先日書いた記事でFLCCCのコロナ予防プロトコルを取り上げましたが、その中で『マウスウォッシュ』の記載がありました。
私は『マウスウォッシュ』でのコロナ対策はしていませんが、ちょっと興味があったので調べてみたところ、北海道大学の研究結果に関する新しめの記事を見つけましたので、今回引用します。
ちなみに、今回の記事で取り上げられている『塩化セチルピリジニウム』は、マウスウォッシュ、うがい薬、点鼻薬、のど飴等に使用されているようです。
◆記事引用
北海道大学の記事です。
(論文自体は8月に発表されていたようです。)
なぜか日本語のものが見つからなかったので、英語のプレスリリースを自動翻訳したものです。
◆要点まとめ
・脂質膜を破壊しない程度の低濃度CPCでもウイルスを不活化した。
(効果のメカニズムを完全に理解することが今後の課題である。)
・CPCと同様の効果を持つ化学物質は他にもあるが、CPCは無味無臭であるという利点がある。
・興味深いことに、CPCを含む市販の洗口液は、CPC単独よりも優れた効果を示した。
・SARS-CoV-2のオリジナル、アルファ、ベータ、ガンマの4つの変異体をテストし、CPCの効果はどの変異体でも同様であることを示した。
◆所感
CPCのコロナへの効果については調べると結構前から色々と論文等が見つかります。ただし、それらは高濃度である場合がほとんどのようです。
今回、日本の市販品使用を想定した濃度(0.003% ~ 0.005%(30 ~ 50 µg/mL))を含む低濃度で、効果が確認されました。
個人的には『脂質膜を破壊』する濃度の影響を口腔内に与えることは避けたいです。なので、今回の結果は『市販のマウスウォッシュでのコロナ対策の有効性と安全性を示すこと』に繋がるものでしょう。
まだ、in vitro(試験管レベル)での確認なので、臨床でも評価されるのを期待したいと思います。
◆おわりに
今回のマウスウォッシュに似たコロナ対策としては、結構前に大阪府知事が『イソジン』に言及し問題になりましたが、個人的には『そこまで叩かれることかねえ』と思っていました。
情報の出し方に何か戦略があったとは思えないのが問題だと思っていますが、物は使いようです。
一時的であれ唾液からの感染リスクを有意に減らせるのであれば、使いどころは色々と考えられると思います。
(感染確定後(または疑われる段階)から一定期間使用すれば二次感染リスクを減らせるかもしれない。など。)
◇◇◇
そういえば、塩化セチルピリジニウム(CPC)は『のど飴』にも使用されているものがあるようです。
『のど飴』についてはこれまで記事にしたことが無かったので、CPCが使用されているものを含めて、そのうち記事にするかもしれません。
ではでは皆さま、引き続き無理のない感染対策をどうぞ。