天府

中府は中焦の中気が集まるところだとすると

脾の運化作用によって上がってゆく中気は

従肺系横出腋下(霊枢経脈篇)

従肺系とは縦の気管支から口や鼻へ、天の気と通じている。

この天の気と通じるということと

「諸気はみな肺に属す」(素問)

ということからつぎのツボは、「天府」、天の府だ。

従肺系横出腋下

脇のほうに向かい腋下横紋の前側から下ること3寸にある。

万歳するとちょうど鼻のあたりを横にした位置になる。

主治は鍼灸学(東洋学術出版社)によれば肩上腕の痛みなど

経絡の循行部位の症状となるが、鼻血にも良い。

流注(霊枢)では「下循臑内」とある。

臑の漢字の中には雨があり、水、血液などと連想して考えると

鎖骨下動脈から上腕動脈の中には肺でガス交換された酸素を含んだ

新鮮な血液が心臓から送り出され「下循」しているとも考えられる。

中焦から脾の運化作用によって上ってきた気は肺で天の気と合流したあと

ここから雨が降るように下へ降りてゆくのだ。


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