【PJを法人化?】〆切9時間前に思い立って、ケニアの農村で“Makers University”のエッセーを考えた話【社会貢献×ビジネス】
授業と研究だけに没頭して専門を突き抜けるか、国際機関や国際協力NPO/NGOに潜り込んで労働力の対価として経験を得るか、起業心あふれる学生たちと事業を考えるか、はたまた、ドミニカで10か月間「イカ」を売り続けるか。
4月から大学院に進学し、今と同じ研究室で修士課程の学生として研究をするわけだが、「重心を置く領域」についてモヤモヤと考えていたのが、ここ数か月のこと。
僕は、国際協力という分野に興味がある。
特に、貧困・極貧困コミュニティの望んでいる発展の形を引き出し、それを最大限尊重・反映できるような外部者の介入モデルに、興味がある。
それゆえ、時間がある学生生活の数年間をうまく使って、(実務経験は卒業し後に任せるとしても)この分野のことをもっと知りたい。
今、国際援助の分野は、どうなっているのか?どんなプロジェクトが、援助依存を引き起こしたり、外部者よがりの開発になってしまっているのか?住民やコミュニティの意見は反映されているのか?みたいな、ざっくりした問いに、納得いく答えを見つけたい。いや、見つかるかわからないけど、見つけようとしているうちにいろんな世界を知りたい。くらいのほうが、しっくりくるか。
一口に国際協力と言っても、クソ幅広い。
しかし、「どうなってんのか?」という問いでくくって答えを出せるほど、この業界も狭くはない。と、思う。
莫大な金額のお金が財団や政府間で動く領域(無償供与なのか、円借款なのか)や、国家プロジェクトのコンサルをする領域、何とかお金を集めながら現場で手と頭を動かす領域、新しい事業地の開拓に奔走する領域、などなど。セクターとセクションを挙げるだけでも、本当にキリがない。
だから4月からは、一旦どこかに絞って、腰を据えて動きたいと考えていたのだった。
社会貢献はビジネスになる。
BoPビジネスを、どう扱おう?
そんな中、昨日は11月30日。MAKERS UNIVERSITYの応募締め切りである。
ケニアへ出国する前、散々これへの参加を悩んだ挙句、「今の俺には、これじゃないな。」と思って、エントリーページを閉じたのだった。…が、〆切の9時間前、プロジェクトメンバーからこんな提案があった。
「このプロジェクトをビジネス化みたいな感じで、Leo、Makers出してみたら?」
”このプロジェクト”とは、社会貢献とビジネスのつながる未来を考える勉強会、そしてプラットフォームを形成するプロジェクトだ。僕も創業メンバーの一人として精力的に携わっている。
この提案を受け、形だけ悩んだ様子を見せた後、スケジュールだけ確認して、僕はもうさっそくエッセーを作る準備に取り掛かった。
事業のタネ(ニーズ仮説検証する直前の段階)さえも見つかっていないので、でかいビジョンと少しの経験しかない状態の男がアツい想いだけぶつけてきた!というようなエッセーになったのは仕方ないとしても、こんなもので本当に受かるのか、あまり信じ切れてはいないところである。
しかし、受かった先には、ソーシャルビジネス、BoPビジネス、CSR・CSV、といった「利益を生み出しつつ社会問題を解決するビジネスモデル」の現状を学びつつ、僕の興味対象である「コミュニティ開発」と融合したカタチを見つけ、国際協力に精通した方々との深い議論を交わしながら事業モデルを考えるという、素敵な機会が待っているはずだ。まだ実感がわかないが、きっとワクワクものだろう。
援助をビジネスで置き換える。
これまでNGOや国際機関、大企業は、途上国に対して、金銭の無償供与、有償のローン貸付、人材派遣、マーケット参入などを行ってきた。これらを「住民の主体性・主導性」や「住民の意思反映度」、「撤退後のコミュニティ自立度」などで、乱立するプロジェクトを横断的に評価した機関は無い(と思う)ので、正確なことは言えないが、個人の、そしてコミュニティのエンパワーメントに導くことを念頭に置いた事業は、かなり少数であるように思う。じゃあ、それは一体どのような形なのか。本当に可能なのか、あるいは課題は何なのか。
受からなくても/仮に辞退したとしても、アンテナを張り続けて、人とコミュニティを中心に据えた活動目標を持つ事業の在り方を、じっくりと考えていきたいなぁと思いながら、僕は本エントリー完了通知のメールを受け取った。それが、〆切の40分前の話だった。
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