医療逼迫?統計情報から見えること・見えないこと。
最近、医療逼迫のニュースを見ます。
それに対して『実は医療逼迫してないのでは?』という意見を見ることもあります。どうなんでしょうね。
個人的には『本当のところは外からじゃよくわかんないよねー』って感じです。そのあたりを記事にまとめてみようと思います。
◆多数の疾患の影響
『実は医療逼迫してない』という論拠は、最近流行している患者数(実数)の多い疾患の統計情報を総合して見たものかと思います。
以下のような。
・新型コロナ
・RSウイルス
・ヘルパンギーナ
・インフルエンザ
・その他
グラフはちょっと前の記事で貼りましたので今回は無いですが、たしかに過去の実績と比較して、まだそこまでの感じではないっぽいです。
◇◇◇
とはいえ、監視対象外の病気の影響は見えません。
最近だと熱中症が増えているでしょうし、いわゆる普通の風邪も増えているかもしれません。
沖縄ではありませんが、ニュースやSNSでは『謎の風邪』なんて言葉も目にしました。
・【医師に聞いた】この時期多い体調不良の原因は?季節外れのインフルに加えて“謎の風邪”も流行【Nスタ解説】
監視対象の疾患だけでは、実際の状況を判断するに不十分かと思います。
◆コロナの過小評価
新型コロナが5類になって以降、実際の感染者数は過小評価される傾向が強くなっていく(既にそうなっている)と考えています。
病院に行かず自力で治そうとする人が増えているでしょうし、行ったとして『コロナと確定させることのメリット』を感じない人も多いかと思います。
『確定させると仕事を休まざるを得ない』『予定を中止せざるを得ない』『子どもを預けられなくなる』とか。
心情的にもわかります。
確定させずただの風邪という認識なら、周囲がコロナになっても『感染させた』という罪悪感を持たずに済みます。
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ちなみに、仮にコロナで仕事を休んだとしてもその分の補償は打ち切られています。
有休に余裕のある方は問題無いでしょうけど、小児の親は休む機会が多く、有休を使い果たして働かざるを得ない人が増えているのではないかと思います。
◆医療従事者への感染
最近の医療逼迫は小児科が注目されていますが、その影響は大人(医療従事者)にも出ているようです。以下の記事から一部引用します。
このような影響は統計に表れていないでしょう。
それにしても『手指消毒など基本的な感染対策を徹底するよう市民に求めました。』とされていますが、マスクって禁句になったんですかね。
◆おわりに
医師や薬剤師の情報では風邪薬の不足が懸念されています。
そのようなことからも『いろいろと呼吸器系の感染症が流行っている』という認識で良いんじゃないでしょうか。
まあ、直近の数年で需要が大幅に減ったため、単に薬の生産量が減ってる可能性があったり、薬価改定により優先順位が落ちたのかもしれませんが。
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ということで、色んなことが重なって医療逼迫しているという可能性はあり、現地の医師の認識はそれほど間違っていないだろうと私は考えています。
だからどうする、というのは難しいんですが、一時的にでも無理なく出来る程度のことは協力したいですね。
皆さんもお気をつけて!