幸不幸=不幸
1.日常のちっちゃーい話から
横断歩道で信号待ちをすることがあります。
「青の点滅! 次待つか……」
私は考えごとをしたり空を見たりしながら青信号を待ちます。気分はいい。
車の方の信号が「赤」に変わった。
「よし渡ろう!」
「あれっ、まだ?」
歩行者の信号は依然「赤」だ。
車側の矢印信号の影響らしい。「右折の車いいよ〜。歩行者まだ止まれね〜」とかの意味。
この間!
イラっときませんか? 長く感じませんか?
まだ? ああ遅い! じれったくてやんなる! ってやや機嫌悪くなる。
どうしてだろう?
「どうしてだろう?」って、こんな小さなことでも自分の感情の動きについ考えてみる。
それは自分がこういう出来事にぶつかる度に感情の安定を崩しやすく、この世の生きづらさにつながっていった経緯があるからかもしれない。幼少の頃特に。
そんなんじゃあ辛い。研究的態度にならざるを得ない。
どうしてだろう?
すっかり渡る気になったところで期待を裏切られたから?
最初の点滅は我慢できた。でも我慢のあと「さあ!行ける!」と待つ態勢をほどいたとき、予測と違う現実がきた。
ガクッと疲れる。起きたこと以上に響くのだ。
(人間っておもしろい)
2.入店を拒否され激怒したおじさんの話
某銀行に普通にすーっと入ってきたお客さん(おじさん)。入った所に男性の行員さんが立ってて、即座におじさんに言った。
「ATMのご利用でしたら、一旦外に出てテープの所で順番をお待ち下さい」と(今のご時世、ソーシャルディスタンスを取るためだ)。
「なに言ってんだよ! 出ろとはなんだ! 出ろとは」おじさんはお怒り。
私にはおじさんの怒りがよくわかった。私も「一旦出て」と言われた口。いやーな気がしましたから。
なぜだろう。
普通に店内に入れたから入った。もうその時点で「えーっと記帳して引き出しだっけ」等々頭の中は働きはじめてる。
いきなり行員に「出て」と言われる。
「お金? いやあなたは引き出せません!出てくれ」と、、言われてはいないが同じことを指示された印象をもってしまう。
だれに対しても言うのだろうが、客は一瞬自分の何かが不適格でケチつけられた気になる。
よくないやり方だと思う。
お客さんが店に入る前に言うべきではないか。店内に入れたのに「出てください」はだめなのだ。
銀行の人も客になって同じ目にあってみればわかる。
◆2つの話はどこか似ている
ホッとしたあと、まだホッとできない!という事態。落差。
難なく通過したあと、否定され押し戻される。落差。
敷衍して考えてみよう。
ハッピー!とささやかながら感じたそのとき、「ダメ!」とアンハッピーへ落とされる。
ハッピーとアンハッピーは人間が勝手に感じ、下す価値判断だ。
ここが辛いところ。
もし、いつ何時も「予測はくつがえされる」と心の準備ができていれば。
いっそ「一寸先は闇」ということわざのように、事実、先のことは予測不能なのだから、もう「闇」を心地いい住み家にしてしまえば、落差は消失する?
「闇」ってどんな境地だろう?
ハッピーとアンハッピーの混在する海で、一枚の葉っぱのごとく揺さぶられ翻弄されてしまうことの辛さ。常に人生にまとわりついているではないか。
だから、面倒くさいけど、考えてしまう。
※長くなるのでつづきは次回にしまーす。
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