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読む、れもんらいふデザイン塾vol.2【小橋賢児】
If you want the rainbow, you gotta put up with the rain.
虹を見たければ、ちょっとやそっとの雨は我慢しなくちゃ。
シンガーソングライターであり、女優のドリー・パートンはそう言った。世の中に耳を傾けてみると「虹は見たい。だか、雨は嫌だ」という言葉が聴こえてくる。もちろんこれは比喩だ。
別に「苦労をしろ」ということが言いたいわけではない。痛みや孤独や苦悩というエレメントが、その先にある景色をより洗練させる。それは体験した者にしか見ることができない景色。小橋賢児氏の講義は、そのことを教えてくれる。
こんにちは、嶋津亮太です。
〝want to〟で動き出せば、それは勝手に互いの点が繋がってストーリーになっていく。
俳優、映画監督、クリエイティブディレクター…
職業を次々とホップしながら新しい場所で表現とクリエイトを繰り返す。
〝want to〟を人生の羅針盤に、彼は自分の心に正直に決断し、行動してきた。今いる環境が「本当の自分」なのだろうか?自問自答の中で彼は気付く。「本当の自分」は常に行間にいる。AからBへとホップした瞬間に浮き上がるもの。あるいは、着地後、振り返った時に見えるもの。「本当の自分」は、〝現在と未来の間〟にいて、〝現在と過去の間〟にいる。
小橋氏の魅力、そしてそのタフさは、ホップした瞬間のスパークに秘密があるのかもしれない。
傍から見れば、順風満帆な人生に見えるだろう。ただ、彼にも壮絶な苦悩があった。それは彼が俳優活動を休業し、自分の心と向き合っていた頃───
小橋
俳優には戻れない、お金もない、ただただ暇。そうこうしているうちにストレスが溜まり、日々、喧嘩ばかりの生活を送るようになっていった。当時の彼女にも愛想を尽かされた。知人とも揉め事を起こし、それらが全てイライラに繋がり、負のスパイラルに入った。実家に戻り、気付けば食事とトイレの時しか立ち上がれなくなっていた。
過去を振り返れば後悔
未来を想像すると悲観
全く「今」を生きていない時期が数ヵ月。その苦しさは誰にも言えなかった。ある日、「このまま死んじゃえばいい」と思うようになった。誰とも連絡を取らず、自分の中でそのようなことばかりを考えるようになった。
体調を崩し、病院へ行った。医者に「あなた、このままだと死にますよ」と言われた。その言葉を言われた時、怖くなった。今までずっと「死にたい」と思っていたのに、いざ他人から「死にます」と宣告されると「死ぬ」ということが怖くなった。
「死にたくない」
30歳まで残り数ヵ月だった。
華やかな成功ばかりに目を向けてはいけていてはもったいない。人生のどん底から彼がどのようにして這い上がったか。そこにこそ、しなやかに生きるためのヒントは隠されている。
自分の心に素直であることがいかに楽しいか。そして、それがどれほどシリアスな生き方か。僕たちはその喜びからも、苦悩からも多くのことを学ぶことができる。
話は、彼が俳優の道に入ったところからはじまる……
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