(九十二)天亮先生、新婚旅行にて小唄『鵲橋仙』を作る

30年も昔の話である。当方も人並みに結婚して、新婚旅行に行った。行先は台湾の南端部に位置する『墾丁国家公園』である。ここは常夏の楽園だ。中でも、屏東県の『佳楽水』は有名な景勝地で、素晴らしい景色を堪能することができる。太平洋に面した海岸沿いに奇妙な岩が2.5kmも続く。現地の人の話では、一枚の花崗岩で出来ているらしい。
『佳楽水』は「高落水」という言葉から来ているらしい。付近にある滝の水が、高い所から落ちて来ることを「高落水」と書き、それが「佳楽水」に変化したらしい。台湾音では「高」と「佳」、「落」と「楽」の発音が似ているからであろう。
 
時は一月、冬とは思えない温かさであり、いかにも南国の風景だ。ここを二人で話しながら風景を見て歩いた。ホテルに戻ってから、忘れないようにすぐに小唄を作った。
鵲橋仙(佳樂水度蜜月)
奇巌可觀,暖風可意,此地新婚同渡。
東君賜給我熱光,算人世有情如許。
你方笑語,我方眼笑,肩併手牽緩歩。
春風欲起碧海波,何妨且甜言蜜語。
<大意>
浜辺には奇岩があり、暖かい風は意に適う。
この地でハネムーンを過ごす。
春を司る神が私に好い熱と光を与えてくれ、
世の中はこんなにも情あるものと思う。
貴方は笑って話をし、当方は目で笑う。
肩を並べてゆっくり歩く。
春風が波風を立てたなら、
甘い言葉を言っても構わないのではないか。
 
その風景の素晴らしさは、『悠游墾丁』のHPの映像を参考にして下さい。
   https://youtu.be/GTVGZjknaUk

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