見出し画像

厚生労働大臣「(マスクでエアロゾル感染を防げる確率は)まだわかりません」

どうもこんにちは。
マスクオタクです。

最近、武見大臣(厚生労働大臣)が記者会見でマスクの効果について言及していたようだ。

こういうのは新たな情報としてはあまり期待できないものだが、政府というか厚労省の最近のマスクへの見解はちょっと興味があった。

ということで、会見の文字起こしを引用し所感を記す。


◆武見大臣会見概要

以下リンクからマスクの箇所のみ引用する。
なお、あとで要点をまとめてるので飛ばしてもOK。結構長いし。

記者:
マスクの感染予防効果についてお尋ねします。エアロゾル感染、空気感染の場合、通常のマスクで防ぐことはできるのでしょうか。

大臣:
基本的にまず国立感染症研究所の報告で、WHO等の調査等、これを出典とし、新型コロナウイルス感染症の感染経路は主にエアロゾル感染、飛沫感染及び接触感染の3つとされています。WHOは、新型コロナウイルスの拡大を防ぐため、こうした状況を把握した上でマスクの着用を推奨しています。このため政府においては、これまでも新型コロナウイルス感染症の感染予防として、換気や手洗い・手指消毒、さらにマスクの着用などの基本的な感染対策が有効であるとして国民の皆様方に周知してまいりました。すなわち、こうした一連の感染予防という観点の中で、こうしたWHO等の方針といったようなことも踏まえつつ、我が国の中においてもこうしたマスクの着用をコロナウイルス対策としてこれを推進しているということです。

記者:
飛沫感染の場合マスクで防げるということはわかりますし、接触感染の場合手洗いが有効であるということはわかりますが、エアロゾル感染の場合マスクは有効なのでしょうか。

大臣:
新型コロナウイルス感染症の感染経路、これはエアロゾル感染だけではなく、飛沫感染や接触感染ということもあることから、基本的な感染症対策が必要になってきます。その中でのマスクの着用という考え方です。

記者:
もしマスクがエアロゾル感染に有効でないとすれば、この2つの感染が防げたとしても効果はないということにはならないでしょうか。

大臣:
そうはなりません。

記者:
そうはならない、一定の有効性はあるということですか。

大臣:
有効性は確実に私どもとしては認識しています。

記者:
エアロゾル感染の場合はどのくらいの確率でそれを防げるでしょうか。

大臣:
それはまだわかりません。

記者:
それはわからない。感染研のホームページでもWHOのホームページでも最後にこの同じ一文があります。「研究は進行中であり、知見は今後更新される可能性がある」ということが書かれていますが、感染がどのように拡がるかは正確にはわかっていないということでよろしいでしょうか。

大臣:
今まさに感染に係るさまざまな科学的な検証が世界各国、あるいは国際機関等で行われているところです。こうしたことを踏まえ、私どもとしても、さらにより確実な感染防止対策というものをとっていきたいと思います。

記者:
エアロゾル感染についてのマスクの有効性というものは、まだ正確には把握できていないという理解でよろしいでしょうか。

大臣:
その点については現状では少なくともWHOにおける方針、そしてさらには我が国の中での各有識者の方針、こうしたものを勘案しながら、政府としてのマスク着用についての推奨をさせていただいているところです。

記者:
知見は今後更新される可能性がある旨書かれていますが、まだ未知数があるということでよろしいでしょうか。

大臣:
現状においては効果があるとみなし、私どもとしてはこれを確実に実施するよう国民の皆様方にも推奨させていただいているところです。

記者:
どのくらいの確率で防げるのでしょうか。

大臣:
それはまだわかりません。

武見大臣会見概要 |令和6年9月3日|大臣記者会見|厚生労働省.html
[2024.09.04 引用]
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00730.html

◆まとめと所感

内容としては記者からの『エアロゾル感染、空気感染の場合、通常のマスクで防ぐことはできるのでしょうか。』という質問に対して『効果はある』と印象付けながらも具体的な確率には言及していない。

まあそんなもんだろう。質問は結構曖昧だし。

要点をまとめると以下の感じか。

  • WHOの方針に従いマスクを推奨

  • マスクの有効性は確実に認識している

  • 確実に実施するよう国民の皆様方にも推奨させていただいている

  • マスクがエアロゾル感染を防ぐ確率は現状わからない

◇◇◇

なお私は『マスク教・N95マスク至上主義・ムリシナイ派』のような者なので『空気感染なら普通のマスクは意味ないよね?』については結構理解がある。

ただし、そこで言われる空気感染が『ノーマスクなら100%確実に空気感染するような環境』を前提とするならだ。

つまり、空気感染といってもリスクは 0% か 100% ではなく中間があるはずで、低リスク環境なら漏れ率50%のマスクが感染を防ぐ可能性は否定できない、と私は推測している。あと、排出抑制効果は吸引とは異なる評価が必要。


◆おわりに

最近私は個人的な『マスクの疑問まとめ』を書いたが、そこで示した通りまだ結構いろんなことがわかっていない。たぶん。

なので武見大臣の『(エアロゾル感染をマスクで防げる確率は)まだわかりません』は結構正直な回答ではなかろうか。

それなりに金使って資料を作ったりはしてるだろうから、仮説と状況を前提に大体の期待値くらいは示せるだろと思うが、それはそれで混乱を招く気はするので難しい。

なお、私が厚労省に望むのは不明点も含むマスクに関する充実したFAQ(よくある質問とその回答)で、そのようなものが無いのは以前から大きな不満であり続けている。近いのはあるがこんな感じ。

マスクの着用について|厚生労働省.html
[2024.09.04 引用]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html

2項目しかない!

マスクはTPOで有効活用したいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?