52Hzで鳴く鯨は本当に孤独なのか
皆さんは52Hzで鳴く鯨の事をご存知でしょうか。通常の鯨は15〜25Hzで鳴きます。シロナガスクジラは高くても39Hzくらいまでです。この鯨は1980年代から度々、発見されるようになり、2004年以降、毎年発見されるようになりました。団体ではなく個体であり、また他の鯨との周波数などと異なり、コミュニケーションも取ることが出来ない唯一の個体であることから「世界で最も孤独な鯨」と呼ばれています。少し前にドキュメンタリーや本になっていますから、聞いた事がある人も多いかもしれません。
でも、本当に52Hzの鯨は孤独なのでしょうか。私たち人間は情報や知識を共有して共通の価値観を見出そうとします。おそらくは人間が「死」という概念を習得した時に起こりえたものもので、そうした”恐怖”から私たちは身を守るために”幸福”という共有価値で身に纏うようになったのではないかと私は考えています。でも、52Hzの鯨にはそういった死に対する概念が違っていたらどうでしょうか。もし、死が自然のもので、地球の一部の当たり前のサイクルであると思っていたら。もっと大きな枠組みでの幸福を知っているとしたら、そこには、種を超えた声とは違う何かを発する事が出来るのではないでしょうか。
私はそういう音を求めています。
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