G7各国のコロナ死者数から『アフターコロナ(ウィズコロナ)』について考える。
新年度が始まりました。
マスク着用ルールの緩和など、世間の雰囲気は『アフターコロナ』になりつつありそうです。
今後、マスコミ等がニュースとして取り上げなくなれば『コロナ』は私たちの意識から消えていきそうですね。(そして、私のような者がこのような記事を書かなければ。)
今回の記事では、先行してコロナ対策が緩和されていたであろう欧米のコロナ死者数から『アフターコロナ』について考えてみたいと思います。
◆統計データ
<Our World in Data>からG7各国のコロナ死亡者数(人口100万人あたり)のグラフを示します。
抽出した期間は欧米でのコロナ対策が緩和されたであろう1年前(2022年、3/末)から現在までです。
なお、今回の記事で引用するデータ(グラフ)は、以下のリンクから、すべて[2023.04.03]時点のものです。
グラフはG7全体のあと、比較用に各国(日本、英国、ドイツ、フランス、イタリア、米国、カナダ)のデータを示します。
・G7全体
・日本
・英国
・ドイツ
・フランス
・イタリア
・米国
・カナダ
◆所感(欧州)
欧州では年3-4回の波が見られ、タイミングも各国でだいたい同じです。
英国、ドイツを見ると波の底の期間が少なく、年に4回のピークが出来ています。新たな変異株の流入を阻止出来ず、集団免疫が3ヵ月程度しか機能しないということなのでしょうか。
それにしても、英国の被害はなかなか大きそうですね。
1年の累積では日本を余裕で超えてそうです。
欧州全体として見て、少なくともコロナの流行がなくなったわけではなさそうですね。
◆所感(米国、カナダ)
米国、カナダでは明確な感染の波は認められません。
しかし、日本における感染波の底と比べて高い数値で安定しています。
単純に考えれば『コロナ感染が常態化している』ということでしょうか。
症例数との関連を見たかったので致死率のデータを確認してみました。
以下はG7各国の同時期の致死率です。
上のグラフを見ると<米国、カナダ>は<欧州>と比べて比較的高い致死率が続いています。
明確な流行が無くなり、コンスタントにそれなりの死者数を出し致死率も高い。これが米国、カナダの状況ということなのでしょうか。
致死率の高さは検査数の少なさでもあると思うので、なかなか判断が難しいですが。
◆まとめ
以上『コロナ死者数』という観点で直近1年のG7のデータを見てみました。
各国では日本を除きピークの底の期間が非常に短く(または明確な底が無い)、日本に比べて年中コロナが常態化しているような印象を持ちます。
各国の統計データの基準は微妙に異なるでしょうから単純には判断出来ないとは思いますが、やはり『アフターコロナ』=『ウィズコロナ』ということなのだろうと思います。
『ウィズコロナとしてこの程度の被害は許容する』という方針だとは思います。それが妥当な判断なのか専門家の意見を聞きたいところです。
そして、超過死亡も考慮されなければならないでしょう。
さすがに、コロナとまったく無関係だとは思えません。
超過死亡の原因は色々と推測されていますが、それが明らかにならないまま世界はウィズコロナを選択している、と言えます。
◆おわりに
ということで、日本においても『アフターコロナ』に向かっているっぽいですが、当然コロナが無くなるわけではない、ということですね。
個人的には『コロナ後遺症(long COVID)』や『再感染での重症化率増』などを懸念していることもあり、当面感染対策意識は継続します。
世間的に脱マスクになってることもあり、よりメリハリつけてマスクは外していこうと思ってますけどね。
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