マスクのフィットテスト、および、100均で買える『鳥の羽根』式DIYフィットテストについて。
最近N95マスクに関連する記事を書いているが、マスクの運用で知っておきたいのが『フィットテスト』。
マスクの漏れや隙間を無くして着用することへ世間一般の関心は低そうだが関連情報をまとめておく。
◆フィットテスト
まず、フィットテストについては以下。
簡単に言えば、漏れ・隙間の確認。
で、測定方法が以下のような感じ。
『定量的』と『定性的』の2パターン。
◇◇◇
マスクオタクを自称している私としては経験しておきたいが機器が高い!
定量的なやつは100万、定性的なのでも5万くらい。
5万出すか…。という気持ちは無くはない。しかし、そのキットでの確認方法が『フードをかぶってネブライザーで生成した甘いサッカリン粒子を口内で感じるか』である。5万出してコレはちと微妙ではないか。1万なら出すが。
◆ユーザーシールチェック
ということで、おそらく誰もがフィットテストをやっているわけもなく『ユーザーシールチェック』というのが主流であろう。
環境省のサイトから『マスクの着け方(N95の例)』を以下に示す。
この中の⑥がそれ。
『両手でマスク全体をおおい、息を強く出し空気が漏れていないかユーザーシールチェックを行います。』とのこと。
私もこのとおりにやったことがあるのだが、漏れが少ない場合はおそらくほぼわからない。漏れ率10%以下とかでマスクのフチから均等に漏れている場合とかたぶん無理だろう。
◆鳥の羽根式DIYフィットテスト
ということで、もうちょっとマシなユーザーシールチェックが出来ないか考えた結果、私は鳥の羽根に辿り着いた。こんなやつを使う。100均で買った。
この羽根の先端付近は固いが根本付近はかなりフワフワしている。微妙な空気の流れで揺れたりするので私の目的にバッチリだ。
ちなみにこの羽根はフェイクではなくガチのやつだった。もちろんガチの天使の羽、ではなく、ガチョウらしい。
◇◇◇
さて。
使用方法は簡単。
マスクのフチ付近の肌に羽根のフワフワしている部分を近づけるだけ。肌に接触しちょっと押し付け気味なくらいの距離が良い。隙間(空気の流れ)があればフワフワが息に従い動く。
鏡の前で顔を近づけてやる必要があるが、これなら結構デリケートな隙間まで検知出来そうな気がする。
なお、鼻脇のチェックでは目に羽根が入らないように片目づつ瞑ってやる必要がある。
試しに意図的にマスクの隙間を作ってみたところわかりやすい。
フワフワが動くと肌がくすぐったくなったり、マスクの隙間に繊維が引き込まれたりするので、感覚としてもわかる。慣れれば鏡で見る必要も無いかもしれない。
◆DIYフィットテスト検証
鳥の羽根式フィットテストの検証(漏れが非常に低い場合、羽根は息に伴い動かない)は、低い漏れ率で定評のあるN95マスク『ハイラック350』で行った。
なお、私が常用している『SAVEWO 3DMASK ULTRA』は、ノーズフォームと耳紐アジャスターを追加し漏れ低減を図っているが、同様に漏れは確認できなかった。ただし、ノーズフォーム無しだと鼻脇に明らかな漏れが確認できた。
ちなみに、羽根の動きが確認できなかったとしても漏れ率0%ではない。おそらく5%以下くらいだとは思うが、そのあたりはガチの『定量的フィットテスト』と比較してみないとわからない。
◆おわりに
マスクの性能として『漏れ率』は非常に重要だが、KF94,KN95を含む普通の不織布マスクの場合それがどの程度なのかは不明だ。
海外で測定している人の結果とか市中のマスク着用者を見る限り実際の漏れ率は高いはずで、私は中央値で8割程度と予想している。これは業界側が漏れ率についての注意喚起・啓蒙を行っていないことが要因のひとつであり、ある意味で詐欺に近いと思っている。マスクで自らを防ぎたい人は、隙間に気をつけたほうが良い。
なお、そのような理由(高い漏れ率)によりマスクは無意味だと考えている人はいるが、私は『じゃあ漏れを減らせばいいじゃん』と考えるタイプだ。
なんであれモノは使いよう。
マスクはTPOで有効活用したいものである。
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