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スケートボードが僕に教えてくれたこと

#ヌーラボブログリレー2024 for Biz Advent Calendar 2024の21日目の記事として公開しております。

皆さん、こんにちは!ヌーラボのレオです。

ヌーラボに入社して7年。現在はカスタマーコミュニケーション部の責任者をやらせていただきつつ、プロスケートボーダー兼スケボーYouTuberとしても活動しています。スケートボードも仕事も基本プレイヤーが好きでしたが、人生が進むに連れ役割が増え、いろいろと変化を感じる今日このごろです。

今回の記事では「スケートボードが僕に教えてくれたこと」と題しまして、スケートボードと仕事の関係性にフォーカスしてみます。

全く異なる世界ではありますが、真剣にスケートボードに25年間向き合い、業界を生き抜いてきた中で、自分なりに共通点を感じることもあり、スケートボードから得た経験や気付きを言語化しつつふりかえりたいと思います。

特に、個々の主体性を尊重し、個性を伸ばすアプローチは、僕がスケートボードや仕事、育児など様々なフィールドで大切にしている理念です。その理念を基に、スケートボードの経験から得たマネジメントの基盤となる考え方についても簡単にまとめてみます。

ノーリーフロントサイド180ヒールフリップディザスターをメイクする瞬間の写真

スケートボードの魅力

まずは僕が思うスケートボードの魅力を説明します。
ここだけで一冊本が書けてしまうレベルなのですが、頑張って簡潔に書きます。

スケートボードは、自己表現と創造性のある遊びです。決められたルールや型がなく、自分のスタイルや技を自由に追求できます。

例えば、同じ技でもスケートボーダーごとに微妙な違いがあり、それが個性として表れます。技の構えやスピード、スタイルなど、無限のバリエーションが存在します。今日も地球のどこかで新しい技が生まれていることでしょう。

この自由さは、スケートボードの最大の魅力であり、多くの人々を惹きつける最大の理由でもあります。滑る場所、時間、スタイル、すべてが自分次第です。公園やストリート、ランプやレールなど、環境に合わせて自分の滑りをカスタマイズできます。

また、スケートボードはコミュニティとしての一面も持っています。異なるバックグラウンドや幅広い年齢の人々が集まり、都度状況に適応しながら自分のスケートボード愛を滑りで表現し共有します。言葉が通じなくても、セッションする(一緒に滑る)ことで繋がることができます。道端やローカルなスケートパーク、国際的な大会やイベントでも、この一体感は強く感じられます。

さらに、スケートボードは自己成長の場でもあります。自分の限界に挑戦し、新しい技を習得する過程で、自己肯定感や達成感を得ることができます。このプロセスは、自分の創造性と主体性を育む上で非常に重要だと思いますし、そういった効果を理解して子どもと一緒にスケートボードを楽しむ親御さんも最近は増えたと感じています。

なかなかこんな好条件が揃ってる遊びはないんじゃないかなといつも思います。

スケートボードが僕に教えてくれたこと

ここからはスケートボードの経験の中で、「この考え方は仕事に生かせるのでは?」と感じた具体的なシーンをふりかえります。

1. 個々の主体性を尊重する

スケートボードは、自分自身のスタイルやトリックを誰かに指示されるのではなく、自ら試行錯誤しながら答え(メイク)を見つけていく楽しさがあります。そのプロセスこそがスケートボードの醍醐味といっても過言ではありません。

僕は立場柄、人に技のやり方を教えることが多いですが、スケートボードのキャリアが長い上級者になるとつい自分のやり方が一番正しいやり方であるかのように伝えてしまいがちです。

僕にもその節はあったのですが、自分のやり方は自分の身長、体重、体格、骨格、柔軟性という条件のもとで正しいやり方なのであって、自分と全く同じ条件のスケートボーダーはいません(ベースとなるやり方は共通しますが)。

なので、僕はやり方を教えた上で必ずそのやり方を参考に自分なりに試行錯誤し、自分のやり方で理解できるようにして欲しいと伝えるようにしてます。そのうちその技が成功に近づくにつれて、ドーパミンがドバドバ出てスケートボードの醍醐味を感じてもらうことができます。

