『シェディング・HCHO/TVOC説』を再考する。
未だ謎の多いシェディング。
最近あまりシェディングについて記事を書いてなかったですが、それは新しいネタが無いからです!
ちょっと前もワクチン接種2日後の方のHCHO/TVOC測定をしましたが、前回同様に怪しい点無しでした。
(前回の記事は以下)
近距離で10分程度話しても、座ってた椅子を直後に測定しても数値に変化なし。
そんでまあ、色々と他の人の書いた記事などを読んでいるうちに『ワクチン接種者が室内に入ってくるとHCHO/TVOCが爆上がりする』みたいなのは、レアケース(または無関係)だろうという結論になりつつあります。
今回の記事ではそのあたりをまとめます。
◆測定には注意が必要
シェディングの測定でよく使われているのは以下のようなものです。
私は2倍程度の価格の別種の測定器を使用していますが、この手の機器としてはオモチャレベルのものです。
測定精度が悪かったりするのだと思いますが、大きな問題は『HCHO以外のものをHCHOとして検出する』ということ。
なので、基本的には『HCHO(のみ)を検出しているか?』には使えません。
この程度の安価な製品の正しい使い方は、物質は特定されていたうえで増減の傾向を見る、くらいでしょう。
◇◇◇
で、そのあたりの前提(アルコールやその他をHCHOとして検出する)を知ったうえで原因の切り分けをシビアに行いシェディング判定している人の情報を私は知りません。
医療関係者で測定結果を情報発信している方がおりましたが、『アルコール消毒後に診察室に入っている(もしくは、その他の影響)』という可能性は少なからずあるのではないかと想像します。
そのあたりの切り分けに気をつけて欲しいところ。
もし私が医療関係者なら正直に理由を説明し、呼気を測定させてもらいます。まあ、呼気でも飲食物によっては結構高い数値が検出されるんで難しいですけどね。
◆個人的な実感
これまで測定してきた実感としても『短時間でHCHO/TVOC爆上がり』が人体からの影響とはいまいち思えないんですよ。
測定の状況として、対象と測定器は1m以上とかそれなりに距離があるでしょうから、空間全体の濃度が上がっていることになります。
その場合、対象のヒト自体からは空間濃度を大幅に超える量が継続して排出されていることが前提となります。
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ちなみに、最近SNSでアップされていた測定結果については、以下の私の実験結果と数値的に大きな違いはありませんでした。
つまり、アルコール消毒ジェル1プッシュ相当のTVOCが継続して排出されているという可能性。そんなこと人体としてありえるのだろうか。
そして、測定されているような濃度のHCHOが実際にホルムアルデヒドだとしたら、いくらなんでも本人なり周囲のシェディングを知らない誰もが強い影響を受けるだろうと思います。
また、5-10人に1人とかの高い割合であれば、私はとっくにその影響を測定出来ているはずです。(映画館で鑑賞時に測定していますが、疑わしい状況になったことはありません。これまで累計30回以上は測定しています。)
ということで、シェディングHCHO/TVOC説については『可能性としてはあるが爆上がりは無い』と現時点では推測します。
◆匂いの影響
ちなみに、シェディングの『匂い』について否定するものではありません。
調べると原因物質が極微量でも匂いは感じるようです。
以下に参考情報を引用します。
匂いに興味のある方はリンク先を読むのをオススメします。
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私はコロナ感染レポみたいなのを結構読むんですが、その中で『コロナ回復後に嗅覚が敏感になって一時的にコロナ感染者が判別できるようになった』といった内容を見たことがあります。
ワクチンについても、接種後生じる微量のVOCや関連する排出物を嗅ぎ分けられる人がいても不思議ではないだろうと考えます。
◆おわりに
ということで、シェディングは匂いとの関連からHCHO/TVOCの可能性が注目された部分もあると思うのですが、その影響(爆上がりしたとされるHCHO/TVOC)がシェディングとしての健康被害に繋がっている割合は低いだろうと推測します。
実際に測定器により高い数値を確認出来ている方は、アルコール消毒液など様々な影響を排除したうえでの測定に気をつけて欲しいところです。
まあ、こうやって素人がアレコレ書いても依然として憶測の域を出ませんが、今後も憶測を書いていこうと思いまーす。