『マスクなんて花粉すら防げないし、ウイルスなんて無理っすよねー』
10月、秋である。
気候的にも秋らしくなってきたが、なんでも夏の終わりから秋にかけて『ブタクサ』の花粉症の季節らしい。
そんな話の流れだったと思うが、雑談の中で知人が発したセリフがタイトルの『マスクなんて花粉すら防げないし、ウイルスなんて無理っすよねー』である。
◇◇◇
私はマスク教団の幹部になれるくらいマスクに関しての知識はあるので、『無理っすよねー』に対してマスク教の教義と秘儀を15分くらい一方的に話すことは可能だったが、やめた。
私はマスク教ではなく、強いて言えばマスク狂であり、マスク狂は自由を尊重するのだ。なので、
『そうかもねー。』
とか適当な事を言って、話を切り上げた。
実際ネット検索すると『花粉 マスク 』のサジェストで『意味ない』が出てくる。
効果を実感している人は少ないのだろう。
◇◇◇
さて。
その後、しばらく経ってからちょっと考えてしまった。
というのも、私も以前はそう(マスクは花粉をあまり防がない)だったことに気付いたからだ。
私は結構重度の花粉症だったときがある。
当然花粉対策でマスクは着けていた。
しかし、その効果は完全に防ぐのとは程遠いものだった。
着けないよりはマシであるから着けていたのだが、今思うと花粉の吸引量を半減出来ていたかすら怪しい。
◇◇◇
マスク狂である現在は実感として花粉を95%以上防げている。
花粉シーズンの屋外で鼻腔への影響に関してほぼノーストレスだ。(たまに『ムズッ』とするくらい)
これはコロナで良かったことのひとつである。
そのような意味で、『マスクが花粉をほとんど防ぐなら、ウイルスにも効果あるかもねー』というのが実感からくる本心だ。
そりゃ花粉とウイルスで粒子の大きさは違う。
しかし、フィルターの濾過性能が妥当な場合、問題なのが隙間であることはこれまでの記事でたびたび取り上げてきたとおり。
◇◇◇
コロナ騒動後、私は結構マスクについて調べてきたが、その中で心の拠り所としてきた情報がある。
それは、超重度の花粉症によりマスク狂になってしまった人のマスクレポ、である。
その人は花粉を完全にシャットアウトするべく、隙間の問題に気付き、N95(DS2)マスクに辿り着いていた。コロナ以前に。
そりゃそうだ。今ならわかる。
普通の不織布マスクを普通に着けるくらいでは花粉でさえ良くて半減程度。当然ウイルスに対しての効果もその程度であろう。
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花粉のように効果を実感できるというのは大きい。
それでも過去の私のように『マスクなんてそんなもん』という認識なら、それ以上を求めようなどと思わないのだろう。
マスクはうまく使えば花粉をほとんど防げる。
N95じゃなくても、性能の良い不織布マスクで問題ない。ただし、そのままでは駄目で、ノーズパッドと耳紐アジャスターを併用する等の工夫は必要だ。とにかく隙間を無くすのだ。
そのような工夫をするのなら、花粉対策であれば布マスクで十分という可能性もある。
秋の花粉症でお悩みの方は、ちょっとマスクの認識を改めてみても良いかもしれない。