集団免疫は可能なのか?2/16の血清疫学調査の結果(速報)等から考える。
相も変わらずコロナの記事です。
ほんと嫌んなっちゃいますけどね。
先日、<科学的に考えてみる>様の記事で抗体保持率の調査が行われていたことを知りました。以下の記事の始めのあたりが該当する部分です。
上記で引用された記事はNHKのものですが、元ネタは2/16に厚労省より公開されています。
個人的には結構気になるニュースだと思ったのですが、あまり取り上げられてないようなので、それを引用しながら所感を整理したいと思います。
なお、結論から先に書くと個人的には『たいしたことはわからない(相変わらず情報が少ない)』です。
◆元ネタについて
元ネタの正式名称は『第3回抗体保有調査 速報結果 (令和3年度新型コロナウイルス感染症大規模血清疫学調査)』というもので、この正式名称の長さだけで厚労省に怒りが湧いてくるものですが、実際の資料は短く、pdfで3ページです。3ページすべて画像で引用します。
◆個人的な邪推
公式見解は上記の【留意点】に示されている通りなのだと思います。
ざっくりまとめると『抗S抗体の保有率が高いことが確認された。それはワクチンのおかげである。しかし、それで感染・重症化しないわけではない。』という感じ。
まあ速報だからこんなもんかもしれませんが、一体何のためにやったんだ?と思います。個人的な不満点を以下に挙げます。
◇◇◇
・各抗体を陽性/陰性としている基準値が不明。
基準値の設定で数字はどうとでもなるでしょう。
なぜ補足で1行足せば良い程度の重要な情報が載っていないのか?
もしかして抗N抗体の保有割合(自然感染の割合)はもっと高いんじゃないの?
◇◇◇
・各抗体の年齢別、時間経過別等での具体的な数値がグラフ化されていない。
これがわからないとブレークスルー感染の理由付けにもできない。
何を分析しようとしてるのかわかりません。
もしかして速攻で抗体価低下してんのを隠してんのか?
◇◇◇
・対象の接種/未接種の割合が不明。また、未接種者が少ない。
個人的に一番知りたかったのは『実際はどの程度の人間が感染してるのか?』ということ。今回の調査ではそれを期待していたのですが。
大量の未接種者を対象とし抗S抗体の保有割合を調査することで、感染拡大の実態を掴めたかもしれないのに、なぜそれをやらないのか。
◆ワクチンによる集団免疫は可能なのか?
今回の調査結果からわかることとしては『抗体保有割合が95%を超えていてもオミクロンの感染拡大は起きた』ということ。
最近の浜松市のデータを見てもワクチン接種者は普通に感染しています。
このことから、ワクチン接種による集団免疫は現実的ではないと推測できると思います。感染を防がないことも含めてハッキリと周知されるべきことでしょう。
もちろん、現行のワクチンはオミクロン対応ではないから仕方ない。という仮定も出来ますが、結局今回と同じように新しい変異株とのイタチごっこになるのは容易に予測できます。
もしかしたら私達は『自然感染で集団免疫のようなものが達成されてから型落ちのワクチンを打っているだけ』ではないでしょうかね?
◆おわりに
ワクチンは新たな変異株に対して効果が無い。
それだけならまだ良いのです。
私が見る限りmRNAまたはDNAワクチン接種率の高い国はオミクロンでのPCR陽性者数が多い傾向にあります。以下のように。[2022.02.21時点]
・イタリア、韓国、シンガポール
ブースター接種率が高いですが、オミクロン以前の最大のピークの3倍以上になっています。
・ポーランド、フィリピン、インド
接種率が比較的低いですが、オミクロン以前の最大のピークの2倍以内に抑えられ、ピークアウトしています。
もちろん、すべての国を確認したわけではありません。
統計の元データも各国で条件が統一されているわけではありませんので、あくまでも全体としての傾向としてそう見えるというくらいのものです。
しかし、こんなに効果が曖昧なものを積極的に推進していく意味がわかりません。そして、打ってる国ほど被害が大きいという仮定が正しいとしたら、一体何が起きているのでしょうか?