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音楽フェスでの声出しについて

私が最後に夏フェスに行ったのは3年前のライジングサンロックフェスティバル。
あの日以来私はどの夏フェスにも行っていない。
毎年必ず足を運んでいたのにも関わらず行かなくなってしまったのはコロナが流行したのがきっかけでした。

フェスには行ってなかったものの大好きなバンドの出るライブには足を運んでいました。
コロナが流行りだしてから初めて行った大好きなバンドのライブは、私が知っているいつものライブの形とは大きく違い、ライブハウスには椅子が並び、全員がマスクを着用し、声を出さずにアーティストを見るそんなライブの形でした。
初めてその光景を見た時の事を今でも覚えています。
あの頃は『ライブ』というものが世間から悪者扱いをされてしまっていた時期でもあったので、それでも色々な対策を考え、ライブを開催してくれたアーティストに感謝の気持ちでいっぱいでした。

それから、会場の動員数を徐々に増やし、椅子は撤去。今では自分の決められたスペースで全身で音楽を楽しめるまでの形になってきました。
(今は声出しがOKなライブもあります。)
もちろん観客側も、そんなアーティストの気持ちを尊重し、しっかり決められたルールを守りつつ音楽を楽しんできました。

徐々に今までの形に戻しながら、最初は開催すら危ういはずだったライブやフェスが今となって開催できるようになりました。

そんな最中、ツイッターのトレンドには『フェス』や『声出し』の文字。
私はびっくりしてひたすら調べまくりました。
1番衝撃的だったのは「アーティスト自らが声出しを煽る」行為をしたという事実でした。
そのフェスは声出し禁止のフェス。それなのに、声を出し歌うファンの姿やアーティストがMC中に声をあげる姿。私がコロナ禍で足を運んだライブでは一切見ない光景に言葉が出ませんでした。

この件で私が1番違和感を感じたのは「ルールを守ってる人が馬鹿にされている」と感じたことです。(これは感じ方の問題なので、あくまでも私の意見です。)
「今のままだと現状が変わらない」とアーティスト側が言ってしまうと、守り抜いてきたファンの気持ちはどこへ置けばよかったのでしょうか?

私はコロナが流行ってからのライブは主催者側のルールに従ってきました。
どれだけ声を上げてアーティストに応えたいと思っても必死に抑えてきました。
そんな私たちの姿を全否定されたみたいに感じました。

確かに、今のライブの形をいつまで続けるんだという意見もわかります。
誰かが動かないと現状が変わらないこともわかります。
でも、その現状を正しい順序を持って変えていこうと動いているライブハウスやアーティストもたくさん居ます。
そんな方達の行動が公になったらよかったのになと思ってしまいました。

元々、「楽しみ方には制限がありその中で楽しみましょう」という主催者側の考えに反し取った行動に私は未だに理解ができていません。

今までの日本のライブシーンを追ってみてきた人間として、とても悲しく遺憾に思います。

『じゃあどうしたらよかったのか?』

海外とよく比べられることが多いと思います。
でも私はその国のルールがあると思うし、その国の順番だとか。
そこは比べる場所じゃないと思うんです。

私の大好きなバンドが先日海外でワンマンライブを開催しました。
その時は声出しOK、ダイブ、モッシュOKという今までの形のままのライブでした。
でも、彼らは言ったんです。
【日本は日本のペースでいいんだと思う。国民性が違うし、一長一短。】

私はこれを見て安心したしやっぱり大好きだなぁ、、、と思いました。

この件で私は、コロナが流行り出した時のことを思い出しました。
ライブがもう一生開催されないかもしれない。
音楽が止まってしまうかもしれない。
何組もバンドマンやアーティストが音楽を続けられなくなるかもしれない。
そんな状態だった頃のことを思い出すと今の形でもライブが行われていることがすごくありがたいし、嬉しいと私は思います。

これからのライブの形が少しずつでも今までの形に戻っていきますように。
そう願いながら今日も私は音楽を聞こうと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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れおな
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