高性能マスクの規格まとめ(N95,DS2,KN95,KF94等)
どうもこんにちは。
マスクオタクです。
今回はいわゆる『高性能マスク』の規格について。
3Mの資料で良いのがあったので、それを引用し所感を記します。
ちなみに結論は『いろいろ種類はあるけど、ガチで防ぎたい方はN95,DS2推奨』でいいかと私は思います。これまでの認識と同様ですが。
◆資料引用
資料のリンクは以下。
引用する表中では以下の規格が整理されています。
◆まとめと注意点
それぞれの規格ではフィルター性能①が異なってますが(94% or 95%)、流量③も異なるため大きな違いは無いと考えて良いかと思います。3Mの見解としても以下の感じ。
テスト剤②はカケンのPFE試験で使用されるPSL粒子とは異なりNaCl粒子のため、普通の不織布マスクよりもこちらのほうが性能は高いと言えそう。流量も高いし。
ちなみに、KF94が載ってないですがKF94のマスクはFFP2の規格も取ってたりするので、Korea 1st Classと同等と考えていいかと思います。(正確には不明)
◇◇◇
気をつけたいのは、抵抗⑤⑦に対応する流量が規格によって異なる点。
流量(前提条件)が異なる場合、マスクの吸気抵抗のカタログ値をそのまま同列では比較出来ません。比較する場合は注意しましょう。
◇◇◇
ということで、総じて問題なさそうな印象を持ちますが、これらの高性能マスクならどれも同じように着用者を保護するかというと、そうではありません。
フィルター性能が同等でも漏れ率の違いが超重要です。
◆規格ごとの漏れ率
総内側リーク量④はいわゆる漏れ率と考えていいかと思います。
これがちょっと怪しい。
表中に記載された漏れ率の条件は以下の感じ。
・N95:N/A(該当なし)
・FFP2等:8%以下
・DS2:内部リークを測定し使用説明書に記載
一番厳しいはずのN95で該当なし。
DS2でも具体的な数値なし。
一体これはどういうことなのか。正直よくわかりません。
ちなみに私はFFP2,KF94のマスクを使用したことがありますが、漏れ率が8%以下ってことはないです。もっと高い。
以下で取り上げた論文中のKF94の漏れ率は49%です。
◇◇◇
なお、日本のDS2規格の漏れ率試験は以下。
なんと被験者は依頼側が用意するらしい。
まあ理由はわからんでもないですが、そんなんでいいんですかね。
◇◇◇
ということで、高性能マスクといっても漏れ率はなんとなく怪しい。
マスクの漏れ率(フィット性能)への疑念は世界で同様らしく、ありがたいことに『FitTestThePlanet/TestThePlanet』というボランティア組織が有志による試験結果をネットで公開してくれています。以下リンク。
ツイッターことXにアカウントがあるので、気になる方はフォローしたほうがいいでしょう。
私がこれらのデータを見た限り、N95とその他では大きな違いがあります。特別なものを除いてイヤーループ(耳掛け)の時点で着圧が弱いので、良い結果は期待できなそうですね。
◆おわりに
ということで高性能マスクは、フィルター性能は同等でも漏れ率には大きな違いがある、でいいでしょう。
なんとなく高性能マスクだからという理由でKF94,KN95を選んでいる人は注意が必要です。ガチで防ぎたいならN95,DS2を推奨します。
なお、ヘッドループ(頭掛け)のN95,DS2なら良いモノなのかというと必ずしもそうとは限りません。具体的には顔の小さな人に通常サイズのVフレックスは合いません。
個人的には以下の記事で書いたように、初心者なら『興研・ハイラックシリーズ』と『重松製作所・DD11-S2』がダントツでオススメでーす。
マスクはTPOで有効活用したいものですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?