日比野は大地に膝をついた。また見失った。もう何往復になるだろうか。
いいや俺は諦めない。始まりの場所へ帰ろう。
彼は野原にたどり着くと腹這いになった。よく晴れた凪いだ日だった…
ふと前髪が揺れた。風だ、この瞬間だ!
日比野は駆け出した。
「たんぽぽ綿毛!お前の終着点はどこだ!?」
画像1

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!