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オロチヤマタノスケさん(代筆:旅野そよかぜさん)/創作神話 忠臣蔵外伝【神話部一周年企画 No.6】

note神話部一周年記念祭最終日です!
note神話部一周年記念企画では部員の作品を読み合い、それぞれの記事に対して鑑賞文を書いて頂きました。エントリーは6名。1人ずつ作家・作品を紹介させて頂きます。部員の鑑賞文と共にお楽しみ頂ければ嬉しいです。
本記事の末尾には閉会の言葉がありますので、そちらもどうぞご覧ください。

【部員紹介】

第六回は本企画の最終回となります。オロチヤマタノスケさん?という見知らぬ書き手が現れて戸惑いましたが、よく知る旅野そよかぜさんが代筆されたということでオッケーですww
旅野さんは神話部では、ミャンマー神話旧約聖書にもとづいた物語など大変多くの作品を披露してくださいました。ご自身の旅の経験から体温のある文章を書かれます。洗練された短編小説。読み進めていくと絵葉書をめくっていくような感覚を覚えます。

【エントリー作品】
創作神話 忠臣蔵外伝

【鑑賞文】

笹塚心琴さん

古代エジプトの神アヌビスのタイムスリップ、「生類憐みの令」の真実、吉良と浅野の魂が入れ替わってしまった顛末……歴史にタラレバはありませんが、もしかしたら教科書に載っているできごとの中には、神さまのいたずらによって引き起こされたものもあるのかも? と楽しい想像を膨らませました。アヌビスの語り口が穏やかでどこかマイペースなのも面白かったです。こんな神さまとなら、一緒に旅をしてみたいですね。

吉田翠さん

エジプト神話の冥界の神でありミイラ師でもあるアヌビスが、ひょんなことから赤穂浪士討ち入り話に混乱をもたらすお話。軽快で、笑えました。
近松門左衛門の手でストーリー化されて、浄瑠璃、歌舞伎で人気を博し、現代でも年末になると登場する忠臣蔵ですが、もしかしたら、旅野さんの仰るように……
だとしたら、このオチを名だたる名優達はどう演じるのか?
そんな事までも想像しながら読ませていただきました。

すーさん

古代エジプトの犬顔の神さま、アヌビスさまのひとり語りで始まるので、てっきりエジプト神話の話題になるのかと思ったら、生類憐みの令を出した犬公方、徳川綱吉つながりで、まさかの日本の忠臣蔵に舞台は移り……。浅井氏「もしかしてー」吉良氏「わたしたち……」両氏「入れかわってる!?」(アヌビスさまのせいで)な魂交換の展開に。予測不能なストーリー展開、面白かったです。こんな忠臣蔵、誰も見たことがないはず!

矢口れんと

「もしかして〜」「私たち〜」「「入れ替わってる!!??」」と思ったらいきなりの修羅場(すーさんとコメント丸被りで笑いましたw↑)そして入れ替わり直後のハラキリとは、エジプトの冥界の神はとんでもないことをしてくれましたね。
タイムリープと入れ替わりのダブルパンチ、しかも時代劇の中に古代エジプトからの使者が現れるという二重三重の設定が、壮絶なるドタバタ劇を生み出してくれています。よく知られた歴史物語の背景に、現代作品で用いられる手法を付加することでこんなにも面白くなるとは……文芸創作の可能性を感じさせてくれる作品です。

悠凛さん

エジプト神話のアヌビス神……からの、いきなりの日本・江戸時代・忠臣蔵と言う発想に、目からウロコとコンタクトでした(笑)。
こともあろうに、吉良上野介と浅野内匠頭の中身が入れ替わってしまう……不幸過ぎる!w 
にも関わらず、笑わずにはいられませんw
本人自身が泣く泣く切腹した方がマシだったのか……いや、やっぱり中身が浅野内匠頭なのだと家臣にわかってもらえた……のに、吉良上野介として切られて方が泣くに泣けない……ですよねw

ヘッダー画像は吉田翠さんの作。
まことにありがとうございます!

note神話部一周年記念祭は以上で閉幕となります。この一年間、神話部に作品を投稿してくださった皆さま、作品を鑑賞してくださった皆さま方のおかげで成り立った活動です。
まことにありがとうございましたm(_ _)m
note神話部は二周年を目指していくことになります。今後も神話を元にして自由で斬新な発想を交換し、練り上げたり、高め合う場として提供させて頂けたらまことに幸いです。

そして本企画に参加し一周年記念祭を盛り上げてくださった、笹塚心琴さん、吉田翠さん、すーさん、悠凛さん、旅野そよかぜさんには心よりお礼申し上げます。彼らに今一度大きな拍手を、まだの方は元記事へのリアクションを、どうぞよろしくお願いいたします!!

それでは良いお年をお過ごし下さい。
また次の神話で会いましょう

矢口れんと 拝

なお、年末から年始にかけて神話部にご投稿いただいた作品は新年1月3日の週報でシェアさせていただきます。

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ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!