入口より出口が大事
よく、食べたものが身体をつくるんだから口に入れるものに注意しなさいと聞く。それは正しいと思うし、普通に考えればその通りだとも思う。でも今の日本では、身体に負担のかかる添加物や農薬を使用した野菜などを完全に避けることは、全て自給自足でもしない限りかなり難しいと思う。近所にあるスーパーで買い物をしていたらそんな生活は到底不可能だ。
では普通のスーパーで買い物しつつ健康的に生きていくためにはどうしたらいいのか。答えはシンプルで、自分の身体に不要なものを排泄できるようになれば解決する。いわゆるデトックスに焦点を当てて生活をすればいい。
私は断食をしている友人が多くいるのだけれど、断食をダイエットと位置づけている友人は一人もいない。あくまで目的は身体に溜まった毒素の排出と、細胞の修復(オートファジー)、鈍ってしまった感覚を覚ますことなど、排泄と修復に重きを置いている。体重が減ってダイエットになるのはその副産物という位置づけだ。
私自身は便秘気味で、運動不足も重なり下腹部の筋力があまり付いていないのだと思う。家にエアロバイクがあるのだけれど、立ちこぎで走ると腸が動いてくるのがわかる。やはり足を使った運動は効果があるんだと思いつつ、三日坊主な私は中々重い腰が上がらない……でも少しでもいいからやろう。
便秘は万病のもととも言う。そしてバリバリ働いている女性がよく便秘になると聞く。食生活が乱れているからなのか、運動不足だからなのか、両方あるのかもしれないが、私は職場や出先でのトイレ環境が結構大きな原因なんじゃないかと思っている。なぜそう思うかというと、東京のオフィスで働いていた時のトイレ環境が本当によくなくて、満足に排泄できない時期がずっと続いて大きなストレスになっていたからだ。
東京ではワンフロア100人以上ひしめき合っているオフィスで、まずトイレが2つしかなかった。トイレへ行くたびに並んで待つ。トイレに入っている時は「誰か待ってるから早く出なきゃな」とか、大の方をしたいのならば音が気になるから時間をずらしたりもしていたし、万に一つ誰もいないトイレに出くわした日は超ラッキーデーと本気で感じた。
それが宮城に引っ越してきて職場環境がガラッと変わった。私の職場は建屋内には数百人いると思うが、自分のオフィスには常時10人もいない。少ないときは3人ぐらいしかいないし、とても静かな環境だ。そして素晴らしいことに、トイレがいつも空いている。ほぼ誰とも出くわさない。
これは非常に嬉しかった。今まで並んでいたのが噓みたいに、誰にも気を遣わずに用を足せる。音なんてもちろん気にしないし、とにかく”トイレに行きたい時にすぐ行けて誰にも邪魔されない”ことがこんなにもストレスフリーなのかと感動すらした。
でもこれって考えてみれば、非常に大切なポイントなのではないかなと思う。女性はトイレに入るとき、周りの状態(込み具合や音が漏れてしまうかなどの心配)に敏感になっている人って実はかなり多いと思う。それが周りはほとんど知っている職場仲間だったら尚更だ。旅行中立ち寄ったもう当分来ないであろう場所の周りは全然知らない人ばかりのトイレではないのだ。トレイに設置されている音消しの水流音も全然音消してくれないし。
なんだかトイレの話ばかりになってしまったが、もし私がオフィスを建てることになったら(ならないと思うが)トイレには広い面積を割り当て、完全個室のトイレを多く作りたい。もちろん男性用も同様だ。あのオフィス、とにかくトイレが綺麗で広くて凄いらしいよ!と評判になり、あんな環境で働きたい!と思ってくれる人が必ず来てくれる気がする。
まずしっかりと排泄をしたいのであれば、排泄場所の環境を整えること。家のトイレも綺麗に保ち、いつでも気持ちよく使用できるようにしておくこと。これだけでも、身体が変わってくると思いませんか?