今さら?マスクに意味はあるのか考える
【要約:マスクは統計的に意味がない。だけど、TPOだと思う。】
私はちょっとしたマスクオタクである。
もしこの世に『マスク検定』なるものがあったら3級以上は取れそうな気がする。
私は勤める会社内でコロナ担当のような立場になっている。
素人なのに恐ろしい話だが、社内で配布するマスクについて私が決める必要があった。もう1年以上前の話だ。
ピンキリで20種類以上のマスクを身銭を切って試し、規格や機能の根拠も調べ、会社の定める予算内で最適のマスクを決めた。そんな訳で、私はマスクオタクになった。
それなりに調べて選んだマスクだが、もし私の判断が間違っていた場合、
社内がクラスターと化し、社員が死ぬ。
しくじったら私の責任だ。これはなかなかプレッシャーである。
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まあ、今となっては『プレッシャーだった』と言える。もう過去系なのだ。
というのも、ざっくり言うと『マスクは意味がない。』という情報に説得力が出てきたからだ。noteでその説明をしてくれている方がいるし、あの文書(COVID-19 The Spartacus Letter)でも『サージカルマスク程度ではエアロゾル感染を防げない』と言及されている。
ありがたい。私の判断はたいして意味がなかったのだ。
私が会社公式でどのようなマスクを選ぼうが、
社員がエアロゾル感染で死ぬのを防ぐことなどできない!
良かった!!!!!安心した!!!!!
まあ良くはないんだが。。
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さて、『マスクは意味がない』について考えてみる。
いくつかの論文でそれが示されているようだが、個人的にはそれを見る前から概ねそう考えていた。私の推測していた理由は以下である。
『正しいマスクを正しく装着するのは難しい。』
これに尽きると思う。
マスクは原理的に効果があるはずだ。しかし、社会的な実験では有意な差が出ない。これは、マスクの種類と運用方法の問題だし、使用者の意識の問題でもある。結果的に『マスク』も『装着』もピンキリだし常に着けていられるわけではない。
そんなのでエアロゾル感染を防げるわけがないのだ。
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社会的な実証において、具体的には以下のようなものがマイナス(変動)要因として推測できる。
①多くの単純な四角形のマスクは隙間・漏れが生じやすい。
②耳掛け程度では隙間を塞ぐことはできない。
③個人として隙間を意識した装着が出来ているのは極小数である。
(それでも隙間は出来る。)
④静電気による捕捉性能は使用時間で低下する。
⑤常時マスクを着用することは無理である。
⑥マスクの運用方法について大枠で決まりがあっても、
最終的には各個人の判断で行われている。
特に⑥については組織内へのマスク着用について指導した私ならよくわかる。ほとんどの人がルールを曲解し都合の良いように運用するのだ。
そんな訳で、社会的に大きな集団をサンプルとして考えた場合、サージカルマスク以下の性能のマスクでは感染予防および抑制の効果は有意差が出ない、と考える。⑤⑥があるからおそらくはN95でも一緒だ。
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デルタ変異株のあたりで『不織布じゃないと防げない』みたいなことが言われていたが、おそらくそういう問題ではないのだ。
あくまでも個人的な推測だが、感染予防とフィッティングについて十分な知識とスキルのある人間がN95相当以上のマスクで試さないと有意な差は出ない。それでも吸引するウイルスはゼロには出来ないからPCRの結果のみでは差が出ないかもしれない。
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ちなみにFLCCCはマスクについて以下のようなガイドラインとしている。
FLCCC I-MASK+プロトコルより抜粋(2021.10.18)
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マスクを着用すること
いかなる室内空間においても、家族以外の人と接する場合は、布、外科用、またはN95マスク(弁なし)のマスクを着用しなければならない。
換気の悪い密閉空間で家族以外の人と長時間接する時は、N95マスク(弁なし)を着用しなければならない。
上記から次のことが推測できる。
・室外空間においてはマスクを着用するメリットは非常に低い。
・換気が重要である。
・着用するならより性能の良いマスクが望ましい。
・リスクの高い室内ではN95相当のマスクが必須である。
・家族間の無症状感染は諦める。
概ね私の考え方と合致する。マスクはTPOが重要である。
統計的にマスクは意味がないと言われていても、環境の感染リスクが高い場合、より良いマスクの着用が望ましいだろう。
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例えば、同居人が感染していることが判明している場合、私ならN95相当のマスクを着用する。ただし、人通りの少ない屋外を歩く際はマスクは着けない。個別の環境リスクへ対応するのが正解なのだ。
そしてその環境リスクについては科学的に示されるのがベストである。
理論的に感染リスクゼロの状況は存在しない。
だからと言って、誰もが常に着用し続けるのは総合してデメリットが上回るのではないだろうか。
たいしたリスクも無い場所でたいした効果も無いマスクを着けるとしたら、それはデメリットのみ享受するようなものである。
特に子供は余程環境リスクが高くない限りマスクは着けないほうがいい、と考える。次のような理由だ。
・着用することによる健康上のデメリットが大人よりも大きい。
・隙間を生じさせないフィッティングに関して徹底できるとは思えない。
(どうせエアロゾル感染は防げない。)
・感染しても統計的に重症化リスクは極めて低い。
『アレ』についてよくリスクとベネフィットだと言われている。その中身はまったく不明だが、マスクにおいても分析がなされるべきだろう。
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最後に。
2021.10.18現在、新型コロナPCR陽性者は全国で1日あたり600人程度である。(直近1週間平均)
この数字は直近1年での最低水準に近いのだが、これくらいの被害でも日本全国の人々はかなりの割合でマスクを着用しているだろう。
なお、私の住む川越市を調べると1日あたり1人であった。
それでも今日わたしはマスクを着けていた。明日も着けるだろう。
私にとってマスクはもう社会的コスプレや『アレ』を打ってないことへの免罪符のような意味合いになっている。
散々偉そうにマスクはTPOだとか言っておいてこのザマなのである。
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