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シェディングの謎に挑む人たちへ、HCHO(ホルムアルデヒド)測定に関する情報まとめ。

前回の記事で最近のスーパーのHCHO(ホルムアルデヒド)濃度について書いた。

1年前と比べ数値が激減していたことやその他の結果から『シェディング=HCHO/TVOC説についてはおそらくハズレ』と私は推測するが、まだわからない。

同じようなプロセスで異なる結果に至る可能性はある。

つまり、私の推測が誤った知識、憶測によるものかもしれないということで、それは普通に考えられるだろう。

◇◇◇

HCHO測定に限らないが測定者の知識やスキルは重要だ。

情報を得る側として、測定者がどのような事に注意して測定したのかがわからない場合、結果の解釈は注意が必要である。つまり、認識に抜けがあれば測定結果は信憑性が低いと言える。

ということで今回は『HCHO測定』に関するアレコレをまとめる。同様にHCHO/TVOCの測定をしている人の参考になればと思う。


◆大前提の注意点

大前提として、測定器はHCHOのみを測定出来るものではなかった、という落とし穴がある。おそらく私が使用した機器特有というわけでもなく、安い測定器は大体そんなものだろう。

影響する物質は具体的にはエタノールだがおそらく他にもある。
詳しくはメーカーに聞くのが手っ取り早い。

ちなみに、アルコール消毒の影響で数値はかなり上がるので、アルコールが含まれているものは同様だと考えて良いだろう。

私が試したものだと以下のものでHCHOの数値が上昇した。
他にも色々あるはずだ。

  • アルコール消毒液(スプレー、ジェル)

  • アロマオイル・数滴

  • 食器用洗剤・数滴

  • コーヒー(粉・小さじ1)

  • コーヒー(湯気)

  • コーヒーを飲んだ後の自らの息

  • 自らの息

まあつまり、測定器での数値上昇=異常とは限らない
わりと偏在している物質での数値上昇はあり得る。


◆対物の測定環境について

測定環境は重要だ。

本来、空気室測定器は開放環境で使用するものであり狭い隔離環境で使うようなものではないが、対物で定量的なデータを取るため最終的にたどりついた私の測定環境は以下だ。

3リットルPP容器+空気室測定器

プラスチック容器(3リットル)の底にラップを敷いて、その上に測定対象物をのせ、測定器を置き、フタを閉める。そこからの時間当たりの変位量や最大値までの経過時間は重要かもしれないので動画撮影するのが手っ取り早い。

なお、測定値は環境の容積に反比例すると思われ、極めて狭い空間で測定した場合、結果は大きなバラつきを持つことになるので注意が必要だろう。

また、測定対象がHCHOだとすると沈殿するため測定器の高さを揃えることは重要である。

つまり、測定環境の固定は重要ということ。

容器は有機溶剤系の影響を受けにくいポリプロピレン製が望ましい。

◇◇◇

ちなみに、これくらいの容器(3リットル)で数値上昇したところで、フタをあければ拡散するので空間中の数値は変わらなかったりする。

つまり、私たちの生活環境で明らかな被害を及ぼすことを前提とすると、たとえば3リットルの隔離環境内においては、測定値がカンストするくらいの高濃度を示す必要があるように思う。


◆屋外やヒトの測定について

私は屋外の繁華街で人の多く歩く中を度々測定してきたが、一度も怪しい数値は確認出来なかった。

結局のところ、空気の流れのある開放環境だと成分が留まることは無いので、余程おかしな状況でない限り 0.05mg/m3 以上の数値は示さないだろうと思う。私がそれに遭遇していないだけかもしれないが。

◇◇◇

なお、仮に一瞬だけ高濃度の塊に当たったところで、おそらく測定値は瞬間的な数値を示さないため、その高濃度の数値はわからない。

測定器が示す数値は数秒毎に更新されるが、その際の変化量は例えば最大30%とかで決まっているようで(正確な数値は不明)、0.02mg/m3 の直後に一気に 1.00mg/m3 とかを示すことは無い。測定器によっては違うかもしれないが、私のものはそうだった。

それを考えるとヒトの測定というのは難しいように思う。
HCHO/TVOCだとすると比較的速やかに拡散すると思われ、余程近距離で長時間測定しない限り『この人から出ている』と判断するのは難しいように思う。

◇◇◇

ちなみに、数値が爆上がりするにしても結構時間がかかるので、『一瞬で爆上がりした』みたいな主張はおそらく嘘か誇張である。私とは異なる測定器の可能性はあるが。

いずれにせよ、具体的な数値や条件を提示していない情報はあまり参考にならない。


◆ヒトの代謝について

私は自らの呼気を測定したが、測定タイミングにより結果にバラつきが出た。

おそらく影響しているのは飲食やら代謝やらであり、具体的にどの程度の数値で異常なのかわからないのは問題だ。

この判断基準を持つのは結構面倒なので私はやらなかったが、例えば、自らを健康体と仮定したうえで15分毎とかで測定し、影響する要因とタイミングを推測する必要がある。

例えば、飲食から1時間後にピークとなるため、測定は飲食から3時間以上空ける必要がある。とか。

そこまでやる必要は無いかもしれないが、そのような意識は必要だ。

これは呼気のみではなく、血液を含む体液全般で同様だろうと思う。


◆おわりに

ということで、HCHO/TVOC測定における注意点など私が知っている情報をまとめた。私はアマチュアなので、これでもまだ足りないか誤りがあるだろう。

冒頭で書いた通り『シェディング=HCHO/TVOC説』について私は可能性が低いと考えているが、今回の記事で書いたような私の認識に誤りや抜けがあるかもしれない。

シェディングという現象は未だ謎ばかりであるが、精度の高い情報が出てくるのを期待したい。マジで。

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