水滞
気、血の次は水に関する話
そもそも東洋医学はそのベースに洪水神話や
神仙、風水的な土壌があると思う。
経絡や経穴も山や河のイメージ抜きには
語れない。
水が溢れたり、枯渇することが病とつながる
ので、それはそのまま
治水工事や井戸を掘って水の巡りをよくする
ことが鍼灸師の仕事となる。
さて、患者さんとのあいだで
浮腫や鼻汁や汗や尿、下痢など水に関する
症状のやりとりがよくある。
寺澤捷年さんの「和漢診療学」に水滞のスコアがある。
たとえば
・浮腫傾向、胃部振水音
・水瀉性下痢
・めまい立ちくらみ
・水様の鼻汁
多く該当すれば水滞という証だ
定義としては、「無色の体液が体内にかたよって貯留した病態」で
五苓散、苓桂朮甘湯、真武湯という処方が代表的なものとなる。
経絡では文字通り膀胱経の兪穴を使ったりすることが多い。
年末年始はお酒を飲む機会が多く、個人的に
も事前に五苓散を飲んだり、鍼灸でお腹の調
整をしたりしながら過ごしている。
スコアにもあるが、身体が重だるく、立ちく
らみがしたり、浮腫、胃のあたりがチャボチ
ャボとした振水音があったりしたら一度
水滞を疑ってみてもよいと思う。
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