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片頭痛と爆弾低気圧

私は頭痛持ちだ。
原因はおそらく不眠症にある。

最近あまり不眠症由来の頭痛を発症していなかったが、昨日久しぶりに強い頭痛と吐き気に襲われた。

昨日と今日(4/25,26)は爆弾低気圧が発生していたらしい。
どうやら、私の頭痛には気圧の変化も関係しているっぽいことが判明した。

知ってる人にとっては既知の事柄だろうが記事にしておこうと思う。


◆不調の状況

昨日は17時頃に体と頭がダルくなり症状が徐々に強くなっていった。
そして、夕食後の21時頃には頭痛と吐き気。

ベッドで横になって「頭いたいよー。気持ちわるいよー。」とか小声で言いながらスマホでツイッターを見たらトレンドで『爆弾低気圧』という文字が目に入った。

もしや、私の不調はコレなのか?

たしかに、そんな事(低気圧で頭痛が起きる)をこれまでの人生で耳にしたことはあったが、自分がそんなデリケートな体質であるとは信じられず疑うことはなかった。

まあでもコレだろう。
なにしろ爆弾低気圧である。

原因が判明するとちょっと安心する。
そしてバファリンを飲み、症状は快方に向かった。


◆爆弾低気圧

爆弾低気圧というのが気になったので調べてみた。

爆弾低気圧
ばくだんていきあつ


急速に発達し、熱帯低気圧並みの風雨をもたらす温帯低気圧通称。英語の呼称bomb cycloneを直訳した「爆弾低気圧」という名称が、マスコミ等で広く使われるが、日本では「爆弾」という表現に抵抗があることなどから、気象庁は「急速に発達する低気圧」と表現し、これを気象用語として用いている。

世界気象機関(WMO)による爆弾低気圧の定義では、低気圧の緯度を使った三角関数sin(サイン)を用い、24時間で24x(sin/sin60°)ヘクトパスカル(記号hPa)以上の中心気圧の低下がみられたものをさす。つまり、24時間に温帯低気圧が北緯60度にある場合は24ヘクトパスカル以上、日本付近にある場合は、15~20ヘクトパスカル以上の中心気圧の低下がみられる場合が、爆弾低気圧である。

爆弾低気圧(ばくだんていきあつ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
[2023.04.26 引用]
https://kotobank.jp/word/%E7%88%86%E5%BC%BE%E4%BD%8E%E6%B0%97%E5%9C%A7-155625

『急速に発達する低気圧』とのこと。
『24時間に15~20ヘクトパスカル以上の中心気圧の低下』これがどの程度ヤバイのか、素人なので実感がわかない。

私が不調を感じた際にどの程度気圧の変化があったのか調べてみた。結果は以下であった。(気象庁から、埼玉県熊谷の昨日のデータです。)

気象庁|過去の気象データ検索
[2023.04.26 引用]
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

上記の青く反転させたところが実際に私が不調を感じたあたりだが、その前から見てもそこまで急激に気圧が下がっている感じはない。

爆弾低気圧、不発だったのか!


◆気圧と頭痛

爆弾がどうだったのかはとりあえず置いといて、気圧と頭痛について論文を調べてみた。概要のみ引用する。リンクは以下。

Intern Med. 2011;50(18):1923-8.doi: 10.2169/internalmedicine.50.5640.Epub 2011 Sep 15.

片頭痛患者における気圧の影響について

Kazuhito Kimoto 1, Saiko Aiba, Ryotaro Takashima, Keisuke Suzuki, Hidehiro Takekawa, Yuka Watanabe, Muneto Tatsumoto, Koichi Hirata

概要

目的
気圧は片頭痛の誘発・増悪因子として報告されているが、気象変化と片頭痛の関連に関する報告は少ない。気圧の変化と片頭痛の関連について前向きに検討した。

方法
宇都宮地方気象台から10km圏内に住む片頭痛患者28名を対象に,1年を通して頭痛日記を作成した.宇都宮地方気象台の日・月平均気圧データは、気象庁のホームページから入手した。

結果
1年間の頭痛日記で得られた頭痛頻度と頭痛発症前2日間と発症後2日間の気圧の変化との相関を評価した.片頭痛の頻度は、頭痛発生日から翌日までの気圧差が5hPa以上低くなると増加し、頭痛発生日から2日後までの気圧差が5hPa以上高くなると減少することが示された。28名の患者のうち、天候の変化が片頭痛の発症と関連したのは18名(64%)で、そのうち14名が低気圧が頭痛の原因であると報告した。月平均気圧と頭痛頻度との間には、年間を通じての関連は見られなかった。

結論
気圧の変化は片頭痛の増悪要因のひとつとなりうる。

Influence of barometric pressure in patients with migraine headache - PubMed
[2023.04.26 引用]
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21921370/

『片頭痛の頻度は、頭痛発生日から翌日までの気圧差が5hPa以上低くなると増加し』とある。

これは、翌日の気圧が下がる場合に頭痛は発生しやすい、ということなのだろうか?

だとすると、頭痛は爆弾低気圧が爆発する前に起きる、ということかもしれない。

実際、直近の熊谷の気圧を確認したところ 1000[hPa] 程度であった。
爆弾は昨晩から今日にかけて爆発していたようである。


◆おわりに

気圧の変化で頭痛が発症する人は『地震ナマズ』のような存在なのかもしれない。そのような人は明日以降の気圧の変化に要注意である。

とはいえ、ちょくちょく情報をチェックしてわかったところで気圧の変化は避けようがない。

まあ、いつでも頭痛薬が飲めるように用意しておくくらいのことは出来るし、原因を気象のせいに出来るのは精神的にちょっと楽ではある。

皆さんもお気をつけて!

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