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【DAY15】レモンというアイデンティティ。

レモンが好きであると、前回書いた。
あれから更に、レモンにある種の親近感を覚えるようになった。俺のアイデンティティを表す語としてレモンは秀逸である、という旨を書き留めておきたい。

英語の”lemon”という語には、スラングとして「欠陥品」や「困難」という意味があるそうだ。例えば、”He is a lemon.”と言えば、「彼はダメな奴だ」という程度の意味になる。美味しそうな見た目と酸っぱさのギャップがもたらす不快感がその所以らしい。

なるほど、俺は欠陥品だ。
右耳と左目というセンサーの欠陥に加え、外側と中身が合わないジェンダーアイデンティティは、語の由来からしてピッタリじゃないか。

また、花言葉や木言葉としてレモンに与えられた言葉のいくつかも、自己表現としてしっくりきた。
レモンの花言葉に、「心からの思慕」というのがある。優しい甘さと切ない酸っぱさ。これは故人である姉を思う俺の思いにピッタリ合う。
そして果実に与えられた言葉は、「熱意」「陽気な考え」。リアルの俺を知るものなら、なるほど、ばったさんだね、となるだろう。何につけても本気で、一度これと決めたら譲らない。そして底抜けに陽気で人懐こい。外向けの自分、しかし確かに俺の一部だ。

俺はレモン。姉への思慕と、熱い心を持った、陽気な欠陥品。
胸を張って、笑って、このアイデンティティを大切にしていきたい。

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