どうもこんにちは。
マスクオタクです。
前回の記事でマスク関連の有害物質について書きましたが、その終わりで以下のように書きました。
マスクのJIS規格は制定されてから結構経ちますが、大雑把な認識しかなかったので今回まとめておこうと思います。面白い内容ではないですが安全性に興味のある方は見ておいていいかと思います。
◆JIS規格制定
制定されたのは2021年6月。当時の情報から一部引用します。リンクは以下。
◆概要
規格は 9001,9002 で以下のように分かれています。
一般人が普通に使う場合、JIS T 9001 で良いでしょう。今回の記事では 9001 のみ取り上げます。
◆性能要件
JIS T 9001 の性能要件は医療用と一般用で以下のように対応しています。細かな品質を除けば医療用から『可燃性』『血液バリア性』を除いたのが一般用っぽいですね。
◇◇◇
医療用の性能要件はいわゆる『サージカルマスク』の規格である ASTM-F2100-11 と似たような内容で、適合していれば(国内では)『サージカルマスク』を名乗れるようです。
一般利用を考えた場合『可燃性』『血液バリア性』にこだわる理由は無いので、使うなら一般用で良いような気がしますね。
◆安全性
安全性については以下項目が該当します。
アゾ化合物の内訳(特定芳香族アミン24種)は以下です。
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ということで、JIS T 9001 に適合していれば上記の安全性はクリアしています。
なお、東京都の調査『色付きのマスクに含まれるホルムアルデヒド及び特定芳香族アミンに関する調査』によると、海外製造含む22種のマスクで『検出せず』としています。検査対象となったマスク中のJIS適合品は1種のみだったようですので、余程の粗悪品でない限り問題無いように思えます。
資料は以下リンク。続いて結果のスクショ。
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/archive/issue/kenkyunenpo/nenpou74/21.p143-148.pdf
◆おわりに
前回の記事で取り上げられた懸念物質(フタル酸エステルとか)がJIS規格のチェック項目に存在しないのが気になるところではあります。
まあ、すべての有害物質をチェックするわけにはいかないでしょうから、原料や製法を前提に項目を絞っているのだと思います。しかし、その妥当性については何とも言えません。ガチプロではないので。
個人的には『マスクが長年産業利用されている実績』を基にリスクの高いものだとは考えてないですが、前回の記事で取り上げた論文がリスクを過大評価しているのか、専門家の見解が知りたいところですね。