ニセコHANAZONOヒルクライム S5クラス 優勝
まさか2週連続で表彰台の一番上に登れるなんて、人生のピークでしょうか?
しかもデュアスロンからのヒルクライムという謎ローテ・・
今回はレースレポです(S 5クラスは40歳以上です)
作戦
同じクラスで何度も活躍されているTさんがいるので、基本的には彼の判断に委ねます。
同じ大会で走ったことはないですがチームメイトで練習は何度もしていますし、実力だけでなく人間性などトータルして絶大な信頼を寄せています。
今回諸事情で参加できなかった同じく信頼してるAさん、彼らと同じカテゴリで走れることをどれだけ楽しみにしていたか・・
歳とって良かった・・笑
自分は急勾配が苦手なのでコース中盤までの緩勾配区間が厳しい流れになってほしいと思っていたので、そこまでは自分が前に出てでもペースを上げたいと考えましたが、Tさんは急勾配までは極力前に出ないとのことだったので従う方向にしました。
とにかく自分はTさんの動きに連動するのみです。
スタート直後
計測ラインを経過してもなかなかペースが上がらない、40歳以下クラスとは違う?非常に楽でしたが逆に不安になりました。
ただTさんは動かないので静観。
すると1名するすると前へ出ていきそのまま先頭どころか、逃げ始めます。これを1名が追おうとしますがペースは上がらず、逃げとはどんどん距離が離れていきます。
50メートル以上離れ個人的にさすがにやばいのでは?と思ったところでTさんから我々で追う指示が発動!(さすがや)
Tさんと交代しながら出来れば後ろも使いたいと思うが、引きそうな気配なし。
2、3回ローテした頃には全員千切れてました。
そんなに上げてなかったのでこれで切れるなら表彰台は確定したなと少し安堵。
自分が先頭の時は維持できそうなFTPちょい上くらいで逃げとは少しずつ差が縮まっていた。特に平坦区間では。(それでも50m近くの差がある)
そのうちTさんが千切れてしまう。
正直この時の判断が一番難しく、緩めて戻すか葛藤しました。
しかし、それでは追いつけないと判断します。
単独ブリッジ
まだまだ逃げとの距離はありましたが、自分の疲労感と残りの距離を考慮すると全然追いつけると思っていたので焦りはなかった。
ペースはFTPちょい上で前もって想定していたワットを踏むだけに専念。
ゆっくりですが確実に距離は縮まり無事にブリッジ成功!
とりあえず後ろに付き様子見。
そのうち気付かれて交代をうながされたので前へ。
「S5の人だったんだ」と言われた。
なんだ気付いてなかったなら変わらなければ良かった笑
この時に後ろにTさんが見えたらペースを落として追い付かせたかったが、視界にはいなかったので諦めてマイペースで引きます。相手はきちんと回ってくれる方だったのは幸いでした。
急勾配区間(ゲート後)
HANAZONOは10キロ地点くらいでゲートがあり(冬季封鎖区間)、それを境に勾配が上がります。
もともとゲート後からは敵が前にいようが後ろにいようが自分のペースと決めていたので抜いて突き進みます。
脚や心拍も徐々にキツくなってきますが、敵が前にいて追っているのではなく追われている環境が精神的にキツかった。
「時折ある緩勾配でパワーを落とさないようにね」と別カテゴリの仲間に前日伝えていたが、その言葉がブーメランのように我が身に突き刺さる笑
自分は苦しくなるとケイデンスに逃げる傾向があり、それがよい方向にいったことはないので「トルクから逃げるな」と言い聞かせた。
終盤に別カテゴリの仲間の背中が見えた。
とても苦しそうだがここで捉えるなら良いタイムで走れている。
声出しも辛い状況だったが、彼には普段からモチベーションをもらっているので「がんばっ!」とだけ・・
たまに後ろを見るが敵は10秒以内にはいない感じ。
というか疲労で遠くの人のジャージをしっかり認識できない・・
この終盤の感覚・・
先週のデュアスロンやんけ笑(そっちはそもそも振り返るエネルギーもなかったけどね)
ラスト平坦区間
最後の700〜800mはほぼ平坦。
ここをサボらないために練習峠の登り切った後の平坦も踏む練習をしてきた。
ただ上げられる気もしないのでエアロ姿勢とトルクを感じることだけに意識を集中。
100m間隔で看板があるのだが、「私が知らないうちに100mって伸びました?」ってくらい長かった・・
先週は酷いフォームと顔でゴールしたので、今回は人差し指を上げてフィニッシュ!!(中指じゃないよ)
最終的に2位とは40秒差
これがどの程度の力差なのかは分からないが、とりあえずギリギリだったという感覚です。
ゴール後や表彰式で2位の方とお話しさせて頂きましたが、とても紳士な方で彼と戦えたことを誇りに思いました。
3位と思っていたTさんはまさかの3秒差で4位・・
同じジャージで表彰台に上がりたかった。
最後に
先週より今日の優勝の方が遥かに嬉しかった。
ワクワクしてスタートした先週と違い、今回は直前で明らかに緊張していたことがここにかける想いの違い。
何年も目指してきた舞台なので当然です。
(身体は先週の方が遥かにきつかった・・)
ただ、優勝した喜びよりも終わった安堵感に方が勝り、なんなら今年何度も一緒に走ってくれたS4クラスのS君やI君が目標を達成したことが嬉しかったし、彼らの努力と成長を賞賛します。
また、的確な判断で導いてくれたTさんに感謝です。自分だけなら逃げを傍観して手遅れになったかもしれません。
これまで経験した様々なスポーツで、中にはそこそこ結果を出せたものもありますが、今回ほどまわりに支えられて勝てたと思ったことはない。
自転車は一人でも練習でき相手も必要ないですが、仲間からもらうエネルギーはかなり大きい。一緒に走らなくともストラバのログで頑張ってる記録も見れますしね。
今度は自分がチームメイトの力になれるように頑張ります。
優勝賞品は過去一豪華な感じではないかな?
じゃがいも1箱が各クラスに!
さらにS5クラスはGP5000の2本セット!!
2週連続で家を開けることに嫌な顔せず送り出してくれ、普段の活動もある程度許容してくれる家族にも感謝。
子供たちはいつも手紙でいつも「お仕事と自転車頑張ってね」と書いてくれますが、自転車は君たちに1円の特になってません・・
今週からはもう少しお父さんします。