日比野は自信をなくしていた。すれ違う人すれ違う人、みな自分より大きく見えてしまう。
「俺はなんと小さな存在なんだ。もうダメだ。人が怖い……」
日比野は背中を丸め、ますます小さくなって家路についた。
その日、彼が歩いた通りにある施設で、日本ボディビル選手権決勝大会が粛々と行われた。
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矢口れんと
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