もう宙ぶらりんじゃない。
僕はまだ、名前のない生き物だ。
ずっと、名前が欲しかった。女の名前じゃなくて、自分のかたちにピッタリフィットするようなアイデンティティが欲しかった。
自分で名前を考えようとしてみたり、ネットで調べてみたり、友達に考えてもらってみたり。色々やってきたが、ここにきて、解を見つけた。
最愛の先生に、名前をつけてもらおう。
野口英世も恩師に名を貰ったらしい。僕のことを、誰よりもよく知る先生に、名付け親になってほしいと思った。
もう一つ、俗っぽい理由があった。名付け親という関係になれば