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第7波について考える。【第75回アドバイザリーボード(3/9)】

先日、以下の記事により抗体保有率速報について取り上げました。
その後、続報を期待し厚労省の新着記事をたびたび監視していましたが、まだ出ません。

仕方がないので『新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード』(以下、『アドボ』と略)の資料を読んだりしてたのですが、オミクロン変異株(BA.2)に関する内容がありましたので、今回記事にしておきます。

なお、この記事は第75回アドボなどからのデータピックアップと私見ですので、既にご存知のかたは適当に読み飛ばしてください。


◆変異株の割合について

アドボの資料ではありませんが、国内全体での変異株の割合について資料がありました。以下です。

新型コロナウイルス ゲノムサーベイランスによる系統別検出状況(国立感染症研究所)[2022.03.14]
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000910353.pdf

図が小さくわかりづらいですが、図中の右下の文章で内訳が記載されています。今年第5週時点での内容は以下のようです。

※その他の株は検出されていない。 ※内訳は、BA.1 96.6%、BA.2 0.6%、B.1.1.529 0%、 デルタ株 1.0%、それ以外 1.8%

(引用元:同上)

以前の記事で私見として『オミクロンがその他の変異株を淘汰している。』と書きましたが、第5週時点ではオミクロン以外で3%ほど残っていたようです。

ちなみに、最新データではBA.2(オミクロン亜種)が15%程度まで拡がっているようです。


◆BA.2の動向

今後、徐々にBA.2に置き換わっていくことは予想されているらしく、以下のような資料が示されていました。

第75回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年3月9日)
資料3-2 p.74
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000910702.pdf
第75回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年3月9日)
資料3-3① p.91
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000910710.pdf

上記からすると、おおむね4月に入ったくらいでBA.2が明らかに優位になり、GWくらいにほとんど置き換わる予測のようです。


◆第7波は来るのか?

上記のBA.2への置き換わりは割合の変化であり絶対数ではありません。
BA.2のピークとしてBA.1を上回るかどうかは何とも言えないでしょう。

とはいえ、これまでの情報からBA.2に対してBA.1やそれ以前の抗体は効かない可能性が高そうですので、今後の第7波(リバウンド)は十分考えられるかと思います。いいかげん勘弁して欲しいですけどね。

ちなみに、私は以下の記事の時点(2/24)で『1か月程度は不安定に上下するか、ゆっくりと下落していくような傾向』と書き、現状わりと当たっているのですが意図としては外しました。

個人的には、BA.2のピークが3月末くらいに来ると思っていたのですが公式の予測と比較すると早すぎたようです。
おそらく、BA.1のピークを見誤っていたことが要因にあったと思っています。(BA.1のピークについては早い段階で、その陽性率の高さから実際よりも遅れて生じていることを指摘されている方がいました。)


◆おわりに

今回初めてアドボの資料全体に目を通したのですが、いろいろと面白いデータを見ることが出来ました。
しかし、これが政府の意思決定にどのように生かされているのかは謎です。

資料を見るとゲノム解析の件数がデルタの頃から明らかに減っていたり、陽性率が高いのにPCR検査数自体も減っていたり、なんとなくコロナをフェードアウトさせたい感じが伝わってくるものですが、粛々とPCR陽性者は出続けている感じですね。

世界を見ると感染が終息していないのに規制解除の方針を取っている国があり、それらと足並みを揃えるつもりなのかもしれないですが、それならそれでスッキリと終わりにして欲しいものです。

花粉がヒドイので当分マスクは外せないんですけどね。

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