大事なことなので改めて言うのですが、スケートボードは主体性がなければ全く上達しませんので、そこを大事にしています。

仕事においても同じで、自分の主体性を大事にしたいし、協働する人の主体性を尊重することが大切だと思っています。人それぞれ考え方や知識、仕事に対してのアプローチが異なる中で、やり方を一方的に押し付けるのは窮屈です。

課題や目標をチームで共有しつつ、プロセスについては個々の裁量を尊重する。このようなアプローチが、個人の成長を促し、ひいてはチーム全体のパフォーマンス向上にも繋がっていくのではないかと感じます。

スケートボードを通じて、自分の得意技やスタイルを見つけるプロセスの楽しさを知ったように、仕事でも協働するメンバーが自分らしい方法で課題に取り組んでもらい、充実感ややりがい、自分の強みを感じて欲しいと思うようになりました。

2. コミュニケーションと信頼関係の構築

まだ日本に有料のスケートボードスクールが普及してなかった2010年代初頭に、九州で初めてプロスクールを開講しました。最初はある程度同レベルの複数人を同時に教える形で進行していましたが、スケートボードはチームスポーツではないため、複数人に同じことをアドバイスしても、参加者のスクール後の成果や満足感にばらつきがあることに気づきました。

また、スクール内容に対して、親御さんのリクエストと子どものリクエストが違うこともあり、苦労することもありました。

そこで、参加者のレベルに関係なく、スケートボードとどう向き合っているのか、どんな目標を持っているのか、どういった課題を抱えているのかを参加してくれる子どもたちや親御さんと丁寧に対話することを心がけるようになりました。

子どもたちにスケートボードを教えている様子

結果、一人ひとりに合った練習のプランやアドバイスを提供できるようになり、スクールの成果や成功体験を参加者と共有することができるようになりました。

仕事でも同じように協働者との信頼関係が成果に直結する場面は多いと思います。スケートボードの経験から、定期的な1対1での対話やオープンなコミュニケーションの重要性を学びました。

特にチームでの仕事は、チームワークマネジメントを実践する上で、オープンなコミュニケーションは必要不可欠です。メンバーの声に耳を傾け、意見を交し、相互理解を深めることでチームでの仕事に結束力が高まり、目標に向けた協力がよりスムーズになると実感しています。

3. 失敗を恐れない文化の醸成

スケートボードに限った話ではないですが、失敗は成長の一部であることはスケートボードから学びました。新しい技や難しい技を習得するためには、何度も失敗し、時には怪我をすることもあります。

技を失敗して脚を強打し苦しむ様子

スケートボードは失敗が前提、失敗するのが当然という共通認識をスケートボーダーは持っています。

10代の頃に道端でスケートボードをしていて、通行人に「失敗して下手くそだな〜」と野次を飛ばされた経験がたくさんありますが、実際には金メダルを獲るようなトッププロでも簡単な技で失敗することは多々あるので野次は全く気になりませんでしたし、すぐに気持ちを切り替えて、とにかく技を成功させるためにトライを繰り返していました。

こういったマインドも自分の仕事やマネジメントにも活かされていると思います。僕が失敗しても落ち込まないようになったのはスケートボードの影響が大きいなと改めて感じています。

もちろん自分だけではなく、第三者に対しても失敗を許容し、挑戦を奨励する文化を作りたいと思っています。チームになると、こういった文化は心理的安全性にも繋がり、メンバーが新しいアイデアや方法を試しやすくなります。恐れや不安が全くない環境を作り上げるのは難しいですが、そこに少しでも近づけることで創造性や革新性が生まれる可能性が上がると思っています。

このブログももしかしたら失敗かもしれないなと思いつつ、気にせず公開したいと思います。

まとめ

スケートボードと仕事は一見何の関係もないように思えますが、僕がスケートボードを通じて積み重ねてきた経験は、マネジメントの考え方やキャリア形成に多くの示唆を与えてくれています。

個々の主体性を尊重すること、信頼関係を築くこと、失敗を恐れない文化を育むこと。これらは、スケートボードが教えてくれた「遊びと挑戦」の精神を仕事に活かすヒントであり、僕がこれからも大切にしていきたい価値観です。

今後も、このスケートボードの経験を糧に、仕事や育児、そして新たな挑戦へと繋げていきます。自分にはまだまだ伸びしろがあると信じていますし、常にポジティブな姿勢を保ち続けながら、さらなる高みを目指していきたいと思っています。


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