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感染対策は『効果があったっぽい』ことを5類後のデータから確認する。

感染対策は効果があったのか、なかったのか。

『すべて無意味だった』みたいな主張も見るんですが、個人的には大枠で考えれば妥当なことが多かった印象です。

もっとも、ワクチン、GOTOキャンペーン等の政策や各組織で解釈して成された独自対策を除けばであって、個別の事象で見ていけば、無意味なもの、笑えてくるもの、理不尽なもの、怒りを覚えるようなもの、色々あったとは思います。

今回は『感染対策は無意味ではなかったんじゃないか』ということをデータで確認してみました。結構わかりやすい結果になっているものがありましたよ。


◆対象データ

感染対策に効果があったことを示すなら『感染対策開始後に報告数が低下し5類移行(マスク緩和)後に戻った感染症』はわかりやすいと思います。以下の2つはそんな感じでした。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎  GroupA streptococcal pharyngitis
流行性角結膜炎  Epidemic Keratoconjunctivitis

国立感染症研究所の『感染症発生動向調査 週報(IDWR)』から上記のデータを抜き出します。リンクは以下。なお本記事の引用データはすべて以下から 2024.05.28 時点のもの。(フキダシは私によるものです。)

上の2つは共に以下のような動きをしています。

・コロナ対策が本格化した2020年の3,4月くらいで報告数が一気に低下。
・その後約3年間これまでにない低水準。
・2023年3月の『マスクは個人の判断』くらいから徐々に戻りだす。
・今年に入ってからはコロナ前と同等かそれ以上。

普通に、感染対策は効果あったんじゃね、って感じ。


◆注意点

まあ、様々な感染症の中の2つなのでチェリーピッキングではあります。ただ、この2つを取り上げたのは理由があります。

それは『コロナ前に比較的安定した流行パターンで割と一年中報告されていた感染症』ということ。

逆に以下(インフルエンザ)みたいなやつの結果から評価するのは非常に難しい。年により大きなバラつきがあるし季節性なので。新型コロナも似たようなものでしょう。

なお、IDWRに掲載された感染症全19種のグラフは以下の記事でスクショを載せてます。チェリーピッキングが気になる方はどうぞ。

◇◇◇

とはいえ、今回取り上げた2つの感染経路は、接触感染、飛沫感染と言われているようです。なので、空気感染(エアロゾル感染)とされる新型コロナにどれだけ影響があったのかというと不明です。

ただ、空気感染(エアロゾル感染)のリスクも低下していたと私は推測します。飛沫が減っていたとしたらエアロゾルも減っていたでしょうから。

◇◇◇

ちなみに、2023年からは『外国人観光客が本格的に戻り出した』という影響もあるように思います。個人的にはコレ結構デカイと思ってるんですけどね。

その他、社会全体としての行動変容もあり、なかなか『ズバリコレの影響です!』とは言えないですが、一部の感染症が激減していたのは事実。総合した感染対策で考えるなら効果があったと結論付けることが出来るのではないでしょうかね。

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まあ、仮に効果があったとしても感染対策を無条件で全肯定出来るかというと、それは別の話でしょう。

数字として表れにくいQOLやメンタルヘルス、新型コロナ感染やワクチン接種による後遺症を含めて、全体としてのリスク、ベネフィット評価は本当に困難なことだとは思いますが、何らかの総括は欲しいですね。


◆おわりに

以上、2つの感染症で感染対策の効果をざっくりと確認してみました。

なお、新型コロナについては5類後に以前を上回る爆発的な感染を起こしている感じは見受けられません。感染対策は緩和したものの。

統計方法や各自の意識が変わっているので実態が見えなくなっているのもありますが、水面下で大爆発しているのかというと超過死亡数を見る限りそれほどでも無さそう。

理由はよくわかりませんが5類前の1年と比べてわかりやすい被害は減っていそうな感じはあります。既感染者増加の影響でしょうか。

専門家の方の見解が知りたいところですね。

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