英文記事の意訳:Web3.0時代における「グロース」とは何か?・・第1弾「Web2.0時代の成長4ステップをWeb3.0に読み替えてみた」

(以下、英文記事「Growth Frameworks from Web2 to Web3」の意訳です。ニュアンスが違うところが有るかもしれませんが、ご愛敬で)

Web3.0時代における「グロース」とは何か?・・第1弾「Web2.0時代の成長4ステップをWeb3.0に読み替えてみた」

イントロ

2021年のラスト3か月は、Web3に投資が超集まった3か月だった。そして2022はさらに加速する見込み。2022に入って、以下のファンドが組成されている;

  • パラダイム 2600億円

  • アンドリーセンホロウィッツ 2300億円

  • FTX 2200億円

  • Crypto.com 600億円(しかもこれは超最近)

Web2.0における「グロース(=プロダクトの成長)」とは?

(Web2における)グロースの目的は、PMFしたプロダクトの利活用幅を広げていくこと。すなわち、グロースとは、既存の価値をより多くの人々に届けること(筆者注:たぶん、新たな対象顧客を見つけてアーリーマジョリティに届ける、ということを言いたいのだと思う)

Web2で成長を定義するにあたり、まずは「プロダクトがどのようにして成長するのか?」という問いに対して、4つの質問で答えられることが必要だった;

  1. How do we acquire? どう獲得するか?

  2. How do we retain? どう維持するか?

  3. How do we monetize? どうマネタイズするか?

  4. How do we defend? どう(競合から)防御するか?

その次に、4つのFitが必要と考えられていた;

  • Market-Product Fit

  • Product-Channel Fit

  • Channel-Model Fit

  • Model-Market Fit

(※Model=ビジネスモデル)

上記が特定できると、「持続可能でスケールできる市場」の判断を下せるようになったり、「良いグロース戦略」を定義することができるようになる。

そのうえで、ベストなアプローチをとるだけではなく、ベストなチーム構成で、最高速度でそのグロース戦略を実行に移すことが重要とされていた。

では、Web3事業における「グロース」は?

結論:Web2のグロースに似るが、異なる定義になる。
4つのステップに即して見ていこう。

1. How do we acquire? どう獲得するか?

ユーザーがWeb3エコシステムに入ってきた後、Partnerships, user ownership(ロイヤリティ), and token-driven growth pools が、Web3グロース戦略の柱になる。

いま、新規ユーザーが超えるべきハードルは多すぎる(ディスコード入って、ウォレットを開設して、NFTを買って、バウンティを得て、、)ので、一般人にはキツい。

だから、各社はまだ「リテラシーが高いユーザー」向けに激戦を繰り広げているところ。今のところ、次の3つを明確に定義できたWeb3スペースが勝っているように思う;

  • ①Where in the spectrum of centralization vs. decentralization will this product sit?

  • ②Is this a network effect-driven business or not?

  • ③What does success look like? (User growth, TLV, developer activity, transaction volume, wallets connected, etc.)

2. How do we retain? どう維持するか?

Web3スペースでは、これがマジでむずい。

Web2ではメールやプッシュ通知で「復活」させられたユーザーが、Web3では「ユーザー」はすべて匿名だからターゲティングした復活を狙えない。

だから、User ownership and governance, on-chain activity, community engagementが重要になるんだと思う。

3. How do we monetize? どうマネタイズするか?

ユーザーがお金を払う時、なるべく「低違和感/高納得感」を目指すのはWeb2もWeb3も同じ。

これまで、OpenseaやCoinbaseは、手数料や上場費用を”あえて”取ることで、「低違和感/高納得感」のマネタイズを実現した。

ただ、Web3のマネタイズ方法は超広がっている。「あなたがプロダクトにお金を払っていないなら、あなた自身がプロダクトになっている」という伝統的な考え方を払拭してマネタイズできるようになる。

4. How do we defend? どう(競合から)防御するか?

Web3マーケットは急速に拡大していて、失速の兆しが見えない状態だが、競合同士の争いはすでに激化している。

激化につれて、配当の効果が薄れてきているようにも思う(Discord疲れや、Airdropsに対する不信感など)(筆者注:読んでて「確かに」と思った。筆者も、Discord入りすぎて何が何だか分からない日々を送っている)。

Web3時代における防御壁は、Web2時代と基本的な考え方はとても似ている(ネットワーク効果=ユーザーのロイヤリティ、強いコミュニティ=ネットワークへの参加、自然発生する成長ループ=トークンエコノミー形成、等)。

結論

Web2時代に大事とされていた「グロース」の要素は、実践ガイドにはなるが、柱になるとは考えられないし色々と不足していると結論付ける。

・・・次回記事では、4つのFitについて、フレームワークと成長モデルを定義するので要チェック。

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