non酒乱な日々 オンナ禁酒放蕩日記
無骨で愛想もないが、仕事がデキるオトコ。
幾度と重なる裏切り行為にも、黙って許してくれるオトコ。
ブラック企業並みの重労働、ほぼ年中無休なのにも関わらず耐え忍ぶオトコ。
そのオトコの名は…
『肝臓《かんぞう》』 またの名を肝|ちゃん❤️
オンナ「ごめん肝ちゃん!!お酒やめるって言ってたのにまた呑んでしまった泣」
肝 「いいってことよ。黙って飲んどけ!!」
この、仕事ができる無骨なオトコについ甘えてしまい、ブラック企業のオーナーのように働かせ過ぎてしまった。
それにも関わらず、いつも文句ひとつ言わず応えてくれるオトコ『肝臓』。
そんなタフなオトコだが、やはり彼なりに多少の反抗心もあるのだろう。
たまに朝方に襲ってくる頭痛と吐き気だ。
この時は、やはりこのオトコへの罪悪感からか、休暇を与えようと決意する。
しかし、それが…
肝 「社長! 休暇をくれると言ったじゃないですか?!」
社長「いや〜、それが事情が変わってな。とりあえず、君には半休与えてやったじゃないか!」
休暇どころかたった1日の休日さえも与えてもらえない的な事態が続いておったのだった。
さぞかしオトコも落胆したことだろう。
オンナ「ごめん、肝ちゃん。休肝日を取り上げてしまった泣」
肝 「言うと思ってたぜ、全く…」
寂しげに背を向けるオトコ。
そして、また呑んでしまうオンナ。
この繰り返しだった。
事態が変わったのは、2023年5月17日(水)の朝のこと。
通常の二日酔いに比べると、軽い頭痛と吐き気。
寝れば治ると思ったが、軽い頭痛にも関わらず眠れない。
トイレに何度か通い続け、吐いた。
かと言っても、出てくるのは水分や胃液のみ。
むしろ、昨夜はいつも呑むよりも控えめな量だったのに。
頭痛というのは、本当にツラい(ひどい時にはもっとズキンズキンと脈打つような痛さで何度も嘔吐する時もあるが)
なぜ? オンナは思う。
やはりオトコを働かせ過ぎている…
布団の中で、後悔|《ザンゲ》しながら、ふと
"そうだ! 禁酒しよう”
「そうだ、京都行こう」的なニュアンスで軽く思った。
これが、変わるきっかけだった…
ここまでの流れなら、夕方になるにつれ体調が復活してくると朝の禁酒宣言は何処へやら。なんやかんや理由をつけて、肝ちゃんに甘えてしまう。
しかし! このままでは本当にいけない。
今度こそ、裏切るようなことはしない。
そう固く誓ったオンナ。
”必ずオトコに休暇をあげるんだ。”
疑いの眼差しを向けるオトコ。
”ふっ! またいつものように飲むんだろうが。”
こうして、オンナとオトコの葛藤は続いていくのであった。
結果はいかに…
完(肝)