最近のチョコのトレンドを知った私が地元で高級希少チョコ争奪戦に参戦し敗北するまで。
「プレゼントで良いチョコ選ぶなら、ジャン・ポール・エヴァン、ピエール・マルコリーニ、サダハル・アオキ、このあたりが前は鉄板だったと思うけど、最近のトレンドってどんな感じなんだろうね?」
不用意に女性の同僚に言ってしまったこのセリフをキッカケにして、私はYoutubeで田中みな実の動画を見ることになり、地元のデパートで2時間並ぶことになった。
私はもういい歳したオッサンなのだが、それなりに思うところがあったので記事にしようと思う。
◇◇◇
冒頭の私のセリフに対して、ディープなチョコレートマニアなら苦笑するかオッサンウゼエと思うことだろう。
同僚が「まずは田中みな実さんの動画を見るのが良いと思います。」と言ったのはそれなりに正しい。
その動画が以下だ。
チョコのトレンドか田中みな実に興味のある人は見ていただきたい。
今はもうゴディバがありがち過ぎてセンスに欠けるとみなされるとかいう不幸な時代の先を行っている。この動画の中ではゴディバどころか私が冒頭に挙げた『ジャン・ポール・エヴァン』などもまったく出てこない。
田中みな実は本当にいけないと思う。
ゴディバ、おいしいじゃないか。なんならメルティーキッス(明治)とか最高だよ。ラミー(ロッテ)もラシュクーレ(ブルボン)も最高だ。
高級チョコはインフレしている。
そしてこのような動画に影響を受ける若者たちが大量に出てくるのだ。
(上の動画は[2022.02.04]現在、200万回以上再生されている。)
世の若い男性達が気の毒である。
バレンタイン関係無く女性へのプレゼントとして『ジャン・ポール・エヴァン』のチョコを贈っても『フィリップ・ベルじゃないの?センス大丈夫?』とか思われかねない。
◇◇◇
さて、田中みな実によってチョコのトレンドをアップデートした私は、動画の中から気になったものを整理した。
ベルナシオン、フィリップ・ベル、フランク・ケストナーである。(独断)
私はこれらをターゲットに決めた。
しかし、東京で行われているチョコの祭典・サロショ(サロン・デュ・ショコラ)に行くつもりはない。そこまでの情熱はさすがにない。
とりあえず、地元のデパート(川越・丸広百貨店)の情報を探ってみる。『川越まるひろ』はサロショほどではないものの本格的なバレンタインフェアを行っており、ここ数年お世話になっている。昨年もご時勢の割に結構な賑わいを見せていた。
今まで高級希少チョコまで気にしていなかったが、今年ちゃんと調べてみると結構出店予定だ。すごい!いまいちパッとしないと思ってた『川越まるひろ』やるじゃん!えらい!
◇◇◇
イベント開催初日、『川越まるひろ』にほぼ開店と同時に行った私は入口を遠目に見た瞬間、自らの甘さについて反省することになった。
おそらく開店時間から2,3分は過ぎていただろうが、外に並んでいたと思しき人々の行列がまだ店内に入りきっていなかったのだ。
店内に入り最短距離で5階の催事場へ向かうが時すでに遅し。
高級希少チョココーナーの行列はその段階でおそらく100人くらい。
あとは冒頭で書いたとおり。2時間待ち。
ようやく私の番が回ってきた頃には目当てのものは売り切れており、優先順位4番目以降のもので妥協せざるを得なかった。
完敗ではないものの、明らかな敗北である。
◇◇◇
川越は東京からさほど遠くない。
30分電車に乗れば池袋に行けるくらいの距離である。
そういう意味でチョコレートマニア達は東京に向かい、地元川越は穴場になっているのではないだろうかと期待していた。
しかし、東京での混雑や行列を考えると地元で事前に1,2時間並ぶほうが確実である。おそらくその判断は正しい。
というか、東京に行きさらに各地のイベントを巡るマニアも多数いるのだろう。それくらい希少チョコは入手が難しいものになっている。
◇◇◇
ちなみに、私と行列を共にしたチョコレートハンター達は単独で来ている人が大半で、年齢層は20代後半から50代くらいまで幅広かった。10人中1人くらいは男性。
待っている間、ほとんどの人が寡黙にスマホやイベントの小冊子を見たりしている。その姿を見ていてなんとなく思った。
『この人たちは、きっと自分で食べるために買うつもりなんだ。。』
もちろん私もそうなのだが、考えてみたら前の動画で『田中みな実』は人にプレゼントすることなんて微塵も感じさせない情熱でチョコについて語っていた。
苦労して並んで手に入れたものを、甘いものが好きでもなく希少チョコのありがたみすら全く知らない男性にプレゼントする訳がない。
現在、というかおそらくは結構前から、バレンタインデーは一部の人にとって、そのようなものになっている。
◇◇◇
おわりに。
『田中みな実』について多少ディスるようなことを書いたが、実際は多分そんなことはない。
チョコレート全体への愛情の一部があの動画になっているだけであり、『ジャン・ポール・エヴァン』やその他、もしかしたら明治の板チョコまで語ることは可能であろう。
ちなみに、こういうので重要なのは自分または食べる人の好みを知ることであり、チョコレートの個性を知ることであると私は思う。
単に人気のブランドを挙げたりするのではなく、好みに合わせられてこそ一流である。(なんのだよ。)
◇◇◇
私なら、ロッテ・ラミーのこの味のやつも最近の中では最高でした。
よろしければどうぞ。
[2022.05.27 追記]
この記事は誤って削除してしまったものを、既存記事を上書きする形で復活させたものです。実際に書かれた日付は[2022.02.05]でした。
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