけなので便利です。
為替レート計算機
Currencyというアプリを使っています。
元から円への換算が楽に出来ます。韓国でも使っています。
両替
出張終わりには現地の通貨をいくらか残しておきます。次回出張の時、レートの悪い空港で両替しなくて済みます。
Wifi
を使っています。中国ではgoogle検索やFacebook、LINEが使えませんのでVPNを追加するのがマストです。1日1GBのプランを使っています。