マスクの疑問まとめ【2024年8月】
どうもこんにちは。
マスクオタクです。
前回の記事で『マスクに付着したアレコレはどうなるのか?』みたいな記事を書きました。
私は長いことマスクについて調べてるんですが、上の疑問を含めてまだ結構わからないことが多いです。
◇◇◇
今回の記事では『個人的に解決していないマスクの効果に関する重要な事柄』についてまとめてみたいと思います。以下の感じ。
マスクはウイルスサイズを防ぐ必要があるのか?
マスクのエレクトレット(静電気)は減弱するのか?
市販のマスクはどれくらい効果があるのか?
ユニバーサルマスキングは効果があるのか?
◆マスクはウイルスサイズを防ぐ必要があるのか?
マスクに求める濾過性能として、新型コロナでは『0.1μm』というウイルスサイズを想定することが多いです。
しかし『最小サイズとして0.1μmをターゲットにするのは妥当なのか?』で考えるとおそらくそうではないです。
意識する必要があるのは『感染性を持つ微粒子サイズ』でいいでしょう。
物質としてのウイルスのみが単体で浮遊していることはあり得ないので、意識すべきサイズはウイルスより大きい。
また、粒径が小さい(不純物が少ない)ほど不活化が早いだろうことは、これまでの研究結果から推測できるでしょう。
なので、一般人の通常利用で考えた場合の『マスクで防ぎたい妥当な最小サイズ』は 0.5-1.0μm くらいじゃないかと今のところ妄想しています。
◆マスクのエレクトレット(静電気)は減弱するのか?
不織布マスクはエレクトレット(静電気)で微粒子を濾過します。
(ナノファイバーフィルターを除き)
で、よく『静電気の減弱』による効果の低下が言われるんですが、ちょっとまだよくわかっていません。
マスク濾材のエレクトレットについて調べると半永久タイプと減弱タイプがありそうですが、前者ではエタノール等で中和されない限り簡単に効果が落ちるようなものでもなさそうです。
ただ、マスクメーカーは以下のように書いてたりします。
たしかに長時間の使用で性能低下するであろう。
しかし、長時間とは?低下とは?どれくらいなのだろうか。
まあ、論文を見れば多数のマスクでたいして性能低下してないのは明らかなので、私は高めのマスクを積極的に再利用しています。
◆市販のマスクはどれくらい効果があるのか?
マスクの性能指標として漏れ率は非常に重要ですが、市販のマスクを正しく着用した場合に期待できる性能はほとんど明らかになっていません。
で、限られた情報(日本の論文)から推測する限り、専門家による指導無しでの漏れ率は非常に高いです。
海外の感染対策意識が高い人たちの間では『サージカルマスク(KN95,KF94含む)では自らを守れない』が常識になっているように見受けられますが、それは有志っぽい人が様々なマスクのフィットテスト結果を公開している影響が大きそうですね。羨ましい。
そういったデータを見る限り、不織布マスク(KN95,KF94含む)を正しく着けた場合の漏れ率は良くて50%くらいだと思いますが、それは使用するマスクと着用者のスキルにより大きく変わります。
つまり、正しく着けた場合でも見込める効果は大きなバラつきがあるということですし、そもそも正しく着けられているかがわかりません。
保健所なんかで気軽にフィットテストさせてくれると良いんですけどね。
◆ユニバーサルマスキングは効果があるのか?
日本では自らの防御のためにN95マスクを活用するよりも、不織布マスクでの排出抑制(他者を守る)が主張されている感じがあります。
マスクの漏れ率が高くても排出抑制に大きく寄与するメカニズムは多数の論文で確認されていますし、私もそのように考えています。
ただ、その統計としての評価は説得力があるものを見ないんですよね。
でまあ、そのような研究が可能なのかというと、これまで論文を見てきた限り難しいような気もします。他の変数の影響が多すぎます。
実際のところ、どの程度の効果があるのかは今後も謎ではないでしょうかね。
◆おわりに
ということで、マスクはまだ色々とわからないことが多いという印象です。
ツイッターことXなんかを見てると、マスク絡みで強い確信に基づいて怒ってるっぽい人を見ますが、ファクト的にはまだそこまでのもんでもないと思うんですけどね。どちらにせよ。
個人的には状況に応じて使用するマスクの種類を変えたり外したりするのがベストだと思っているので、殊更どちらを強く主張するというのもありません。風邪気味なら着けて欲しいですが。
マスクはTPOで有効活用したいものですね。
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